ネジ山修正スレッドメイト

工具の販売を生業にしていると、いろんなメカニックさんとも知り合いになれます。

それこそ雑誌に露出の多い人から表出てこないけど業界内では知る人ぞ知るみたいな人まで。もちろんほとんどの人は普通のメカニックさんなんですが「あ、この人仕事が丁寧だな」と思わせてくれる人っているんですね。

多分ごく一般の素人さんよりはそういう目線で見てしまう私。別にそれが良い悪いとかじゃ無く単純に「綺麗な仕事するな」と関心してしまうわけです。

例えばこのブログでも良く書く電装系の処理。

出来上がると見えなくなる事が多く、やっつけの仕事してもちゃんと作動さえすれば分からないのですが、やっぱこういう見えない所の作業とかはその人の考え方が良く出る場所だと思うんですよね。

 

で、もうひとつ見かけると「あぁ良いなぁ」と思わせてくれるのがネジの処理。

もちろんプロメカさんは時間工賃で動いているので、素人の作業ほど時間を掛けられないって事もあるのですが、それでも要所要所というか要の箇所でササっとネジ山修正して組み込み人とか見るとほんとにすごいと思います。

それが例えばあまり崩れてないネジとかでも、予防整備としてササっとやったりしている姿は格好いいんですね。はぁーこの人すごいわって感心しちゃいます。

 

ちなみにプロほどこの作業って実はキツクて能率優先で仕事しますから、やはり要の箇所だけになってしまいます。その点素人整備ならある意味時間は無限なわけですから全部のネジを気にしながら作業も可能なんですね。

ま、あまりやりすぎても仕方無いとは思いますが、あとで苦労するのは自分自身なわけですから出来る所はやっておいて損じゃないと思います。

そんなネジ山の修正でお店で良く売れているのがこれ。

NOGA スレッドメイト

調整式のボルトのネジ山修正機でして、単価が高めなダイスの替わりに使う事が出来ます。またボルトサイズ調整だけじゃ無くピッチも自動調整なのでボルト径・ピッチを気にせず使用可能。

あまり狭い箇所でのスタッドボルト等では使えないのですが、ひとつ持っていて損じゃないと思います。

ちなみにこのスレッドメイトは雄ねじのみ対応ですが、雌ねじにも対応出来るセットもあります。

NOGA スレッドメイトセット

こちらはタップの替わりになる雌ねじ修正器まで入った整備ネジサイズのフルセットです。上のスレッドメイトも入ってますのでかなりお買い得なセットですね。

こんな感じでナット等の雌ねじ修正がサイズ調整しながら使用可能です。スレッドメイトと同じでピッチも関係ないですから変なピッチが出てきても対応可能。

 

いわゆる王道のハンドツールからは外れた工具ではありますが、こういうの持ってきっちり作業出来ると予防整備になりますし自己満足度もアップしますよ。

小さいネジ用の工具

お店に来たことがある人は分かると思いますが。
エイビットのお店のレジ脇には精密ドライバーが並べておいてあります。

レジ脇ってコンビニとかでもそうですけど買い物ついでに・・・あ!これも。
って購入しそうな商品をおいておくんですね。で、ウチは精密ドライバーを置いてます。

なぜ精密ドライバーなのか・・・それは通常の車両整備ではほぼ出番がない工具なのに、たまーにひょっこり出てきて困らせてくれるから。
普段はあまり出番がないのでなかなか購入機会がないので、たまたま目に入ったりすると買っていく人多いんですね。

で、そんな精密ドライバーですがこんな揃え方もあるんです。

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PB 精密差替ドライバーセット(ESD仕様)

HPでの説明でもありますが整備向けに工具を揃えていくと、こういう工具って結構盲点なんですよ。
実際普通に整備しているだけだと使わないんだけど「整備してるから工具はそこそこ持ってる」と言う意識があるだけに、たまに出てくる小ビスで困るとダメージでかいんですね。

で、このPBのやつは「と・・・言いつつもそんなに精密ドライバーはいらないんだけど」と言う人にはうってつけ。

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こんな感じで両頭のシャンクが入っていて、差し替えて使えますのでちょっとした時に使う事が出来ます。プラス&マイナスで#00#0#1の3種類がカバー出来ますので必要十分。

