個人ガレージの収納事情

エイビットの店舗がある埼玉県の羽生市ってのはいわゆる北関東と呼ばれる結構な田舎でして、まわりを田んぼに囲まれたような立地にあります。
移転前は千葉の幕張メッセの近所でしたので出来れば移転後は店舗前とかでも普通に整備して遊べる環境が欲しかったという事もあって現在の場所にはかなり満足しております。

エイビット店舗

で、そんな北関東でお店をやっていると幕張店時代とはちょっと違う相談が来るんですね。

それは個人の一般ユーザーさんが自宅にガレージを建てる(またはすでに建っているのを効率化したい等)系の相談です。
自分でいざガレージを計画してみると「何に気をつけた方がいいのか」とかが意外と分からないもんなんです。
もちろんお金がいっぱいあるなら財力にものをいわせてなんでも実現出来ますが、なかなか難しいですからね。

ですので今回はそんな個人ガレージ事情の中でも初期にある程度決めておかないとあとで面倒になりがちな「収納関係」のお話でも書いてみたいと思います。

まずみなさんがパッと思い浮かべがちなのが「ガレージの壁面に配置された壁掛けの工具」だったりします。
これはそういった専用の壁掛け用工具箱を用意してもいいですし、壁面に直接工具をぶら下げてもいいのですが……。

実はこれが結構罠だったりするのでアドバイスとして「壁に何か掛けるのは慎重に考えた方がいいよ」と常に言っております。
なぜかというと……

ガレージ図

簡単な図で説明しますと。
個人ガレージの典型的なサイズとして自動車1.5台分の車庫を作ったとします。
この時のいわゆる「壁面」というのは実質3方のみとなるのは分かると思います。

そしてこの図としてAとBの壁面には出来ればあまりモノを置きたくないなってのもなんとなく理解出来るかと思います。
ましてAとBに壁掛け工具を置いてしまうと実際の作業時には動線がかなり面倒になる可能性もありますからね、なおさら作業に使う工具を置きたくないわけです。

そうなるとCの壁面が有力候補になるのですが──

ガレージ図2

Cの壁面側には意図的にスペースがあります。
ガレージを建てる時「車両はここに置いて、ここを作業場等にしよう」とかは誰でも考える事ですからね。
で、このスペース部分ってガレージ新設時には「なんでも置けそう」とか「作業はここでやろう」とか思っていると思うのですが…。
例えばCの壁面に赤線で引いた箇所に壁掛けの何かを置いてしまうと、その手前のスペース部分が完全に何も置けない空間になってしまいます。

そしてここからはガレージあるあるなのですが個人のガレージっていわゆる「物置」でもあるんですね。
なので出来てすぐは広大なスペースがあると思っていたガレージは、そのうちモノで溢れかえるようになります。
その時に壁面に設置した工具へのアクセスは絶望的になるわけです。
(逆に工具を優先するならモノが何も置けなくなります)

この相談というかアドバイスは私がお店をやるようになってから1000回以上言っている事でして、その相談から1年も経つとみなさん「言った通りになったw」とおっしゃってくれます。

ではそういう壁面には何がいいのかというと、とりあえず組み立て式のスチールラックみたいなものでいいので屋根の高さくらいまであるラックを置いて見ましょう。
たったそれだけで収納量は劇的に変わります。

ちなみに壁面に工具を掛けるのがダメだとは言ってません。まだ構想段階なガレージの一案として最初からそれを予定してしまうのは危ないですよってお話です。
ですので工具箱や壁面の工具等の話は半年から1年以上経った頃に検討すればいいのです。
その頃にはある程度自分のガレージの使い方や作業動線も分かってきますので、その時点で壁面に工具を飾るスペースがあるのなら問題はあまりないかと思います。

今回のブログはある程度決めつけ的な事を書いているという自負はありますが、何千件も相談に乗ってきた経験として書かせてもらいました。
これからガレージ新設な人に役立てば幸いです。