工具セットセールの現状

さてさて、1月ももう終わり。
年末年始っぽい雰囲気も消え去り工具業界では3月の年度末に向けての企画が走り始めております。

そしてこの時期から一気に問い合わせが加速するのが工具セット。

とりあえず現状で当店が販売出来る工具セットをまとめてみました。

まずは王道のこちら。

KTC工具セットセール

>>KTC工具セットセール『SK SALE2024』

毎年11月から4月にかけて工具セットが半額近くになる超お買い得な期間限定セールです。
ラインナップは多岐にわたりますが限定色の工具箱を採用したモデル等もあり、そちらは個数限定ですので後半にいくほど売り切れの可能性が出てきます。

KTC工具セットセール

KTC 2024SKセール 3/8メカニックツールセット66点組

引き出し3段工具箱を採用した人気ナンバーワンのこちらのセットも限定色ではピンクとグリーンがあり、現在どちらもまだ購入可能です。

KTC工具セットセール

KTC 2024SKセール 3/8両開きメタルケースツールセット56点組

企業さんからの注文が多いのがこちらの両開きタイプ。
車内設備の整備用だと機動力欲しいですもんね、片手で持って移動出来るこのタイプの人気は根強いです。
こちらも限定色はまだ在庫大丈夫ですので今のうちにどうぞ。

スタビレー工具セット

スタビレー 混合3/8メカニックツールセット69点組[PB/KNIPEX/SIGNET]

こちらのスタビレーやPB、KNIPEXの入った輸入工具セットも問い合わせが多いですね。
店舗に展示してあるのですが画像よりも実物がかなりカッコよくて現物を見た人からの問い合わせが結構多い印象ですね。
こちらも数量限定のセットですので売り切れる前にぜひ。

あとは各メーカーの全ての工具セット企画をWebサイトに出せているわけではないので個別に問い合わせ頂ければお答えします。
例えば……

TONEセール

TONEは今年85周年とのことでしてこんな企画物の工具セットとかもあります。
送付とか荷受け状況に条件があるのでネット販売しにくいのですが事前に打ち合わせがちゃんと出来れば問題ありませんのでよろしくお願いします。

ナットグリップとユニバーサル

ボルトナット、そしてプラスビス等。
真下の少し奥にあるような箇所、さらにいえば工具は入るけど手は入らない、そんなところの整備でイライラしたことがある人は多いと思います。

特にボルトナットに対するソケットは面接触を採用するようになってから公差が大きめにとられるようになりましたので、余計にポロリしやすいんですよね。

そんな時に便利なのがボルトナットを保持してくれるナットグリップソケットです。
私が知る限りだとボールロックタイプのナットグリップソケットを国内で最初に出したはのは確かFPCだったかと思います。
当時は「へぇうまいこと考えたもんだね」とか思いましたが、ソケット自体に少し厚みが出てしまい狭所での作業を前提に考えると正直イマイチな感じでもありました。

そんなナットグリップソケットを後発ながらKo-kenも発売。
これがなかなか出来がよくて今ではある意味コーケンの代名詞的工具のひとつになりました。

で。
実は私の記憶が間違ってなければ(間違ってる可能性大ですが)Ko-kenのナットグリップはこのソケット──

Ko-kenナットグリップユニバーサルソケット

Ko-ken 1/4ナットグリップユニバーサルソケット

1/4差し込みのユニバーサルソケットと組み合わされて出たのが最初だったと思います。
これって当時は地味な新製品だったのですが徐々にメカニックの間で口コミで広がり高級工具メーカーで揃えている人でも、このソケットだけは別腹といった感じで購入していく人が多かった印象です。

Ko-kenナットグリップユニバーサルソケット

ナットグリップ部分にだけ注目されがちなのですが実際に使ってみると「ユニバーサルソケット」(ソケット直付け)なのもかなりいいんですよね。

Ko-kenナットグリップユニバーサルソケット

先程も書きましたが奥まった狭い箇所にあるボルトナットにアクセスする場合にこのソケットの「ボルトを落とさない」と「真っ直ぐ差し込めなくてもOK」なメリットが最大限に生きるわけです。

