TONEの超ロング

もともとはスナップオンのカタログの隅にチラっとあっただけの超ロングストレートめがね。

確か航空機向けの工具としてレンチのページには記載されずに別ページで特殊工具扱いだったんですよね。

そんな超ロングストレートめがねレンチも今やなくちゃ困る定番工具となりました。各工具メーカーもラインナップしててどこでも入手出来ますもんね。

 

で、そんな超ロングですが、これだけいろいろ増えてる現状ではどこの買えばいいの?って質問もチラホラ。

まぁこういう基本系工具に関してはほぼ値段に比例して高性能になるわけでして、スペック重視なら少しお高いメーカーのを買っておけば間違い無し。

でも予算はそこそこでちゃんとしたやつって話になるとこれまた選択が難しいんですね。

 

そこでお店ではかなり人気の高いメーカーがTONE(トーンじゃないよ、トネだよ)

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・TONE 超ロングストレートめがねレンチ

一時期欧州の工具メーカーと提携していた事もあり(今もしてるのかな?)仕上げが淡い梨地で個人的にもお気に入りのメーカーです。ただし整備ルートではあまり知られてなかったりしてわざわざ選択する人があまりいないんですよね。

さっき書いた「お店では」ってのも実物見ると購入されていく方が多いんですね。なんか工場向け無骨なメーカーってイメージな人もまだ多いと思いますが、最近のトネはなかなか格好いいんですわ。

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気になるメガネ部の薄さとかはさすがにそれほどでは無いのですが、その分強度はばっちりだしこの価格帯のレンチとしてはいい出来だと思います。

そしてトネをわざわざ選ぶ理由がもうひとつ。

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それはラインナップの広さ。サイズ設定が豊富なんですね。

超ロングって使ってみるといろいろ便利ですが特にイイナって思えるのが電装系の整備とかですよね。で、この価格帯のストレートめがねって国産サイズ設定はあるのですが、ちょっと変わったサイズとかになると探しても無いんです。

その点トネなら13×15とか16×18とかあるので欧州車とか関係のある人ならトネを選んでいけば間違い無しです。

こういうサイズ設定も含めたラインナップの広さって結構重要なんですよ、いやホント。

トルクレンチ購入の手引き

工具専門店として仕事をしていると、日々さまざまな質問や問い合わせが寄せられます。

その中でももっとも多いのがトルクレンチ系の問い合わせ。

いろんな内容はあるのですが、簡単に言うと「どれを買ったら良いのか分からない」って感じですかね。

単純に「どのメーカーのものを買えば良いのか分からない」と言うならそれほど難しくは無いのですが、もっと根本的な「何が分からないのかが、良く分からない」について今回は少し補足。

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トルクレンチにも種類がありますが、今回は代表的なプリセット型トルクレンチで説明。

トルクのレンジ違いで4本の設定があります。

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・5-25Nm 差込み1/4
・10-50Nm 差込み3/8
・10-100Nm 差込み3/8
・20-200Nm 差込み1/2

整備向けでは代表的な4本でして、自動車やバイクの認証工場では指定工具にもなっているレンジの物です。予算に余裕があるなら3本くらいをまとめ買いしちゃうのが一番良いのですが、なかなかそうもいかない人が多いと思います。

で、この4本の中で悩む事になると思いますが、まず一番大きな20-200Nmは「ほぼホイールナット専用」になるのでハズしてしまいましょう。逆言えば購入目的が自動車のホイールナット締め込みかバイクのアクスルナット締め込み目的ならば、この一番大きいヤツを買えばOKです。

そしてもっとも悩むのが小さいトルクレンチと真ん中のトルクレンチ。

決まった目的があれば使用レンジで決めてしまえば良いのですが、そうじゃなくて今回とりあえず1本買いたい!とかなら悩みますよね。

で、個人的には真ん中サイズの10-100Nmがベターだと思います(ベストじゃなくてベターね)

それと言うのもトルクレンチを使ったトルク管理では、もっとも手の感覚と違ってしまうのが「30~60Nm」付近だと思っているからです。

実際の作業では主に14ミリとか17ミリのボルトナットの締め込みになります。

14ミリあたりのボルトナットでまぁまぁシビアにトルク管理したい箇所っていくつかあるんですよね。

例えば指定トルクが40Nmだとします。これ個人的な感覚ですがスタンダードなレンチを使って腰を使うくらい目一杯締め付けて50~70Nmくらい締められます。

しかし今回の指定は40Nmなわけですから、微調整とか難しいんですよね。こんな時にトルクレンチあるとホントに重宝するんですよ。実際トルクレンチを使って締めてみると「おお、このくらいでいいのか」と思うと思います。

そんなわけで相手の素材や締め付け箇所によって指定トルクが結構変わる事が多いこのへんのレンジをまず最初の1本に選ぶのがいいかなぁ・・なんて思ってます。

ちなみに一番大きいトルクレンチもレンジ幅的にはカバーしてるじゃないか?と思う人もいると思いますが、1/2差込で大きめなトルクレンチはこういう作業に向いてないんですよ。なので真ん中サイズがベターだと思いますよ。

 

まぁ工具屋さん的には全部買って欲しいんですが(笑)

 

タイヤ交換向けの便利品

今回の台風はそんなにひどい事にならなかったみたいで良かったですね。

しかしこんな感じでひと雨ごとに寒くなっていくんでしょう・・・嫌だなぁ。

 

で、この時期くらいから店頭で問い合わせが増えてくるのが「タイヤ交換」関連の工具。

晩秋だしサーキット向け?と言うわけでは無く、スタッドレスタイヤに履き替える人が自分で交換にチャレンジするのにいろいろ問い合わせが増えます。

でまぁ今回はそんな当たり前な工具は置いておいて補助的に売れている物を紹介。

 

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そうこのツールバッグです。これがとても便利でして価格が安い事も含め店舗ではかなりの販売数をほこる人気商品です。

タイヤ交換って意外と長い工具を使う事が多く、スピンナーハンドルとかトルクレンチとかね。そういう長物工具って収納に困るんですよね。

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それがこのツールバッグだとこの通り。フタこそありませんが自宅整備の場合、工具を効率的に移動させる事も重要なのでこれにひとまとめに出来るのはホントに助かるんですね。

この写真をよく見ると分かると思いますが、ジャッキまでキッチリ収まってます。

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こういう持って移動するのが面倒な工具もひとまとめに出来るのはホントに重宝しますよ。

 

今回はメインの工具では無く収納のお話でしたが、こういう物を便利に使えると作業効率も上がります。みなさんも是非お試しくださいませ。