KTCの新型マグネットソケットレール

工具箱の収納や整理整頓ってメカニックにとっては永遠の悩みだと思います。
限られた収納スペースを効率的に整理出来ていると結果として作業も楽になりますからね。

そんな工具の整理の中でも最も面倒というか難しいのが「ソケット」です。

これはソケットのサイズや種類というのが十人十色な状況が難しくしてまして、日本車をいじる人、欧州車をいじる人、北米車をいじる人、バイクだけをいじる人、そしてそれら全てをいじる人で持っているソケットの数がそもそも違うのですから、それを整理する手段に王道というのが存在しないんですね。

例えば日本車しかいじらない人は
・8,10,12,14,17mm
みたいな感じで揃えていたりします。
逆に欧州車しかいじらない人は
・7,8,9,10,11,12,13,14,15mm
と揃える必要があります。

これを既存のソケットレールとかに当てはめるのがすごく難しいんです。
そこで近年人気なのがソケットのサイズや種類を気にしないで自分なりにカスタマイズして使えるソケットホルダーやレンチラックです。

で、そんなソケットホルダーにちょっと気になる新商品が登場しましたので紹介します。

KTCマグネットソケットレール

KTC 強力マグネットソケットホルダー(1/4・3/8・1/2)

それがこのKTCのマグネットソケットホルダー。
マグネット式は過去にも様々なメーカーから登場してますが、このKTCの新型は個人的にはかなり好感触です。

KTCマグネットソケットレール

まず先述したソケットのサイズや種類に対するカスタマイズ性はかなり高く、この写真のような可動式クリップを簡単に移動したり固定したり、それこそ取り外したり出来ます。
もちろん従来品でも移動や取り外しは出来ましたが「固定」はなかなか出来ませんでした。

KTCマグネットソケットレール

これが固定出来るとソケットのサイズや種類ごとに間隔を設定した状態で使えますので、いつでも決まった所にソケットを差し込んでおく事が出来ます。
またクリップも丸形のものが位置決めしているだけなので、脱着もすごく楽です。
そしてこれだけだと例えば壁面等に設置した場合にソケットが落ちちゃうんではないか?という不安もありますが…

KTCマグネットソケットレール

超強力なマグネットによって、逆さまにしてブンブン振っても外れないくらい強力にくっついているので問題ありません。

ちなみにこのレール。
少々お値段が高いのですが超強力なネオジウムマグネットを採用していると思えば、そこそこ納得のお値段だと思います。

KTCマグネットソケットレール

実際鉄の壁面に設置した場合、指の力だけでは剥がせないくらい強力にくっつきます。(画像のようにクリップを外してレンチ用にも使えます)
それが証拠(?)というわけではありませんが、本体に付属する謎の黒い棒はレール自体を取り外すためだけの専用品として付属するくらいです。

差し込み角の設定はクリップの丸い部分のサイズの違いでして、土台となる部分は全て共通品となっております。
価格がそこそこするのでまとめてこれを数本買って全交換とかはなかなか厳しいかもしれませんが、とりあえず1本試してみてください。
個人的には今年一番気になった商品のTOP5に入る逸品だと思います。

2種類のトルクレンチの性格

年末も押し迫り高額な工具の問い合わせも多くなってきております。
なかでも注目度の高いのがトルクレンチ。

そこで今回はこのブログや工具実践等でもすでに書いてはいるのですが。
あらためて議題を絞って質問の多いトルクレンチの種類の話を書いてみたいと思います。

トルクレンチってのは大きく分けると2種類のものが存在します。
(もっと細かくいうとまだあるのですが、一般的なトルクレンチの話として分かりやすく書きたいので2種類限定でお話します)

ひとつはみなさんもお馴染みの規定トルクになると「カチンッ」といって手応えで教えてくれるプリセット型トルクレンチ

トルクレンチ

東日モータースポーツ用トルクレンチ(ワイドレンジ)

基本的にはアナログなこのトルクレンチ。
使用する前にトルク値を設定して使います。

KTCトルクレンチ

KTC ホイールナット専用トルクレンチ

形状や設定のやり方は各メーカーごとに特徴を持たせていていろいろありますが、とにかく設定トルクになると「機械的」にカチンってなるのがプリセット型だと思ってください。
ちなみにこちらは設定トルクが固定の自動車のホイール専用品です。

 

そしてもうひとつが直読式トルクレンチ

KTCトルクル

KTC スマホ連動型デジタルトルクレンチ TORQULE(トルクル)

直読式とは読んで字のごとく「直接トルク値を読みながらトルクを確認する」トルクレンチです。
このトルクルの本体にはトルク表示機能こそ付いてませんが、スマホに飛ばして表示を見るので原理は同じですね。