そしてそんなKo-kenからZ-EALシリーズとしては初となるナットグリップソケットが登場。

Ko-kenナットグリップユニバーサルソケット

Z-EAL 1/4ナットグリップ ユニバーサルソケット

Z-EALとしての新設計なのでなんとボールジョイント採用となっております。

Ko-kenナットグリップユニバーサルソケット

Z-EAL 3/8ナットグリップ ユニバーサルソケット

1/4差し込みと3/8差し込みがありますので作業にあったものをお選びください。

しかし奇しくもZ-EALとしての初ナットグリップソケットがユニバーサルモデルになるというのは昔のKo-ken初採用と似てて面白いですね。

作業で使えるハンドライト

昨今のLEDライトの進化は凄まじくてひと昔前のと比べるとスペックが全然違いますよね。
整備とライトって切っても切れない関係性と言いますか、外が暗いから使うライトとは違って奥まった箇所では昼間でも見えないところがあったりもするので必須品とも言えます。

ってなわけで今回はそんなLEDライトの中でも胸ポケットや肩ポケットに入れておいてササっと取り出して使える店舗での人気ライト2品を紹介。

TAKENOWハンドライト

TAKENOW 充電式フリップ型 ポケットLEDライト

まずはこちら。
店舗ではいまだに一番人気のLEDハンドライトですね。
超コンパクトか?と聞かれれば確かに少しだけかさばりはしますが、それでも機能の充実さで全てをカバーしております。
まずこの畳んだ状態でもそのまま使えまして──

TAKENOWハンドライト

パカっと広げれば広域を照らす作業灯に早変わり。

TAKENOWハンドライト

先端部にもLED単灯があるので奥まった箇所にも便利です。
本体は細長い感じなのでポケットでも意外と邪魔にならないですね。
実際お店で現物見た人は「これならいいな」って感じで買ってくれます。

 

そしてこちらはSMTからフルモデルチェンジを受けたペン型LEDライト。

SMTハンドライト

SMT 充電式ウルトラスターLEDペンライト

先程のTAKENOWのものよりももうひと回りコンパクトで胸ポケットライトとしてはこちらの方が正道だとは思います。
作りや操作もシンプルなので常用としてかなり人気が出そうですね。

SMTハンドライト

こちらも先端に単灯があるのでいわゆるペンライトとしても使えます。
点灯箇所は電源ボタンを数度押しで切り替わるのですが、ハックとしては長押しするといきなり先端灯が付きますので操作が慣れればかなり良いかも。

ちなみにどちらのモデルもUSBタイプC充電ですので車載での充電も気楽に出来るのもいいですよね。

そんなわけで常に持ち歩いて使えるコンパクトなペン型LEDライト。
見えにくい箇所で苦労している人はぜひお試しくださいませ。

ストレートめがねを使う

車両整備における工具の歴史はとても長いのですが、そういった整備工具の黎明期でもあった1960~1970年くらいには現在の工具のカタチはある程度確立されていた印象でして、例えば今みなさんが目にするコンビネーションレンチとかは50年以上大きな進化というのはありません。

そんなハンドツールの中にあっても、ごく稀に目から鱗の工具が登場するから面白いですよね。

今回紹介するストレートめがねレンチも実はある時期に一気に広まった後発工具のひとつです。
35年くらい前かな。(時期は詳しく覚えてない)
スナップオンから航空機向けレンチとしてスタンダードラインナップの中ではなく「etc」のページに記載されて徐々に広がっていった印象があります。
(個人的にそう覚えているだけなので違うかもしれませんが)

時代的にも自動車のエンジンルームはどんどん狭くなっている時代で、さらにいうと横置きエンジンのFF車も多数登場してました。
ストレートめがねというと超ロングストレートめがねを思い浮かぶ人も多いと思いますが、このレンチが最も重宝されたのがそういった「狭くて真っ直ぐ工具を突っ込みたい」整備が多くなったってのもあったのかと。

ちなみに余談ですがそれまでストレート形状のレンチがない時代には。

ネプロスSシェイプ

nepros Sシェイプめがねレンチ

こういったS字めがねやハーフムーン等は真っ直ぐ使えるレンチとして活躍してました。
今でも場所によってはこの形状で真っ直ぐ工具を突っ込めるのが便利な箇所もありますね。

そんなわけで超ロングストレートめがね。

TONE超ロングストレートめがね

TONE 超ロングストレートめがねレンチ

様々なメーカーから発売されておりますが現場での使用感とかサイズラインナップの広さ等も加味するとTONEの超ロンが一番人気ですね。
日産車をイジる人にも16×18の設定があったりするのがかなり良い感じです。

ネプロスストレートショート

nepros ストレートショートめがねレンチ

こちらは少し毛色が違いますがストレートの「ショートタイプ」
実は個人的にかなりお気に入りの工具のひとつでしてあまりトルクを必要としない&ラチェットとかでは作業しにくいとうな場所でかなり重宝します。
ブレーキのエア抜き用としてもかなり売れてますね。

