DeWALTのシステム工具箱 ─引き出し修理─

DeWALT TSTAK

おかげさまで発売以来かなりの好評を得ているDeWALTの「T-STAK」ツールボックスシリーズ。(リンクはこちら↓)

DeWALT TSTAK

中でも樹脂製工具箱としてはかなりの良い出来である「引き出しタイプ」は大人気でしてひとりで数個購入って人も多いです。

DeWALT TSTAK

樹脂製工具箱なのにベアリングレールを採用しているので、細かな工具やパーツ収納で悩んでいた人もこれで解決したーって喜んでいる人も多いですね。

しかし割と気軽に持ち運べる「機動性」とその軽量な造りが故に、引き出しにものを入れたら引っ掛かってしまったとか、引き出しの後ろ側にモノが落ちてしまった……等々のトラブルもあったりします。

そんな時のために今回は引き出しタイプの修理方法というか、引き出しの脱着方法を教えておきますね。

DeWALT引き出し抜き取り

これはこのDeWALTの工具箱だけの話ではなく、一般的なロールキャブやチェストでも同じなので覚えておいてください。

画像のように引き出しを開けるとレールの継ぎ手部分に赤い矢印のような爪があると思います。
これを上か下に押し下げてあげると中のロックが解除されて引き出しを抜く事が出来るのです。
レールは左右で上下逆に付いてますので片側が押し下げだったら、反対は引き上げだったりするので注意してください。

DeWALT引き出し抜き取り

そうするとこんな風に引き出しがまるごと抜き出せます。
特にこの工具箱は樹脂製なので建て付けというか箱そのものが若干歪んだ時にレールの収まりが悪くなる時がありますので、気になったら引き出しを抜いて微調整してみてください。

上でも書きましたがこの機構ってレールが付いている工具箱なら大抵同じなので、他の工具箱で困った場合でもお試しくださいませ。

工具メーカーKTCの変化

もう随分昔の話になってしまいましたが、私が独立して工具販売を始めた時にちょうど新規発売になったのがKTCのネプロスでした。
当時のKTCの営業担当さんがアタッシュケースに入れて試作品を見せてくれたのは今でも鮮明に覚えております。

そんな感じで個人的にはちょっとした縁を感じるメーカーのKTCがカタログを一新しました。

KTCカタログ

KTC 総合カタログ 2022

今月発売の最新カタログとなりますので最近出た新商品も網羅されております。

KTCプライヤー

KTC コンビネーションプライヤー

これとか。

KTCマグネットホルダー

KTC マグネットソケットホルダー 角度可変タイプ

これとかもちゃんと載ってますね。

そしてKTCは今年2022年にかなり変革を迎えそうな感じです。
いろいろ噂話程度ですが話が来ているのですが、まだこの場で発表出来るような事ではないので徐々に明らかになるでしょう。

KTCスイベルラチェット

KTC 3/8スイベルラチェットハンドル

ヒントというか私の推測ですが昨年末に登場したこの3/8スイベルラチェットが後から考えるとキッカケになったのかな?と思えるような変化が水面下で進んでいると考えております。

KTCカタログ

そうそう、今回カタログが新しくなったのでいつものように古いカタログを本棚に差し込みました。
さすがに古いカタログが邪魔になってきたのでそのうちまとめて断捨離しようかと思っているのですが、いざ捨てようと思うとためらっちゃう自分がいたりしますね。

今年は様々な分野で値上げの波がきておりますが、それだけじゃなく生き残りをかけた変革も同時進行しているように思えます。
当店も負けないようにがんばりたいですね。

固着したボルトナットに

外を走り回る自動車やバイクはもちろん、屋内固定の設備機器でも困ってしまうのが固着して緩まないボルトナット。
主な原因は経年劣化にともなう錆だと思いますが、車両の場合だと風雨とかいろいろ複雑な原因も考えられます。