とりあえず新しいモデルで紹介してみましたが、ちょっと分かりにくい人にはこちらの方が分かるかな。

KTCデジラチェ

KTC デジラチェ

高機能なデジタルタイプなので事前のトルク設定等も出来てしまいますが、基本はリアルタイムでトルク値を表示して、あくまでも人間が実際のトルクを目視しながら扱うトルクレンチです。

ちなみに直読式のトルクレンチをさかのぼっていくと。
これになります。

弓式トルクレンチ

弓式とかビーム式とか呼ばれるトルクレンチです。
この針が指し示している表示部分がデジタルになったのがデジタル式ですね。
現在このタイプは0点調整が出来ない事を理由に市場から消えつつあります。

とまぁ、とにかく2種類のトルクレンチがあるって覚えて頂ければOK。
この2種類のトルクレンチを混同してごっちゃにして比較検討すると、自分がどういったトルクレンチが欲しいのか分からなくなったりしますので要注意です。

どちらが優れている…ではなく、どちらが自分に合ってるいるのかを知ろう

このふたつのトルクレンチ。
車のエンジンで例えるとガソリンエンジンとディーゼルエンジンのようなものです。
内燃機としての構造は違いますが、目的地までたどり着くのは同じ。
ようは得手不得手があり、使うユーザーの選択によって「合っているタイプ」を選べばいいわけです。

そしてここからは私の完全なる独断と偏見です。

自動車とかバイクの日常的なメンテナンスで使用するならば「プリセット型」を購入しておけばほぼ不満はないと思います。
(メーカーやモデル等はお好きなのを選んでください)
プリセット型トルクレンチは作業上困難な体勢でも、とにかく設定したトルク値になってくれたらカチンっと知らせてくれます。
また同じようなネジを「カチン…カチン…カチン…カチン…」と連続して回すのにも適しているんですね。

逆に直読式であるデジタルトルクレンチは上記のような作業が若干不得意です。
直読式であるトルクレンチはどう進化しても、最後は人間の耳や目が頼りになりますし、同じトルクの締め付けを連続するような作業では効率を損なってしまうんですね。

では直読式はどういう現場で良いのか。
それは静的な現場で多く好まれております。
例えば内燃機の組み付けとかでは、作業台やエンジン台にセットされたものに対して、リアルタイムでのトルク値を確認しながらボルトの伸び加減を知る事が出来ます。
また開発や実験のようなR&Dの現場からも好まれていて実行トルクを知りたいとか…そんな理由で多く愛用されております。
逆にプリセット型では設定したトルクでしか反応しませんので、このような使い方は不得意なわけです。

このように最終的な目的地である「トルクを正確に管理したい」は同じですが。
現場に出るとそのトルクレンチの性格ゆえに使い勝手の差が出るわけです。

基本的に私は工具なんてものは最終的にそのユーザーが気に入った物、例えば「かっこいいー!」とかの理由で選んでもいいと思ってます。
しかしこのトルクレンチの種類の事くらいは覚えておいてもらって「デジタル表示がかっこいいから」なんて理由だけで、後で後悔する買い物をしてほしくないんです。

現在上記で紹介したトルクレンチはセールを実施中です。
自分に合ったもので気に入った物がありましたらぜひご検討くださいませ。

LINK-OILのセール開催中です。

年に2回。
夏と冬に開催しているリンクオイルの全品セールを現在開催中です。

リンクオイルセール

>>詳しい詳細はこちらからどうぞ。

おかげさまでこのセールも定着してきているみたいで、セール初日からペール缶(20リッター)での注文が多く入っております。
もちろん4リッターとかの小分け販売も大丈夫ですので、この機会に試してみたい!とか、お仲間みんなで共同購入したい!とかいろいろ利用してくださいませ。(12月10日までの期間限定です)

ちなみに私ももちろん使ってまして。

リンクオイルセール

モトクロッサーには「トルク15W50」を入れてます。
これエンジンに良いだけではなくエンジンとミッションオイルを共用するバイクの場合だとミッションの入りも良くてGOOD。
よく「ちょっと粘度高すぎない?」とか聞かれますが、この下のグレードのパワーSP15W45よりもエンジンが回る印象です。
(実際練習用だとパワーSP使ったりもしてます)

そして車。

リンクオイルセール

今は自分の車と言えるのは営業車兼トランポのキャラバン(NV350)しかないのですが、これの純正指定が0W20なんです。
ですのでお気に入りはスポーツエコ0W25。
低粘度オイルにありがちな耐久性も含めてレースで鍛えられたオイルですので長距離にも安心して使うことが出来ますね。
(あと燃費にもかなり効きますね)

それと先日子供が買ったロードスターはまだオイル交換時期ではないので未交換ですけど、次回はパワーSPを入れる予定です。
これは過去にも実績あるので問題はないと思います。
あとミッションオイルもR7590入れて、そのうち油脂類は全部リンクオイルに交換予定。