そして超ロングでの人気レンチをもうひとつ。

SK11超ロングギアレンチ

SK11 超ロングフレックスギアレンチ

先述した通り超ロングストレートの場合「奥まったボルトに真っ直ぐ突っ込んでアクセス出来る」ことがメリットのひとつですので、奥まった箇所にアクセスしたあとはチョコチョコ回す場面もあるわけでして。
このギアレンチモデルはその辺をカバーしてくれるのでかなり使い勝手がいいんですね。
ギアレンチの反対側は普通の超ロングストレートと同じオフセットめがねになってますので初緩めや締め込みも問題ありません。

ってなわけでトルクを掛けるのもバッチリ、奥まった箇所にアクセルもOKな超ロングストレートめがね。
ご自身の整備環境に応じてサイズ選定して揃えればかなり便利な工具として使えると思いますよ。

新たな相棒KLX230R

2年前の首の病気、そしてその後の肩の骨折等ありまして趣味であるオフロードバイク遊びが出来ない2年間を過ごしました。
工具のお店をやっていると心のどこかで「何かを整備して楽しみたい」という欲求があったりもするのですが、オフロードバイクの、ましてレースモデルでしたら配線等も少なくて「バラして組み立て」がかなり簡単なので私にはちょうどいいんですね。

でもそれも乗らないならイジる必要がないわけでわりと気に入っていたハスクバーナをサクっと売ってしまいました。
で、昨年末。
医者から「もう治ったからなにしてもいいよ」と許可がおりましたので、新たなバイク選びをしていたところ知り合いのバイク屋さんに在庫のKLX230Rがあると聞き購入に至りました。

このバイク。
Rがつくモデルは公道走行NGのレース用モデルではあるのですが、Rが付かない公道用もありまして各部品が共用されていたりして手元にきてからのモデファイがある程度必要でした。

KLX230Rモデファイ

ちなみにこのバイクは空冷の230ccでしていわゆる「ガチレーサー」とは違いどちらかというとナンバーの付かないファンバイクって位置づけだと思います。
実際乗ってみるとインジェクションならではのピックアップの良さこそありますが、上まで回らないトルク型の特性でレーサーのつもりで買うと後悔するかもしれませんが、ゆったり遊べるバイクが欲しいって人には絶妙なバイクでもあると思います。

で。
先述した通り各部が公道用のトレールバイクと部品を共用していますので、その辺を昨年末から少しずつモデファイしてきました。
(個人的な備忘録も兼ねてます)

KLX230Rモデファイ

まずは摺動部のグリスアップ。
ステムはもちろんホイールやリンク周りまでグリスアップ出来る箇所は全て行いました。

KLX230Rモデファイ

そして純正の鉄ハンドルをアルミバーに変更。
ついでにクローズドのガードを取り付けて手元の操作周りの配線も綺麗に引き直し。

KLX230Rモデファイ

速攻壊しそうなリアブレーキペダルも鍛造品に変更。
この後画像はありませんがワイドのフットペグに変更。

KLX230Rモデファイ

純正はファイナルが13-46とオフ車にしてはかなりロングなのでリアスプロケットをアルミ製にしつつ50丁に変更。(チェーンも変更)

KLX230Rモデファイ

あとはこのバイクのモデファイではキモとなる軽量化。
トレールとの共用で無駄なステー等が付いている箇所を除去したり作り直したりします。
(ちなみに純正のマフラーも重いので軽量のチタンフルエキに変更済み)

KLX230Rモデファイ

車体側面に重量級のステーと一緒に留まっていたレギュレーターは車体中央部にアルミステーを新設して移植。
ついでにイグニッションコイルも移設しつつプラグコードをNGK製に変更。

KLX230Rモデファイ

よけいなステーを除去していくと空冷ならではのシンプルな感じになりました。
あとは配線等を少しスッキリさせつつ。

KLX230Rモデファイ

気になっていたメインスイッチを除去。(鉄製で重くスイッチもデカい)

KLX230Rモデファイ

スイッチは中華の押しボタン式を採用(壊れそうなので予備買っておこうw)
アルミ板でステーを新設しつつガレージに転がっていたカーボンシール貼ってそれっぽい仕上げに。
(ちなみに配線がかなり難解なので真似する人はテスト必須です)

こんな感じで当初にやりたいと思ったメニューは大体終了。

あとは外装とシートを変えればあとは楽しく乗るだけになりそうです。
さすがにいい歳になりましたので「今回こそ終のバイクかな」とか思っておりますが、さてさてどうなることやら。

かなり優しい相棒ですので今年こそ怪我に気をつけて楽しみたいと思います。
いやーやっぱ乗ってイジれる環境は楽しいっすね。