ハンダの重要性

いろんな整備ってあると思いますが、一般の人から見て「お、これは綺麗な仕事ですね」と分かりやすい物って案外少ないんです。

例えば見る人が見れば分かる丁寧な整備とかも、うちのカミさんが見れば普通の事だったりしてね。

その点パッと見た目で分かってしまって怖いのが配線関係の処理。

綺麗な配線処理ってその人の仕事の丁寧さをそのまま表してしまうものだったりするので、自分でやるときも結構気合い入るんです。「いやいや、人には見えないから」と思っているとひょっこり誰かに車両をゆずったあとに見つかっちゃったりしてね・・・。

そして綺麗な配線を心がけていると、あとあと経年劣化の断線とかの心配も軽減出来るメリットもあります。

そんな配線作業で賛否が分かれるのがハンダ付け。

ある業界では「振動があるような場所でのハンダは後日クラックやハンダ外れによる断線の原因になるので良く無い」と言い、また違う業界では「確実な結束の補助にハンダは必須」と言います。

これは多分どちらも間違っていないんだと思いますが・・・ここはいろいろ見てきた中で個人的は意見を言わせてもらうと、やっぱりハンダ付けは出来るならした方がいいです。

もちろんそれだけでは無く収縮チューブ等できっちり留めてあげる前提ですけどね。間違ったうわべだけのハンダ付けとかだと不良がありそうだけど、きっちり流し込んであげれば、そうそうトラブルは出ないと思います。(あくまでも個人的意見)

で、そんなハンダ付けですが・・・・。

電源確保が面倒なんですよね。特に車両整備の場合には車内に入ったり、屋外作業では更に面倒。

そんな時に便利なのがコードレスなハンダコテ。

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ドレメル ガス式コードレスハンダコテキット

コードレスは簡単便利な電池式とかもありますが、熱量ではガス式が有利。(自分は簡易結束しかしないので電池を愛用してます)

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チャッカマンのように、ここをカチっとしてあげれば内部でシュボボボボーっと一気に加熱しますので、すぐに使う事が出来てホントに便利です。電気式の1/3くらいの時間で使用可能な温度まで上がります。

そしてコードレスなハンダはその機動性にも注目。

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こんな大きさなので車内での配線作業でもコードを気にする事無く作業出来ますので、今まで使う気にならなかったような箇所での作業もチャレンジ出来るようになったります。

そして。

ハンダコテを出してきて・・・・コンセントを探して差し込んで・・・・温度が上がるのを待って・・・・って行程をすっ飛ばして使えるメリットを最大限に生かせますしね。

そんなにしょっちゅう使う工具では無い分、使う時にはサッと出して使えるのはホント重宝すると思いますよ。

Tレンチとホルダー

以前このブログでもTレンチみたいなシンプル系な工具が好きと書きましたが。

この手の工具って収納でかさばるのがちょっと困るんですよね。

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Ko-ken T型レンチ

>>Tレンチ系の総合ページはこちら

がっつりしまい込んでしまっても日常の整備で使いにくいし・・・。そういう時には何かに引っ掛けておければ最高に便利なんですけど、なかなか1箇所に固定するのもためらうし良い整理の仕方ってなかったのですが。

 

これが発売されてからあちこちに移動しながら便利に使えるようになりました。

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KTC T型レンチ用マグネットホルダー

こんな感じでTレンチを4~5本引っ掛けておけます。そんなに多くのサイズを使うわけじゃ無いのでこれで必要十分ですね。

またこれは商品名で分かる通りマグネットで鉄面にくっつける事が出来ますので・・・。

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#一度ペタンと付けると取り外しに苦労するくらいの超強力マグネット。

ガレージ内やツールキャビネットにはり付けて使えます。これならガレージ内での移動も気楽に出来ますので効率の良い作業をする事が出来ます。

 

またガッチリ固定してしまいたい&もっとシンプルなモノがイイって人にはこちらも人気です。

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SIGNET Tレンチホルダー

こちらは鉄板を折り曲げて作っただけのシンプルなホルダーですが、その分日頃の使い勝手は良いですね。
これにもマグネットが付いてますので画像のように鉄部分に貼り付けて使えますし、ちゃんと固定するための穴も背後に開いております。

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Tレンチホルダーって今の時代ではなかなか新規で発売されたりしませんから、これらの存在は嬉しいですね。
収納に困ってるとかそんな人はこういうちょっとした備品系を見直すだけでだいぶ整理出来ると思いますよ。

 

エクステンションバーのウォブル

ラチェットとソケット、レンチ関係とドライバー、あとプライヤー類か。

この辺が揃ってくるとハンドツールとしては基本中の基本が揃ったと言う感じになってきます。もちろん他の工具もいろいろ必要なんですけど、何も無い状態から揃え始めると上記くらいが揃えば一段落と言う感じでしょうか。

で、実際に作業を始めてみるとやはり足りない工具って出てきます。車種別で言えばプラグレンチとかそうですし、トルクで言えば長めの工具とか短めの工具とか。

で、そんな中で最初の時点で意外と揃えない人が多いのがエクステンションバー。

作業をがっつりやる人ほどサイズを豊富に揃えて持っていたりしますが、これが初心者さんほど揃えない傾向にあります。

で、やはり必要になってきて当店みたいな所に買いに来てくれるのですが、かなりの確立で言われるのが「ちょっと首振るウォブルってヤツの方が便利なんでしょ?」ってヤツ。

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カテゴリー:エクステンションバー一覧

ちなみにウォブルとは上の写真の下側のヤツ。差し込み所がコマのようなカタチになっていて・・・・。こんな感じ↓

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Ko-ken 3/8ウォブルエクステンション

これにソケットを差し込むと。

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こんな感じで少しだけカタカタとソケットが動いてくれます。これ狭くて奥まったような箇所では威力を発揮する事がありまして、持っていると非常に便利なのですが・・・が。

