ブレーキ整備の工具

自動車やバイクの整備ではかなり重要なメンテナンスとなるブレーキ関係。

エンジンが故障して走行出来ないと困るのは困りますが、それによって事故は起こりません。
でも、ブレーキはね…走るけど止まらないってのは非常に問題なわけです。
ですので整備において制動に関わる箇所のメンテナンスってのは、かなり慎重に行って頂きたいのです。

ちなみにブレーキってのは永年放置しておくと「徐々に」劣化する事が多いです。
マメにメンテしてあげているとわりかし軽整備で済むのですが、劣化を進行させてからの整備では大作業になる事もしばしば…。

そんなブレーキ整備のメニューの中でもご自分でチャレンジしやすいのが『エア抜き』でしょう。
まぁこれだってプロが見たら相当怖い事してる人もいますが、最初はキチンとした知識のある人についてもらい行えば作業自体はわりかし簡単な部類の作業でもあります。

当店の工具実践のページでも紹介しておりますので興味無い人でも参考程度に読んでみてください。

ちなみにブレーキのエア抜き用って事でよく工具の相談を受けますが、フレアナットレンチが絶対に必要と思っている人がいます。

フレアナットレンチ
ASAHI フレアナットレンチ

こんなヤツです。
確かに油圧系の作業をするのには欲しい工具のひとつですが、ことエア抜きに関しては必須の工具ではありません。
エア抜きで開け締めするネジはブレーキのブリーダー部分だけですから…
普通のめがねレンチでも問題なく使用出来ます。

ちなみに専用ってはブリーダープラグにあった工具ってのもあって


KTC ブリーダープラグ用めがねレンチ8X11mm

こんな感じでちょっと短くてめがね部分が少し薄い作りになっているのがオススメ。
まぁこれは近年増えてきた8mmと11mmのブリーダープラグに合わせた専用工具ですので間違いないですけどね。

ストレートめがねレンチ
nepros ストレートショートめがねレンチ

ちなみに個人的にはこのネプロスにストレートのショートモデルが好きで使ってます。
めがね部分も薄くてブリーダープラグに引っ掛けてからホースを突っ込むのも楽で良いですよ。
(8×10か10×12かはご自分の車両に合わせて考えてみてください)

そしてレンチが決まったらあとはこんなの持っていれば完璧。

ブレーキフルードタンク
KTC フルードキャッチタンク&吸入器

まぁ簡単にいうと古いフルードの受けなのですが、このホース内にある気泡を目安にエア抜きするわけですから、こんな工具をちゃんと揃えておくのが本当はオススメ。
また同ページに載ってる吸入器もまずマスターの古いフルードを吸い出すのに便利ですので合わせて用意しておきましょう。

あとはフルードがあればブレーキのエア抜きは出来ちゃいます。


LINK-OIL ブレーキフルードDOT-4

このLINK-OILのDOT4は吸湿性が低く使い勝手がかなり良いです。
尖った性能はありませんが、その分いろんなシチュエーションで使えますのでとりあえず持っておけばかなり重宝すると思います。
何か決めている銘柄とかがないなら一度使って欲しいですね。

ブレーキメンテナンスは確かに怖い面も多いのですが、その分ちゃんと動作するようにしてあげれば安心してドライブ出来ますからね。
どうしても分からないって人はプロの作業を見せてもらうとかも良いと思いますよ。

雑誌での新連載を始めました

約1年ほどぶりとなりますが縁あってお声掛けして頂きバイク雑誌「BIGTANK MAGAZINE」にて工具系のコラム連載をスタートしました。

なんでも雑誌創刊から25周年って事らしくウチの店の歴史とも同じくらいなので親近感もありますね。

前回連載していた雑誌は休刊となり連載は終わってしまいましたが、ぶっちゃけ書くことがなくなりつつありましたので、いい終わりの機会だったと思っておりました。
しかし1年も経つとまた書きたい事がたまり始めておりましたので、わりといい機会だったと思います。

BIGTANKマガジン

>>雑誌の詳しい情報はこちらからどうぞ。

今回もこのブログではあまり書かないような工具の魅力について書いていけたらいいなと思ってます。
気になる方はぜひ定期購読してみてくださいませ。

LINK-OILのセールやってます

年に2回開催の恒例セールである『LINK-OILスーパーセール』が始まっております。

LINK-OILセール

>>詳しい情報はこちら

期間限定のセールとなっておりまして

・7月5日(火)18時まで

までとなりますので購入を検討していた方はぜひ期間内にお買い求めくださいませ。
定価から15%OFFではなく、今ついている特価の金額から「さらに15%OFF」の大チャンスとなっております。

LINK-OIL冬のセール

オイルの在庫は店舗にもかなりありますので来店購入よろしくお願いします。
(念のため事前に連絡もらえると助かります)

ちなみにですが昨今の輸送事情とか原油の値上がりとかの影響もあって、また価格改定が入りそうですので、もしかしたらこの価格で購入出来る最後のセールになるかもです。
(脅し商法とかではなくマジで原価がやばいらしいです)