まぁ原因はなんだとしても、緩んでくれないと困るわけでして。

整備の現場では緩まないボルトに対しての様々な方法論が確立してまして、その中でももっとも古典的で確実なのが『熱を入れる事』と言われてます。
そのカラクリはなるほど納得な感じでして、別に熱のせいで緩むわけではなく、熱を入れる事による膨張を利用した理にかなった方法です。

で、それではどうやって熱を入れるの?って事になるわけですが。
最も簡単なのが。

ハッコー ヒートガン(温度風量可変モデル)

ドライヤーで温める方法です。
紹介してるのは工業用ドライヤーでめっちゃ熱くなるヤツですが、サンメカさんならとりあえず家庭用ドライヤーを局所で当てっぱなしにして温めても少しは効果があります。

 

そしてプロの現場での定番がこれ。

SK11 ガストーチ(ワンアクション式)

SK11 ガストーチ(ワンアクション式)

バーナーで熱する。
火を使うので使用箇所はある程度限られますが、やはり直火の効果はなかなかすごくて錆で固着したボルトナットにはかなりの効果があります。

 

そしてそんな固着系な困った作業が多い現場にちょこちょこと売れていて評判いいのがこれ。

SMT ミニダクター2

上で紹介したような火を使った器具を使えないような場所や、ピンポイントで熱したい箇所があるような作業ではものすごい威力を発揮する工具です。

こんな感じで電熱線ではなく磁力線によって対象物をピンポイントで熱する事が出来ます。
イメージはガスコンロの代用になっているIHコンロみたいな感じですね。
価格はかなりお高いのですが、それでもこういう作業が多い現場からの評価は高いオススメ工具のひとつです。

作業前に錆びたボルトを見て「あ、こりゃやばいかな」なんて感じたら、いきなりレンチを掛けるのではなく、事前にいろいろ準備してみましょう。

3月の年度末を迎えて

コロナ禍になってからすでに3年目に突入しました。
当店のある埼玉県ではいまだに準緊急事態宣言下にあり夜も9時を過ぎると街は一気に静かになってしまいます。

工具の業界もこの2~3年で大きく変化しており、特に関連の大きい基幹産業である自動車部門では半導体不足や材料不足による関連工場の鈍化等がかなり深刻な事態になりつつあります。
そして工具の製造や流通自体にもかなり影響が出ておりまして、昨年の夏ころから顕著な品不足、メーカーや問屋での欠品も多くなってきました。

そしてついに原材料の高騰の余波を受け工具業界にも値上げの波がやってきました。

昨年末頃から当店取り扱いの主要メーカーの価格改定(値上げ)が相次いでおります。
1社2社ならがっつり告知をいれて対応するのですが、10社20社となってくると自分の所の価格変更に追われてしまい、年末年始はそういった自社のデータベース変更やら店頭ポップ変更等々、とにかく雑務に追われてしまいました。

そして今月は3月。
いわゆる年度末という事で業界内にある意味ひと区切りがつくタイミングです。
まだ値上げを敢行していなかったメーカーが4月1日から一斉に値上げをする案内が毎日のように送られてきております。
そんなわけで出来れば値上げ前の今月に購入しておいた方が良さそうなものを少しだけ紹介します。

エンジン式洗浄機

蔵王産業 エンジン式高圧洗浄機『ヴィットリオZE』[ショートノズル付]

まずはこのエンジン式洗浄機「ヴィットリオZE」
メーカーさんと組んで当店も開発に携わった本機ですが製造元の値上げや運賃の増加で4/1から値上げとなります。
また昨年から「おまけ」としてお付けしているショートノズルも値上がってしまい、現在の在庫をもっておまけとしてつける事が難しくなりそうです。

少し交渉もしましてなんとか一気に値上げってわけではなく、段階的に値上がるようにしてもらいましたので、出来れば今月中に購入しておいて欲しいと思います。

それと値上げをなんとか踏みとどまっていた輸入工具のPBとKNIPEXも4/1から値上げが確定しております。
PBはそれほど上がらないのですがKNIPEXは結構上がる予定なので、こちらも合わせてご検討ください。

