抑えのミニプライヤー

基本的にねじを回すためにつくられている工具達はその作業環境に応じて様々な種類が設定されてたりします。
特に車両整備の現場ではスタンダードな工具以外に「長くて力強い工具」が必要な場面もありますし「とにかく小さくてどんな隙間にも入りそうな工具」が必要な場合もあります。

で、今回は後者の小さい工具の話。

工具の小さい事での有効性といえばとにかく「狭い隙間でも差し込んで使える事」だと思います。
レギュラーサイズの工具では狭い箇所に工具自体が入らなくて悪戦苦闘する場面ってのは結構あるわけです。
そんな狭い箇所でプロメカさんでも結構苦労するのがボルト・ナットのナット側の抑え用工具です。

普通の大きさの工具が入ってくれるならぶっちゃけ抑えの工具なんてなんでもよくて、共回りをさせないために何かしらの工具を引っ掛けておくだけの事なんですが……そういう箇所に限ってすっごく狭いとこやちょっとややこしいとこにナットがあったりするので面倒なんですよね。

そんな時にあると便利なのがとにかく小さい工具。

SIGNETミジェット

SIGNET ミジェットコンビネーションレンチセット7本組

例えばこんな超ショートのミジェットレンチとかは、このコンビ単体で回すってよりは「裏抑え用」としての利用価値の方が上だったりする工具です。
これだけ短ければ手を突っ込めさえすれば大抵の箇所には入ってくれるので便利なんですよね。

そして最近売れているのがKNIPEXから登場した超ミニのコブラとプライヤーレンチ。

KNIPEX超ミニコブラ

KNIPEX 超ミニ コブラ(ウォーターポンププライヤー)

こちらはウォーターポンププライヤーといういわゆるペンチみたいな工具なのです。
ボルトナットも掴む事が出来るので抑え用レンチの代用として活躍します。

KNIPEX超ミニプライヤーレンチ

KNIPEX 超ミニ プライヤーレンチXS

そしてこちらが後発のプライヤーレンチXS。
上記のウォーターポンププライヤーとは違いボルトナットを掴む事専用に作られた異型のモンキーのような工具だと思って貰えればOK。

KNIPEX超ミニプライヤー比較

両者ともとにかく小さいのに実力は折り紙付きの有能工具でして。
抑え用のレンチとして使う場合のイライラポイントのひとつが「抑えのレンチが不意に外れてしまう事」です。
ボルト側には正規の工具を掛けてグイっと回そうとするわけですが、抑え側も引っ掛けておく必要があるので不安定な姿勢だとカシャンっと工具がずれ落ちちゃうんですね。

そんな時にこれらのプライヤー型は「握って保持」してくれるのでめっちゃ便利なんですね。

KNIPEX超ミニプライヤー比較

そして厚み。
KNIPEXは小さな工具は「薄く」作る傾向があり、画像でもわかると思いますが一般的な14mmのスパナ部分と比べてもこの薄さ。
これがただのレンチだと不安な薄さなんですが「握って保持」なので怖くなく回す事が出来るわけです。
またこの薄さを利用してダブルナット用の工具としても活躍します。

KNIPEX超ミニプライヤー比較

そんなわけで店舗でもそういう理由で売れているこちら。
コブラとプライヤーレンチのどちらが良いのかはユーザー次第ですが、助言するとしたら軸足を「プライヤー」にしたいのか「ネジ回し」にしたいのかの差ですかね。
個人的には最終的にマルチに使えるプライヤーレンチが好きなんですが、あとは好みの問題かと思います。
もちろん本来のプライヤーとしての利用も出来る便利工具ですので未購入の方はぜひご検討くださいませ。

スタッドボルトの脱着に

整備のスキルもそこそこ上がってくると基本のハンドツールだけじゃやっぱり足りなくて、いろんな分野のいろんなツールが必要となってきます。
で、内燃機に近しい箇所の整備の場合に避けて通れないのがスタッドボルト系の作業。

エンジンの腰上と腰下を連結するボルトにはもちろん、エキマニとか触媒連結とか補記類の取り付けとかとか……いろんな箇所で出てくるんですよね。

で、そういった箇所ってのは普通の工具じゃ回らないので「回せる工夫」を作業者がやっていたのですがそれだって大変です。

そんな時に便利なのがスタッドボルト専用工具の数々。

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Ko-ken スタッドボルトプーラーソケット

ただの全ネジであるスタッドボルトを回せる専用工具です。

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内側に特殊なクラッチ機構を持っていて、丸棒のような物を回せる仕掛けになってます。
クラッチ式なので基本的には正転・逆転ともに回すことが出来ます。
ってなわけでこれさえあれば脱着は問題なし。
しかしねじ山に直接触れる事になるのでスタッドの交換とかの場合にはインサートの専用工具もあります。

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Ko-ken スタッドボルトセッター

これソケットの内側にねじ山切ってあるだけの単純な工具なのですが、持っていると非常に便利。
みなさん最初はバカにしつつ購入していかれるのですが、後日手放せなくなるとの事です。

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ちなみにこの状態で締め付けていくので最後に「ギュ」と締めると工具が外れなくなると思うでしょうが、中側にロック防止のボールが仕込んであってサクっと作業出来ます。

この手の工具はなかなか手が出しにくいと思いますが、気になる方は買って損じゃないと思いますよ。

ボルトナットを落とさず作業

狭い箇所での作業時のイライラポイント。
ラチェットやソケット、そして延長のエクステンションバー等々を駆使して奥まったところにあるボルトナットにアクセスするわけですが…