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専用ツールロールも付いているので、クルクルっとまとめて工具箱のスミに置いておけるので買っておいて損じゃないと思います。

結構工具持っているツモリだったんだけど、何気ないネジが外せない屈辱を少しでも少なくしておきましょう。

いろんなHEXレンチ

 

いよいよ「THE 夏」の8月も終わりますね。
とてもとてもアンニュイな気分になります、これってきっと学生時代の刷り込みですよね。

 

さて今日は各種ある工具の中でも代替が効かない工具のひとつ、HEXのお話。

HEXってのはつまり六角のネジの事。キャップボルトと言えば分かりやすいかな。(アーレンキーとかも言います)
これ普通のボルトナットと違って横からアクセス出来ないし、モンキーみたいなアジャスト出来る工具も無いので、キチッと揃えてあるかどうかがキモになります。

当店でもっともスタンダードなHEXの工具で定番人気なのがこれ。

PB レインボーL型HEXレンチ(シルバーモデルもアリ)

スタンダードなL型HEXレンチは、とりあえずHEXなネジには関係無いって人でも持っている工具だったりしますよね、まぁ整備だけじゃなくいろんな用途があるのが工具ですから基本的なところは揃えておきたいもんです。

しかしHEXネジが要所で出てくる車種にお乗りの人やプロメカさんの場合、こういった定番のスタンダード工具だけじゃ全て対応出来ないって事も多々あるんですよね。

Ko-ken Z-EAL 3/8HEXソケット

例えばこんなソケットタイプ。これは主にトルクが欲しいところで必須になる工具です。
実際にやった事ある人なら分かると思いますが、6ミリ以上のHEXの場合結構なトルクになってくるのでL型レンチでは厳しい場面があるんですよね。

ですのでHEXがそこそこ出て来る作業が多い人はソケットタイプも揃えておきたいです。

 

そして手元での作業が多いと持っていて便利なのがドライバータイプ。

PB スイスグリップHEXドライバー

例えば取り外した部品を机の上に置いてさらにばらす・・・とかの場合にはやはり重宝する工具です。使う場面が限られる工具ではありますが要所で持っているととても便利に使えますね。

 

とまぁ一言でHEXレンチと言っても工具の種類は豊富です。この辺を臨機応変に揃えておけば大抵はなんとかなるのですが・・・・。

普通のボルトナットに比べてアクセス方法が限られてしまうキャップボルトのHEX。

例えば12ミリのボルトがあったとして、普通に回すならラチェット&12ミリソケットで回せますよね。
しかしそのボルトの上にホースとか部品があったりしたら横からしかアクセス出来ません。そんな時は横からメガネ差し込んだり、真横からスパナ入れたりってなりますよね。

しかしHEXの場合は。

キャップボルトっていうくらいなので真横からのアクセスはまず不可能。ボールタイプで逃げられる範囲ならば問題無いんでしょうけど、それも無理な場合には出来る事って限られてきてしまうんですね。

そんな時に威力を発揮してくれるのが「ショートヘッドHEX」

PB ショートヘッドL型HEXレンチ

例えばこれとかは通常のHEXレンチよりも曲がってからがかなり短く作られております。

スタンダードと比較するとこんなに短いんですね。で、これでも無理っぽかったら・・・例えばこんなのもあります。

ANEX スリムオフセットドライバー

これなんかもう板に超短ビットが生えている感じでして、せっまい隙間でもなんとかなったりします。

この通り。

こんな感じでキャップボルトであるHEXは面倒な場所にネジがあると途端に大変な作業になったりします。
ここで紹介した物をすぐに買え!とかでは無く「へーこんなのあるんだ」と覚えておいてもらって、いざってときは思いだしてくれれば嬉しいです、はい。

ベアリングプーラー~内抜き~

整備に関係する各種専用工具いわゆるSST。

作業内容とか必要度合いとか、いろいろありすぎて一言でSSTと言っても絶対に無いとダメって工具はそんなになかったりします。

しかし、やっぱね専用工具と言うくらいなので他の工具の代用が全く効かない物があるのも事実。

そんな代用の効かない工具の代表格と言えばやはりプーラーじゃ無いでしょうか。

またプーラーと言ってもいろんなプーラーがありまして、普通の2つ爪や3つ爪の汎用がそこそこ効くプーラーからアーマチュアプーラーのような応用の利かないプーラーもあります。

