トルク管理をきっちりやりたい作業ではトルクレンチの使用をオススメしますよって事はこのブログでも何度か書いてきました。
しかし、トルクレンチが種類を問わずに基本的に「ラチェット形状」をしているために、使用する工具はソケットに限られてくるわけでして……
これがソケット自体が入らないような箇所の場合、なかなか悩みどころなんですね。
まぁそんな時に便利なのがヘッド交換式のトルクレンチ。
これを使えば「スパナ」だろうが「めがね」だろうがヘッドを交換して使えますので、ほとんどの場合解決に至ります。
1年に一度くらいしかこういう場面はないよって人でも、ラチェットヘッドまで含め購入してしまえば充分に買う価値のあるトルクレンチだと思います。
>>ヘッド交換式トルクレンチに関しての記事はこちら
しかし「使っても一度だけかな」なんて人にはなかなかハードルが高いのも事実。
そんな時に便利なのが「トルクアダプター」と呼ばれる普通のトルクレンチに取り付けて使うアダプター類。
スパナヘッド形状のこれとか…
フレアナットレンチ形状のこれとか…
めがね(リングヘッド)レンチのこれとかですね。
使い方はシンプルでして、こんな感じにトルクレンチの先に取り付けるだけ。
ぶっちゃけていうとクローフットくらいの全長相違なら換算も必要ないと思いますが、このリングヘッドくらい長さがある場合には設定のトルク値が変わってきますので換算が必要になります。
A(有効長):150mm
B(口径部からドライブ中心までの距離):30mm
必要なトルク値:10N・m
トルク換算式:150÷(150+30)×10≒8.3
トルクレンチを8.3N・mに設定すると10N・mで締め付けられます。
換算の仕方はこんな感じ。
このトルクアダプターの場合、有効長が51mmありますので換算が必要だと思います。
こんな感じでソケットが入らない場所でのトルク管理を諦めていた人でも、工夫次第ではトルクレンチを使うことが出来ます。
どうしたらいいのか悩んでいた人はこの機会にぜひどうぞ。