リンクオイルセール

現在はまだ在庫も十分に余裕がありますがセール後半になると即納在庫が怪しくなりますので、セール期間中のオイル注文は出来るだけ余裕を持ってお願いします。

あ、そうそう。
ここであらためてのお願いなんすけど。
近年輸送費がとにかく高騰してましてペール缶は20キロあるので、送料がかなり高額になってしまいます。(お客様へは送料無料でお出ししてますけど)
そこで今後も送料無料が継続出来るように受け取りには出来るだけ「会社」とか「事業所」を指定してくれるとすごく助かるんです。
送付先は会社や事業所等限定で送料を大幅に安く契約出来る運送屋さんがありまして、個人宅には発送を受けて付けてもらえません。

ですので「なるほどそういう事情ならオイルだけ会社で受け取ってやろうかな」とか思える人はぜひご協力してください。
よろしくお願いします。

リンクオイルセール

さてさて今年も残り4週間ですか。
冬のリンクオイルセールを始めると「年末だなー」とか思います。
すでに社内の企画では年明け分まであれこれやってますので、どうぞ応援よろしくお願いします。

スナップリングとCリング

例えばいろいろな作業の中で必要な工具が足りないんだけど、他の工具使って工夫しつつ代用してなんとかなった……なんて経験ってみんなあると思います。

実際工具販売店やっている私だってあるんですから、その辺はまぁ建前抜きで言ってしまえば仕方ないですし問題もあまりないとも思ってます(ぶっちゃけね)

そりゃー工具がキチンとあれば安全に確実に出来るわけですから、揃えて持っておくのが大正解なのですが、なかなかね……たまにしかやらないような作業とかだと買い揃えるのに悩むラインの工具ってありますよね。

そんなギリギリラインの工具の中でも悩んだ結果、後日かなりの確率で購入してもらえる工具のひとつがスナップリングプライヤー。

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KNIPEX 高強度スナップリングプライヤー[ストレート]

このスナップリングで見た目以上に張力があって最初は工具なんてなくてもなんとかなりそうな気配があるんですが。
実際にやってみると専用の工具のありがたさがよく分かる作業のひとつです。

この工具って種類やサイズがあるのでラインナップが広く、一見するとなんだか揃えるのが大変そうなんですけど。
実際のとこはサンメカさんの場合ならば自分用に買うのは1~2本で済むハズなんですね。
なので一度でも苦労した経験のある人は出来れば買ってしまった方が良い工具だと思います。
もし店に買いに来る予定があるならばスナップリングの実物持ってきてきれると選定がしやすく助かります。

 

そして上記で説明したスナップリングと似て非なる物。
それがCリング。
これは画像見てもらってしまった方が早いのですが・・・・

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こんな感じでスナップリングとは違い引っかけの穴が開いてないリングです。
これひょっこり出てくる事がありましてメカニックを悩ませてくれます。

正直ドライバー2本を駆使すればなんとかなったりもするんですが、4駆のハブとかに出てくる大型の物はなんとかこじって外せたとしても取り付けはさすがに無理だったりします。
そんな時におすすめなのがこの専用工具。

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KNIPEX Cリングプライヤー

完全に専用品として設計されているので使い勝手もよく確実に作業出来ます。
小型のCリングならば問題無いのでしょうが、ちょっと人間にチカラじゃ無理だな……なんてサイズが出てきたらこれを購入してしまった方が断然早くて正確に作業出来ます。

各自で工夫して工具がなくてもなんとかするってのは別に嫌いじゃ無いのですが、作業によってはやはり専用品を揃えておいた方が良いですよって話でした。

車両整備における金属加工(穴あけ)

このブログでは基本工具の説明は当然として「その他」の備品的な工具の重要性を何度か書いてきております。
特にちょっとした部品の取り付け時等では「穴あけ」や「切断」そして「切削」等の工具を揃えておくのが重要になりますからね。

そしてDIYの現場では満足に駆動してくれるエアーツールが少ないので、近年高性能化が著しい電動工具、それも充電式の電動工具を個人的には推しております。

で、今回はそんな電動工具の中で工具メーカーがメインの位置づけをしているインパクトドライバーのお話です。

車両整備の現場ではどうしても敬遠されがちで、建築関連では主役なこの電動工具ですがどうしてもいまいちな印象を持っている人が多いですね。
やはり車両整備の現場って四角い差し込み口のソケットとかを使う文化なのと、どうしてもエアーツールのインパクトレンチの印象が強いので、電動工具を購入しようとすると1/2差し込みの電動インパクトとかを選択したくなるんだと思います。