エイビット店内

品薄と値上げ。
なかなか厳しいご時世ですが何かありましたらお気軽にご相談くださいませ。

システムTOOLBOX「T-STAK」

長年工具の専門店をやっているとかなり斬新な新製品の工具とかでも冷静な目で見ることが出来たりするのですが。
(まぁいうても仕事ですからね)

たまに「おぉ!これは」と思える商品にも出会ったりします。

今回はカタログではそれほどではなかったのですが、現品を見てかなり好きになってしまい、店舗でお客さんと話をしているうちにかなりのお気に入りになってしまったものを紹介。

DeWALT TSTAK

それがこのデウォルトから登場したシステムツールボックスの「T STAK」シリーズ。

DeWALT TSTAK

DeWALT T_STAK特集ページはこちら

もともと電動工具で有名なDeWALTは樹脂製工具箱も多く作っていて、やはりシステムで使えるタフシリーズとかではそこそこ人気だったのですが、今回のT_STAKシリーズは従来品よりも「ちょっと小さい」んですね。
この小さい感じが日本のユーザーにバッチリ合うと思いまして、取り組んでみる事に決めたのですが実物みたら大きさとかよりもその機能性に驚かされました。

DeWALT TSTAK

DeWALT [T-STAK] 2段引き出しチェスト

特に驚いたのがこの「引き出しチェストタイプ」
こういう引き出しのついた樹脂製工具箱は以前からいくつかありましたが、これとにかく造りがすごい。

DeWALT TSTAK

引き出しひとつずつにちゃんとベアリングレールが採用されていて、開閉がとにかくスムーズ。
またロック機構も良く出来ていて持ち運ぶ時のストレスもない仕掛けになっております。
ぶっちゃけT_STAKシリーズで全部揃える必要はあまりないと思っていて、この引き出しタイプだけ購入するのも全然アリかと。
実際売り出してから引き出しタイプだけを数個購入してガレージの棚にセットして使いますってユーザーさんが結構多いです。

DeWALT TSTAK

そしてシステムツールボックスというくらいなので上下連結ももちろん可能。

DeWALT TSTAK

車輪付きのベースユニットと組み合わせればこんな風にゴロゴロと移動も可能。

DeWALT TSTAK

ちなみに車輪付きのベースユニットは3種類出ていて、上で紹介したラージボックス付きのモデルが耐荷重30kg(ハンドル部)なのに対して、このモビリティユニットは耐荷重100kgなので重量物を運ぶ前提ならこちらをオススメします。

そして私の個人的にお気に入りの組み合わせがこちら。

DeWALT TSTAK

上はオーガナイザーのラージボックス、下は引き出し1段のチェストモデル

これを出先用の工具箱として使いたいと思ってます。

DeWALT TSTAK

ラージボックスにはケミカルやウエス等備品系を詰め込んで、下の引き出しにはネジとか部品を詰めておけば完璧。
オーガナイザーモデルは上部に大型ハンドル付いているので持ち運びも便利っす。

あと全種類にってわけではありませんが対象の工具箱を買ってくれると

DeWALT TSTAK

このクリップボードがおまけで付きます。(今だけ限定です)
あとで買うと9000円くらいするLEDライト付きのクリップボードですのでかなりお買い得かと。

DeWALT TSTAK

店舗にも全種類とはいきませんが在庫を置いてあります。
興味がある人はぜひご来店くださいませ。
アメリカ製品なのでバリが出てたり仕上げが適当だったりする箇所もあるのですが、まぁ使う分には問題ないので気にしてません。
基本的な造りはかなり良いと思います。

あと現物を見る事が出来ない遠方の方は私のお気に入りって事で安心して購入くださいませ。