なんせ脱着するボルトやナットは固定出来ませんからね。
結局手で抑えて──とかになってしまうのですが、そもそも狭くて奥まった箇所では手で抑える行為自体が不可能な場合も多くボルトやナットを落とさないようにそぉ~っと作業しつつ「あっ!」って落としちゃってイライラするわけです。

そんな時にために工具メーカーも黙っているわけもなくちゃんと対応する工具が出ております。
当店では一番人気のこれ。

Ko-kenナットグリップ

Ko-ken 3/8ナットグリップソケット セット・単品

Ko-kenナットグリップ

Ko-ken 3/8ナットグリップディープソケット セット・単品

今やソケットメーカーKo-kenの代表的工具ともなった「ナットグリップソケット」です。
>>各種のシリーズはこちらからどうぞ。

スプリング代わりのリングが小さなボールを抑えてくれていて、そのボールがボルトやナットをホールドしてくれる超便利ソケットです。
しかしある程度のテンションはあるのですが少し重め(長め)のボルトとかの場合、脱落してしまう事もあって「他にホールド出来る工具はないの?」と問い合わせがありました。

そこで最近店舗で人気なのがこれ。

KTCマグネットソケット

KTC 3/8マグネットディープソケット

マグネット付きのソケットも昔からいろいろあったのですが、ぶっちゃけあまり評判はよろしくなくてイマイチだったんですよね。
それというのもマグネット式はどうしても底部分にマグネットを配しないといけないので、スタッドボルトが飛び出るような作業では使えなかったわけです。

しかしこのKTCのソケットはその問題をクリア。

KTCマグネットソケット

こんな感じで内部にスプリングを装備していて深いボルトでも、もちろん浅いボルトやナットでも確実にホールドしてくれます。
また磁力の弱さを不安視する人にも安心なネオジウムを採用し磁力も最強なんです。

もちろんどちらが良いとか悪いとかの話ではなく作業者の好き嫌いや現場の使い勝手で使い分けが必要だと思います。
とりあえずボルトナットをホールドしてくれる工具はこんな風に数種類ありますよって事だけ覚えておいてくださいませ。

休日にリラックス

昨年秋に怪我をした肩の状況が実はあまりよろしくなくてですね。
先週いった病院の精密検査で今年の秋に再手術しましょうってことになってしまいました。
まぁ骨折固定のボルトを抜くついでなのでちょうどいいといえばそうなのですが、先月までは「春までにはなんとかなりそう」とか言われてたのでかなりガッカリ案件だったわけです。

ちなみに現在の肩の状況は重度の拘縮状態になってしまっていて可動範囲がかなり限られている状態。
それでも痛みとかは和らいでいるので仕事の支障はほとんででなくなってきました。
そして最も楽なのは温めている時でしてお風呂とか最高なわけです。

そんなわけで先日の定休日は久しぶりに秩父の温泉まで行ってきました。

秩父温泉紀行

個人的にお気に入りな秩父の満願の湯。
わりとシンプルな日帰り温泉なのですがお湯が合うのかとにかく好きなんすよね。
今回はバイク仲間と3人で車に乗って行ってきました。
温泉以外では秩父といえばの…

秩父温泉紀行

わらじカツ丼食べてほっこり。
のぼせるまでお湯に入ったら帰り道中にある花園に出来た新しいアウトレットへ。

秩父温泉紀行

目的のものがあったわけではないのですが普段食べないものを食べようってことになりまして。

秩父温泉紀行

メキシコ料理屋さんに入ってナチョスとタコスをがっつり食べて大満足。
ここ最近休みの日も何も出来なかったので良い気分転換になりました。
乗せていってくれた仲間に感謝っす。

工具セットを選ぶ

年があけて今くらいの時期から問い合わせがググっと増えてくるのが工具の初期セット系。

専門学校に入る人、新たしい職場でスタートする人、そして会社内で新規事業部や新工場等で追加が必要になる人。
需要としては様々ですが基本は工具がゼロの状態から揃えるってな問い合わせが増えてきます。

工具と言っても職種や業種によっていろいろと細かな違いはあるので最終的に揃えるものも違ってきたりもするのですが、基本構成はそんなに変わらないことが多いのでこの時期にお安くなっている工具セットをおすすめすることになります。

KTC工具セットセール

有名な冬から春にかけての工具セットセールといえばやはりこの「KTC SKセール」

KTC工具セットセール

こんなフルセットに近い豪華セットから。

KTC工具セットセール

機動力重視の手持ち工具箱の工具セットまでさまざまなラインナップがありますので大抵の人の工具需要をカバーすることが出来ると思います。

ちなみにKTCは今年もう一回値上げの予定があるので現在の価格で購入出来る工具セットセールは現行品が最後になります。
「あとで買えばいいか」とか考えている人はこの春までに決めておいたほうがいいと思いますよ。

あと個人持ちの工具セットとして店舗で人気なのがSIGNETのこちら。

SIGNET工具セットセール

SIGNET 3/8メカニックツールセット58点組

各社の工具セットセールは大体ですが約半額になる大特価品ではあるのですが、SIGNETは元値が安いので実売価格もかなり下がっていて購入しやすいのだと思います。
実際これくらいの価格ならってことで購入されていく方が多いですからね。

こちらのSIGNETの工具セットは期間限定ではなく台数限定ですので無くなり次第終了となります。
春までに工具セットを……って考えている人はそろそろ決めておいた方がいいかと思いますよ。

あとは最初に書いた業種特有の工具等は別途相談していただければ追加して見積もりします。
お気軽にご相談くださいませー。