やっぱり基本(スタンダード)があっての変化球なんですね。

気持ちは分かるんですけどねぇ・・・せっかくの情報社会、Webでいろんな情報拾ってきて便利そうな物とか遠回りしない工具の揃え方とかいろいろ見てきているんでしょうけど・・・。

またKo-kenのこのエクステンションは押し込むとストレートとしても使えるので余計に紛らわしいんですよね。

ちなみに何故最初にこれを買うのがあまりオススメで無いかと言うと。

・ウォブルは工具破損を防ぐ為にスタンダードよりも低トルク対応で作られている(わざとねじれてトルクが逃げるようになっている)

・近年のソケットは面接触が普及していてボルトに対して「斜めがけ」すると逆に舐めやすいので、初心者はネジの状況が分かりにくいウォブルは破損率が上がる。

・目的のボルトナットにアクセスする際に動く機構が慣れていないと逆に使いにくい。

ってな感じですかね。とにかく普通に整備に慣れている人なら全く問題無いのですが、まだ揃え始めの初心者さんが「こっちの方が便利そうだから」と言う漠然とした理由で購入するのはやめておいた方が良いですよって話です。

 

まぁ売る側もいろいろ付加機能付いていると「便利ですよー」と販売しやすいので安易に勧めてしまう事が多いので反省ですね。
分からない事あったら気楽に聞いてくださいませー。

 

オフセットサイザル

お待たせしてすみませんでした。

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オフセットサイザルの研磨剤セットがドドーンっと再入荷してきましたので本日各所に発送&連絡いたしました。
心当たりの人はどうぞよろしくお願いします。
ってなわけでエイビット創設時からずっと売れ続けているサイザルをあらためて紹介します。

 

アルミや鉄、そしてチタン等の鏡面磨きや錆落としに便利な光陽社のオフセットサイザル。

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・光陽社 オフセットサイザル

この見た目は怪しげな円盤がアルミの鏡面加工に絶大な威力を発揮いたします。

>>使い方や準備手順はこちらをどうぞ。

 

で、今日はこのサイザル関係の買い方というか賢い揃え方の話。
このオフセットサイザルにはディスクのみの単品と専用の研磨剤まで付いた研磨剤セットがあります。

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これを作っている光陽社はもともと研磨剤で超有名なメーカーでして、何気なくおまけで付いているこの研磨剤もものすごく使い勝手が良いです。

よくすでに青棒持っているのでセットはイイヤって人がいるのですが、ぶっちゃけ青棒との番手的な相性はあまりよろしくない工具なので、出来るだけ最初は研磨剤セットから買っていただけると良いと思います。

で、せっかく研磨剤が2個付いているので「研磨剤セット + 単品1枚」 と言う買い方がオススメ。

そうすればサイザルを「粗磨き(錆落とし)用」と「仕上げ(鏡面)用」として使い分けが出来ますから結果としてサイザル本体の延命にもつながります。

 

そして上記にプラスしてついでに買うならこれ

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軸付きのサイザル。 やっぱり細かな所に入りませんからね、これが1個あるだけでもかなり違います。

そして持ってない人はこれも必須。

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ワコーズのメタコン。

よくあるピカールよりも粘度があって側面のような場所でも流れたりたれたりしなくて便利です。

そしてこれを持っていれば鏡面後の管理にも使える(再磨きとか)ので持ってたら便利と言うよりは、持ってないと後が大変です。

 

すでにこのサイザルを売り始めて(自分でも使って)15年ほどですので、かなりの情報が蓄積出来ております。やり方や素材に関する質問もお気軽にどうぞ。

 

発電機とエアーコンプレッサー

うおーし!今年はいろいろやったるでー!
って春から気合入れてやってたら、バイク乗るには最高の春が終わり、毎年ネタにしてる夏至まで過ぎ去り・・・もう7月カヨ!

引きこもり過ぎだろ!って事で外に出てみりゃ。

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あっつぃ・・・、ナニコレ。
ほんとに1シーズン飛ばすくらい頑張ったんだなぁ・・・としみじみ思ってしまいました。
でまぁ、夏になっちゃったもんは仕方ないのでそうなりゃシーズン本番ですよ!
バイク乗って大汗かいて風呂入ってビール呑んでー!

とにかく屋外でのいろいろが楽しくなる季節の到来です。

 

そんなわけで本日の本題。

それこそ春の頃だったかな?ウチのお客さんのNao君に「SIGNETのエアーコンプレッサーが鬼静かで欲しいんですけど、発電機で動きますか?」と質問を受けてました。

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SIGNET 100Vオイルフリー エアーコンプレッサー1馬力[静音モデル]

SIGNETのコンプレッサーは静音モデルが全面に出てますが、消費電力も少ないようでして私も気になってたんですよね。
そしてウチの店には展示用のデモ機もあるので試してみようって事になりました。
(いくらカタログデータではいけそうでも分からないですからね)

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店の前でお試しー。

ドキドキしながらパチンっとスイッチを入れてみたら・・・あれ?

動いて・・・ない?? だめか・・・
と、思ったら静かすぎて動いているのが分からないだけでした(笑)

ってなわけで見事に問題なく動きました。

>>使用した発電機はホンダのコレ

この小さな発電機で動くならいいですねー。出先での整備の幅が大きく広がると思います。
この件はSNSでも興味を持たれている人が多かったので参考になりますよね。
※Nao君協力ありがとうございました。あ、それとご購入も。

こちらは実際の稼働動画。
動画途中で切り替わった店先のヤツでは発電機の音の方がでかくてコンプレッサーの音が分かりません。