精密ドライバーの差し替えモデル

いわゆる車両整備だとあまり出番のない工具ってのがありまして。
工具としては王道なんだけど、その車両内容だとあまり使わないよねーってのが精密ドライバー。

いやもちろん全く必要じゃないって事はなく、持ってないといけない工具のひとつではあるのですが、なにせほとんど使わないので揃えておくのを忘れちゃうって人も多いと思います。

で、そんな使用頻度があまり高くないよって人にオススメなのが差し替え式のドライバー。
PBからは2通りの買い方が出来るモデルがあるので今回はそれを紹介。

PB 精密差替ドライバーセット(ESD仕様)

ひとつめは、これ。
両頭のブレードを差し替えて使う差し替えドライバーとしては王道のモデルです。(ESDってのは静電気防止モデルの事)
これの利点はプラス・マイナスだけじゃなく、TORXやHEXのラインナップもあって自分の好きなセットにカスタマイズ可能な事ですね。

使用頻度こそ低いけど細かな作業もたまにやるって人にはオススメだと思います。
またこんな感じで差し込んでしまえば普通の精密のように使える感じもいいですよ。

そして。

PB インサイダーミニ(精密ドライバー)

こちらはビットを本体に内臓出来るインサイダーシリーズの精密ドライバー。
ビットのラインナップはなく内臓ビットだけで使うことにはなりますが、よく使うプラスマイナスは入ってますので、その辺だけあればOKって人にはコンパクトだしオススメ。

使わない時はこんな感じで全てのブレードを内臓しておけるので、先端が無くなったー…とかのトラブルも少ないですね。

もちろんよく使うよって人は差し替えじゃなく普通の精密ドライバーを購入すればいいと思いますが、あまり出番ないけど持ってないのは嫌だなって人には差し替えモデルはなかなかオススメですよ。

強力ボルトカッター ─KNIPEXコボルトシリーズ─

30年以上前まだ輸入工具というのがあまり認知されてない頃に国内で鮮烈なデビューを飾った工具がバーコやクニペックスの硬線ニッパーです。
日本製のニッパーというのはいわゆる1本で万能型のものが多く、海外で作られている役割分担がはっきりしているニッパーの中で強力型の硬線ニッパーの切れ味は本当に衝撃的でした。

当時は今のモデルになる前のバーコのニッパーだったと記憶してますが、その後KNIPEXのニッパーが紹介され

輸入工具のニッパー = なんでも切れる

みたいな意識が浸透していったと思います。

そんな強力無二なニッパーでありますが弱点といえば最終的に人間の握力がそのまま切断力に比例してしまう事です。
もちろんレバー比もあるので1:1ってわけではありませんが、いくら刃自体が切れ味を持っていても硬い相手では難しいものは難しいってな感じですね。

そんな「とにかく切断力を!」というユーザーに近年売れているのが、もともとボルトカッターとしてニッパーの上位に存在しているKNIPEXのコボルトシリーズです。

KNIPEXコボルトシリーズ

握る力を倍増する先端構造により、開き幅こそあまり大きく開口しませんがその切断力はかなりのものです。
実際うちのお客さんでも通常使用で硬線ニッパーのスタンダードの160サイズくらいを使いつつ、硬いモノ用にこのコボルトを購入って人も多くなってきました。

で、
そんな密かな人気のKNIPEXコボルトシリーズには標準サイズ(スタンダード)の200mmの他に小さいのと大きいのが存在します。

KNIPEXコボルトシリーズ

ちなみに小さいサイズの160サイズでもワイパーブレードのステンレス芯くらいなら簡単に切断出来ます。

●ラインナップ
KNIPEX 小型ボルトクリッパーXL250mm(リセス付)

KNIPEX 小型ボルトクリッパー スタンダード・コンフォート(スタンダードサイズ)

KNIPEX 小型クリッパー(スモールサイズ)160mm

KNIPEXコボルトシリーズ

こちらは最大サイズの250mm。
本工具の性格を考えればもっともニーズのあるサイズかもしれません。

現場で「とにかく硬いものをバチバチ切る作業が多い」という人はこの大きい250サイズがオススメですね。
でも標準の200mmでもかなりの切断力、そしてコンパクトさがありますので、いろんな作業が雑多にある現場では標準の200が良いかと思います。

また200mmサイズではお店でかなり売れているこれ。

コボルトベントノーズ

KNIPEX 小型ボルトクリッパー[ベントノーズ]