また知っている人も多いかもしれませんが北米で作られているMTオイル用の添加剤が超絶品薄との事でミッションオイルの問い合わせもめっちゃ多いです。
LINK-OILではまだストックがあるそうですがいつ無くなってもおかしくない状況との事ですので、こちらも必要な方はご検討くださいませ。

しっかし品薄やら値上げやらはいつまで続くんでしょうかね。
購入する側のみなさんは当然ですが売っている販売店側も売りたくてもモノがないのはかなり厳しいす。
はよー普通の流通に戻って欲しいと切に願います。

店主の近況報告

さてさて入院騒ぎもそこそこ落ち着きまして退院から約1ヶ月くらい経ったのでちょいと近況報告となります。

退院直後は「これマジで仕事出来ないんじゃね?」と思ったくらい何しても痛くてかなり参っておりましたが、さすがに今はかなり良くなりました。

入院中から問題のあった手術箇所の首の筋力低下。
特にPCに向かう姿勢(ご飯食べる姿勢も)がとにかくきつくて、手術痕が痛いわけではなく手術にともなって剥がした首の筋肉のせいで首を支える筋力がなくなってしまい、直立姿勢をとっているだけでもつらかったんです。

実際退院直後はPC姿勢をとっていられる活動限界は5~10分でした。
それが今は大体30分以上やるとやっとつらくなるくらいまでには復活。
これが出来るだけで仕事の能率も上がって結果としてまとまった休憩もとれるからかなり楽になりました。

そしてこれまた入院中から行っているリハビリ(筋トレ)
主に首を支える補助の筋肉の補強とストレッチなのですが、リハビリ担当の人が同じバイク乗りだったのもあって、関係のない下半身メニューも組んでくれて治った後は存分にバイク乗れるように考えてくれました。

最初のメインはやはり首まわりのリハビリだったのですが…いつの間にか下半身強化メニューの方が比重が高くなりまして。
毎朝30~40分かけて

スクワット→片足交互上げ→バックランジ→広背筋リハビリ→首リハビリ→股関節ストレッチ→ダンベル低負荷→バックランジ

リハビリ

こんな感じのメニューをよほどの筋肉痛がない限り毎日続けております。
メニューが全部終わった後はゼイゼイハァーハァーとかなりしんどいメニューなのですが、まぁこんな機会ないとやらなかったよな、と思って続けております。

身体の調子はぶっちゃけまだ良くはないのですが、それでも毎日実感出来るほどには良くなってきておりまして、多分ですけど後1ヶ月もあればかなりなんとかなるのでは?と思い始めております。

店舗での接客時にはまだ「ごめん、ちょっと椅子に座らせてください」ってな場面もあるかもですが何卒ご了承くださいませ。

 

KNIPEXのフラッグシップニッパー

私が工具に関わるようになった頃ってまだまだ輸入工具とか浸透しいてなくて、それこそスナップオンって言っても知らないプロメカさんがいたくらいでした。
そんな中でもものすごい実力を持った工具ってのは説明とかなしでも徐々に広まっていったんです。
まさに輸入工具の黎明期ってな感じでしたね。

そんな口コミ&手渡しで売れていった工具の中でも印象的だったのがKNIPEXでした。
その頃の握り物ってそんなにこだわった物って流通してなくて、それこそバーコあたりの握り物がすげー!って火がつきはじめた頃だったと思います。

国産工具ではありえない針金を切っても刃こぼれしないニッパとか当時はホントに衝撃的だったんです。

で、そんなちょっとお高いけどすごいニッパの中で頭ひとつ抜けたインパクトを持っていたのがKNIPEXの硬線ニッパ。
もうほんとにすごい売れ行きでしたね。
グリップにはピアノ線まで切れますって書いてあるし、今まで使い捨てで刃こぼれしたら買い替えていたような人達がこぞって絶賛してくれました。

しかし。

硬線ニッパにも弱点はありましてやはりぶった斬りのニッパなので細かな仕事がしにくいってのとヘッド部分がちょっと大きいとかですかね。

で、そんな弱点を補いつつ大きな進化をしたニッパが地味にラインナップされております。

kni_XcutXX2

KNIPEX X-CUTニッパ

この一見すると何の変哲もないニッパー。
実は現在のKNIPEXの技術の集大成みたいな工具なんですね。

kni_XcutXX3

一番の特徴はこのX交差の軸。
作り方はかなりアナログで焼き嵌めしてるんですね。

これニッパごときにはかなりのオーバークオリイティなんですけど、実際に使ってみるとやっぱいいんですよね。
硬線ニッパー以上の切断能力を持ちながら細かな手先作業にも十分活用出来るのでまじで重宝します。

kni_XcutXX4

ちなみに同サイズの硬線ニッパとヘッドだけを比べるとこんな感じ。(上のがX-CUT)
かなりコンパクトなのが分かりますかね。

ヘッドはコンパクトになっているのに切断能力は上がっているわけですから実はかなりすごいニッパなわけです。
パッとした見た目では差が分かりにくいし、スタンダードな硬線ニッパーも充分な実力があるのであまり注目されなかったりしますが、店舗では高性能ニッパーとして人気です。
1本でいろんな作業をこなしたいって人にはおすすめのニッパーだと思います。