ネジ山を新規で作れるハンドナッター

車両整備をしているととりあえず基本通りの工具は一揃い必要になりますが、日常メンテナンス的な「ボルトナットを緩めて締めて」だけじゃない作業ってもいろいろ増えてきます。

ちょっとした部品の取り付けとかでもドリルとかサンダーが必要になる事もありますから、ハンドツールだけじゃなく金属加工っぽい工具等も徐々にですが必要になるんですよね。

で、今回なそんなちょっと改造ってか部品の取り付けとかで超便利に使えるナッターというものを紹介。
ナッターというと意外と知らない人も多くて、簡単にいうとリベットの親戚みたいな工具でして、リベットの真ん中に穴が開いてて、その穴に雌ねじが切ってあります。

SIGNETハンドナッターセット

SIGNET ハンドリベッター&ナッターセット

こんな感じで見た目もリベッターと酷似しております。(実際アダプターが違うだけでリベットと同じなんですけどね)
このSIGNETのセットもリベットとナッターが共用で使えるセットになってまして。

SIGNETリベッターセット

アダプターを交換する事でリベッターにもナッターにもなるスグレモノです。

で、そんな便利なナッターなのですが1箇所だけナッターを打ちたいとか、あまり数はやらない&リベットは必要無いって人にオススメの工具があったりします。

ちょっとナッター

SK11 ちょっとナッター

それがこの「ちょっとナッター」
ナッターの弾と専用の治具が入った簡易セットですが、これだけで新規で雌ねじを作る事が出来ます。

実際にやった様子がこちら

ちょっとナッター

このアルミ板に下穴を開けてナッターを実際に施工してみます。

ちょっとナッター

セットする時はこの状態。
付属のボルトを六角の専用治具に通してナッターをねじ込んで完了。
この時専用治具には「表裏」があります。
ヤスリ目のようになっている側が下、つまりナッターと接触する側となります。
※注意:ボルトを回してナッターを引っ張る事になり、ネジ山部分に後負荷が掛かります。
施工前にボルトネジ部分にグリス等を軽く塗ってあげてください。

ちょっとナッター

あとはこんな感じでセットして六角の治具をレンチで抑えながら、中央のボルトを回すだけ。
これによってナッターが引っ張られて縮んで、板に挟んで留める事が出来ます。

ちょっとナッター

出来上がりはこんな感じ。
これで雌ねじの出来上がりです。
挟んで留める事自体はリベットと変わりませんので、簡易リベットとしても使う事が出来ます。

上記のセットはM4とかM5とかを個別に購入してもらいますが、レンチ等の工具まで付いたお買い得セットもあります。

ちょっとナッター

SK11 ちょっとナッターセット(M5・M6)工具付

これはもっとも需要のあるM5とM6が入った混合セットになっていて治具を回すための17ミリのレンチとかHEXレンチとかもまとめてセットになっております。
まぁレンチとかは持ってるよって人でも、このセットで完結するのは嬉しいと思いますのでなかなかおすすめのセットです。

こういう備品系工具って必要に迫られないと購入に至らない事も多いのですが、ひとつ持っているとその時に出来る整備の選択肢が増えますので余裕のある時にでも揃えておいてくださいませ。