先端部分にクイっと角度がついているベントノーズモデルがかなりの人気となっております。
コボルトシリーズはその先端の機構ゆえに少々ごつい造りになってますので、キワの切断ではこっちの方が便利な場面が多いからだと思います。
切断能力はほとんど変わりませんし、ストレートで使いたい場面でも問題ありませんからね。

ってなわけで通常のニッパーにもう1本追加で!って検討中の方はこういう切断系工具はいかがでしょうか?ってお話でした。

電動式のリューターのススメ

昔はサンデーメカニックとして遊んでいればいつかはやりたい作業のひとつがポート研磨でした。
まだ小僧だった私はそれが一体どんな作業なのかも分からずになんとなく憧れの響きもあったと思います。

実際私もそんな環境が整った時にはとにかくやってみようって事でエアーリューターを片手にガリガリと削りまくりまして、めでたく「どっかんポート」を作ってしまったのは良い思い出です。

で。
このポート研磨を代表とする「研磨系」の作業で切ってもきれない工具が「エアーリューター」です。
ドリルと違って高回転でキュイイィィンって回る、よくほら、歯医者さんで使ってるみたいなヤツがソレです。
でもこの工具ってとんでもなくエアー食いなんですね。
一般家庭の100V電源で動くエアーコンプレッサーの標準的なモデルは1馬力です。
1馬力のコンプレッサーで毎分吐出出来るエアー量というのは決まっていますが、エアーリューターはこの1馬力コンプレッサーでは「まとも」に動きません。

いや動くといえば動くのですが、すぐにエアー切れしてしまい充填も間に合わなくなるので、結果としてエアー待ちな作業になります。

そんなわけでとにかく一般のサンデーメカニックにはエアーの設備も含めて敷居の高い工具だったりするわけです。
でもこれが使えるとポート研磨だけでなく様々な加工作業がかなり捗ります。
ちょっとした取り付け穴の長穴加工とか…ちょっと出っ張った部品を少しだけ削るとか──ね。

そんな人のために私が超オススメしているのが実は「電動」のリューターです。

電動リュータープレモ

ミニター 電動マイクログラインダー”プレモ”

一般の人にはあまり馴染みのない「ミニター」という業務用機メーカーから出ている民生機版の電動リューターです。
ミニターってメーカーは大きな工場とかで使われている本格的な切削工具の業務用を作っていまして

電動リュータープレモ

こんな感じの何十万円もする工具を制作しているガチ系のメーカーさんです。

そんなメーカーさんが唯一のモデルとして一般向けに作ってくれたのがこのプレモシリーズです。

電動リュータープレモ

業務用機と同じスピードコントローラーとハンドピースという構成になっていて家庭用といってもかなり本格的な造りになってます。
取り付け可能な切削工具(切断砥石)はφ3.0mmが標準となっております。
取り扱いもマイクロリューター形状ですので問題はないと思います。

電動リュータープレモ

対象の切削物によって回転数調整が必要な方は別体のスピコンで制御していただきます。
まぁ普通に金属(鉄・アルミ・ステンレス)の切削でしたらほぼMAX回転で大丈夫だと思います。
こういう細身のシャンクを使用した切削工具はビビって回転数を落としてしまうと、逆に刃が食い込んでしまい走ってしまう原因となりますので少し慣れるまで他のワークで練習したほうがいいかもしれませんね。

電動リュータープレモ

本体もこれだけコンパクトですのでロングシャンクの切削刃を使わなくても本体ごと狭所に突っ込んで使用出来たりします。

ちなみにこのプレモではもっと本格的な上位モデルも存在します。

ミニタープレモ

ミニター 電動マイクログラインダー”プレモV-35″(ハイグレード)

最高回転数を上げ切削トルクをさらに上げたモデルとなっております。
お仕事的にも使うんだよねって人にはこちらがおすすめですね。

どちらのモデルもそこそこの価格はしますが、逆に考えるとエアーコンプレッサーの良いモデルとエアーリューターを揃えるコストを考えて、さらに先述した100V環境下ってしばりも考慮すればそれほど高価ってわけではありません。
十分検討の余地があると思います。