パナソニック電動インパクト

パナソニック 14.4V/18V 充電インパクトレンチセット

こういうモデルですね。
もちろんこれも良い電動工具なのですが…DIY向けに様々なシーン用に買うのならちょっと待ったって感じです。

この手のスクエア差し込みの電動インパクトは確かに車両整備の現場では王道なのですが、その後もせっかくの電動工具なのでいろいろ使いたいと思うなら六角軸のインパクトドライバーを購入した方がいい場合も多々あります。
また工具メーカー側の事情ってのもあってやはりメインの電動インパクトドライバーは「最先端」の技術が盛り込まれますが、車両向けのインパクトはそういったものの2世代落ちとかな感じでモデルチェンジもあまりしません。

そして最近の充電式の電動工具のその進化って本当にすごくてほぼエアーツールに追いついていると思います。
ですので最新式のモデルを購入する事の出来る電動インパクトドライバーの方がなにもかも優れている事が多いんですね。
しかしちょっと前の2~3世代前の電動インパクトドライバーあたりの印象を持っている人だと「あまり整備に向かないのでは?」と考えている人が多いんですね。

まぁ電池がいろいろ変わったりして過渡期な時代もありましたらから仕方ないのですが、今の電動工具はまともなものを買っておけばまず失敗する事はありません。
で、そこまで説明してもまだ不安に思う人がいまして……
その理由が「六角軸ビットしか使えないのが不便そう」とか「ビット用の電動工具なのでトルクが不安」とかですね。

KTC電動ソケット

KTC 電動インパクト用ビットソケット

確かにソケットをそのまま取り付けようとしたらこういうソケット一体型のビットソケットを選択するか…

ANEXビットソケット

ANEX 電動インパクトドライバー用ソケットアダプタ

こんな感じのソケット用アダプターを使用する事になります。
しかし根本部分が細くなってしまっているので「そこまでのトルクが出るのか?」とか「そこまでのトルクで作業しちゃっていいのか?」とか不安があると思います。

しかし。
実際は電動工具メーカーは今でもこの電動のインパクトドライバーをメイン機種として考えているし開発もしているので、多分みなさんが思っている以上に今は進化しています。
実際上記のソケット用アダプターを取り付けて1/2の30mmほどのソケットを付けて回しても十分使用に耐えうるトルクを発揮してくれます。
(ちゃんとした業務用ならばって前提ですが)
正直ソケットアダプターの破損はあるのですが、わりかし安価ですのでそこ辺は買い替えで対応しても十分にもとは取れると思います。

と、ここまではお店に来てくれて相談してしてくれるお客さんに私が普段から言っている事です。
実際ビットが取り付けられる電動インパクトドライバーを買って便利に使っている人が多く、販売後もかなり好評です。
そしてそんな電動インパクトドライバーのオススメ機種がひょっこりモデルチェンジしました。

パナソニック電動インパクト

パナソニック 充電式マルチインパクトドライバー(14.4V/18V)

このモデルはちょっとお高いのですが1本でなんでもやるって人には超オススメのモデルです。
まぁ簡単にいうと「インパクトドライバーとして使える」のはもちろんの事、ドリルモードという機能も搭載していてスイッチひとつでインパクト機能を切る事が出来ます。

パナソニック電動インパクト

どうしてインパクト機能を停止させる必要があるのかというとドリル刃の保護が一番に挙げられると思います。
ドリルの刃というのはダダダダっていう衝撃で折れやすいんですね。もちろんインパクトドライバーと回転数が違うというのもあると思いますけど。
その点、このモデルではどちらも有効に使う事が出来るのですごく便利なんですね。
まぁ商品名も「マルチ」インパクトってくらいですからね。

そんなわけで穴あけ作業で使うドリル刃とはちょっと相性がよろしくないインパクトですが、そんな電動インパクト向けになかなか良いドリル刃が登場しました。
電動インパクトで使用する事を前提に作られていて根本の差し込む部分も六角軸になっております。
さすがにメーカーは公に推奨はしてませんのでパッケージの注意書きには「インパクトで使わないで」とか書いてありますが、中の人とお話すると自身を持ってオススメしますとも言われております。

MMC瞬貫ドリル

三菱マテリアル 瞬貫ドリル(電動インパクト用)

それがこの三菱マテリアル(MMC)から出た瞬貫ドリルです。
従来品よりもドリル部分の全長を短くしたり、シンニングを振動の多いインパクトに合わせた造りにしたりしててかなりの完成度です。

MMC瞬貫ドリル

私も実際に使ってみましたがステンレス鋼相手に難なく電動インパクトドライバーで穴あけ完了。
また上の写真のように綺麗にバリ無くあける事が出来たのはちょっと感動しました。
下手したら普通のノーマルドリルなんかより綺麗にもめるのでは?と思ったほどです。
このドリルの登場によって電動インパクトドライバーでのDIYの使用範囲をすごく広がったと思います。

これからこの手の駆動系工具の購入を検討している方はぜひ記事を参考にして選んでみてください。