今回はそんな応用も代用も効かない代表工具の内抜きベアリングプーラーのお話。

内抜き

というのはベアリングが穴にハマっている状態での引き抜き時の事でして、この場合ベアリングの中央の穴になにかしらの工具を引っ掛けて抜く事になります。

あまり工具に詳しく無い人だと2つ爪のプーラーを逆にすれば抜けそう・・・とか思うのですが、それじゃあ抜けないんですね。

工具のメーカーからも2つ爪タイプの内抜き用のプーラーが出てたりしますが、はっきり言ってお勧めしてません。

で、お勧めと言うとこのタイプ。

spt_BpuraX2

スーパーツール インナーベアリングプーラーセット

このコッター形状の物を差し込んで使うタイプがお勧め。ってか結構強力にハマっているベアリングが多いので、この形状の物じゃないと抜けないってのがホントのところですね。

あとベアリングの奥側に隙間があまり無い場合が多くて、このコッタータイプでギリギリですから2つ爪の厚みがある爪ではベアリングに掛からない事も多いです。

spt_BpuraX4

需要がものすごく多い工具ってわけではありませんが、やはりそこそこの頻度で問い合わせが来る工具でもあります。

その時に2つ爪タイプの相談も良く受けるのですが、上記のような理由と私の経験でこちらのタイプをお勧めさせて頂いてます。

ちょっと価格的には高い工具ですが、ひとセット持ってしまえば大抵のインナーベアリングに対応出来ますので安心して作業出来ますよ。

使えるドライバー番外編

自分でも車いじったりバイクいじったりしてまして、出先とかでは工具を頼りにされたりもするのですが。

現場で「ちょっとだけ工具貸してー」とか言われて貸すと後日かなりの確立で購入してくれる、ちょっと便利な工具ってのがあります。そりゃね、工具店やってますから人よりはいろいろ工具も見て知ってますし、ましていろんなプロメカさんとの交流も多いですから変則で便利な使い方とかも聞いて知ってますしね。

 

で、今日はそんなちょっと便利な工具のドライバー編。

ドライバーと言ってもアンチカムアウトなプラスドライバーじゃ無くマイナスドライバー、そしてさらに言えばネジ回しじゃなくて工具店としてあまり推奨出来ないこじるドライバーのお話。

車やバイクとかを整備していると出てくるゴムキャップとかダストシール。あの手のものをクイっとうまい事めくるのって結構面倒でして、さらに言えばその下地を傷つけたくないもんですよね。

そんな時に便利なのがこれ。

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KTC シールピックツール

いきなりドライバーじゃないじゃん!って言われそうですが、ドライバー形状って事でご勘弁。このツール、ほんとに便利でしてちょっとした物をクイっと剥がすとっかかりに凄く使えます。
(※ちなみに本来は縦方向にシールを押し込むのに使うツールです)

ktc_abo1002

先端は丸くゆるく作られていて相手を痛めにくいのも良いですね。

名前がシールピックなので硬いシールとか向けだけだと思われがちですが、こじり方向でもクイっと使えるんですね。

 

しかし。

これだけじゃちょっと足りない。クイっと隙間をあけてから確実に外してくれる相棒となるドライバーが必須なのです。

それがコレ。

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PB キャブドライバー各種

番手は好きなの買えば良いのですが個人的にオススメは#4 幅があり、さっきのシールピックで開いた隙間にこれを差し込んでねじれば完璧です。

何故、このキャブドラなのか?

その秘密がこの先端形状。

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普通のマイナスドライバーよりもテーパーの角度がきつくあいた隙間を押し広げるのに都合が良いんですね。そしてよく見ると綺麗に面取りしてあり相手を痛めにくい形状をしています。いろいろ試しましたが不安なくダストシールを外したりするには、この2点がかなりベストな組み合わせです。

もちろん同軸径のドライバーですのでホールの奥にある調整ネジにもアクセスしやすいですし、買っておいて損じゃ無いドライバーだと思います。

 

単純なボルトナットだけの整備ならばなかなか揃える気にならない工具ではありますが、そういったちょっと面倒系な作業にはすごく便利に使える工具の一例です。

是非お試しくださいませ。