こういう基本的な切削工具の使い方はユーザー次第で無限だと思ってます。
切削系工具でいろいろ悩んでいる人は一度検討してみてくださいませ。

自宅のDIY

昨年は子供たちが全員巣立ったということもありカミさんと休みの日ごとに少しずつ自宅を片付けておりました。
まぁいわゆる断捨離ってやつなのかな、なんとなく捨てられず、それでいてもう絶対に二度と使わないよね?てものを思い切って捨ててみたりもしてちょっとずつだけど片付いてはいたんです、はい。

ちなみに自宅は築30年超えの古屋でしてあちこちガタもきていたので年末には思い切ってリビングの床の張替えもやりました。
そしてスッキリとキレイになった部屋を見ていたら「もしかしてこれだけ片付いたのなら念願のアレが出来るのでは?」と思うようになりまして。
友人のH興業さんにも手伝ってもらってDIYにて遂にアレが完成。

キャットウォーク

ふふふふ。
キャットタワーからのキャットウォーク。
まぁ自作なので(階段とハンモックは既製品)たいした作りではありませんが、それでも長年考えていたことが出来たのが嬉しかったですね。
あとは猫が気に入ってくれればいいのですが設置直後は警戒してなかなか階段を登ってくれませんでした。

キャットウォーク

それでも3~4日するとついに「トトトト」ってな感じで渡り廊下の部分まで進行。
でもでも最後のハンモックまではまだ無理な感じ。

そしてさらに3日後にやっと。

キャットウォーク

ハンモックまで到達しくつろいでくれるようになってくれました。
完全な家猫で外には一切出してないので自宅内で遊べる場所を作ってあげたかったのですが、なかなか煩雑な家だと難しいんすよね。

昨年の手術や怪我の影響もあって自宅でのんびりする時間ってのが結構重要になってきておりまして、今後もちょっとずつでいいので直したり改善出来るところはやっていこうかと思います。

そして今ではハンモックの主はこのドヤ顔なわけです。

キャットウォーク

まぁ気に入ったようでなによりっすわ(笑)

車載工具に便利なビットラチェット

車載工具を検討するうえでいくつかの要点ってのがありまして。
そもそも限られたスペースに置くことを前提とすると、持っていく工具は出来るだけコンパクトなほうが望ましかったりします。
特に積載量が限られているバイクとか自転車ではその傾向が顕著ですよね。

そしていろいろある工具の中でも握りのグリップ部分があるドライバーという存在はなかなか場所をとる工具のひとつでして、このドライバーをなんとかすることが出来ると車載工具は一気に小さくまとめる可能性が出てきたりします。

ってなわけで今回はそんなドライバーの代替工具としてよく検討されるビットラチェットをいくつか紹介します。

SIGNETミニビットラチェット

SIGNET ミニビットラチェットセット

コンパクトで使いやすいビットラチェットとしてSIGNETで登場した元祖のモデルとなり、現在でもスタンダードモデルとして人気のセットです。

SIGNETミニビットラチェット

SIGNET フレックスミニビットラチェットセット

そして後発で出たいわゆる「首振りロング」モデルがこちら。
上のスタンダードもこの首振りも車載工具として使うのに適したポイントがありまして。

SIGNETミニビットラチェット

それがこの後端部のビット差し込み部分。
ラチェット機能は付いてませんが90度に曲がって操作するラチェット部分では入らない「ちょっと奥まった真っ直ぐに差し込んで回すネジ」にとても有効です。

またこの首振りモデルならばトルクを掛けたい時にラチェットの首振り部分を曲げて操作すればストレート形状の時よりもトルクをかけることが出来ますので出先でもかなり重宝するんですよね。

 

SIGNETミニビットラチェット

SIGNET ウルトラショート ミニビットラチェットセット

そしてそんなSIGNETのミニビットラチェットシリーズに追加発売されたのがこちら。
ウルトラショートで根本部分に1/4差し込みが付いたモデルです。

画像のようにこのモデルには1/4ソケットも付属してますので、さらに「車載工具」っぽさが出てますよね。

SIGNETミニビットラチェット

全長がかなり短いので10mm以上のボルトナットを回すのには少し厳しいのですが。
それは1/4差し込み部分にこんな感じでスライドT型レンチを差し込んであげれば解決。
上記のモデルと違って後端部のビット差し込み口がありませんので、どちらのほうが自分に合っているモデルなのかはご検討くださいませ。

価格もそこそこ安価ですので車載工具の宿命である「出先で紛失」した時もダメージはそこまで…だと思います。
持っていく工具を検討中の方はぜひこのビットラチェットも候補に加えてみてください。