大きいサイズのドリル刃

このブログでも何度かいっているのが業種・業界が違うと使う工具が全く違う説。
車両整備の現場では当たり前の工具でも木工の現場では「なにそれ?」と全くしらないメーカーや工具が存在します(逆もまた然り)

で、当店は軸足が車両整備工具にあるのでそういったユーザーさんが多いのですが、ちょっと他業種っぽい工具になると詳しいメカニックさんでも知らない事って結構あるんです。
(これは当たり前の事です)

そんな普段使わない工具なので分からないんだよねーってモノで問い合わせが結構多いのがドリル刃。
もちろん小径の穴開けるだけならほとんど問題にならないんですけど、ちょっと大きめの穴を開けたい……だったり相手の素材がいつもと違う……だったりすると普段あまり気にしてない分野なだけに分からないんですね。

ちなみに一般的なドリルを使う際にドリルの「くわえ口」であるドリルチャックにサイズがあるのは知ってますか?

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こんな感じでドリルチャックとは鳥のクチバシのような3爪の抑えが開閉しドリルを固定します。
このドリルチャックは無限大に大きくなったりしませんので規格として・・・
・φ10mm(9.5mmの場合あり)
・φ13mm(12.7mmの場合あり)

の2種類が存在します。
このふたつの違いはドリル本体のトルク仕様等で設定されていて、すでにドリルをお持ちの方はこのチャック部分の設定口径を確認しておく必要があります。

この話でわかると思いますが最大でも13mmを超える穴あけをしたい場合に普通のドリルは使う事が出来ないんですね(セット出来ないので)
それでは例えば16mmの穴を開けたい時はどうすりゃいいの?って問い合わせが入るのですが……
そんな時はノスドリルを使います。

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こんなヤツです。
見て分かる通りドリル部分はφ16mmになっておりまして、根本部分はチャックに対応するために細くなってます。
当店でも取り扱いがありますので必要な方は言ってくださいませ。(Webには出してません)

しかしこういった特殊ドリル刃は本数揃えると面倒でもあります。
そんな時にはこれ。

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IRWIN ユニビット(ステップドリル)

通称「タケノコドリル」のユニビットです。
見た通り「段々」になっていてドリルに取り付けて回せば任意の大きさまで穴を広げる事が出来ます。
ちなみにユニビットは初穴から開ける事が出来ますので下穴加工の必要はありません。
こういう特殊なドリルの存在を知らないという事は普段あまり使用頻度が高くないって事でもありますので、こういう1本で済ませる事が出来るドリル刃は整備用途だとかなり重宝すると思います。

追記ですがこういうタケノコ状のドリルって他社からもいろいろ出ているのですが、このユニビットが元祖というか本家ですので、個人的にいろいろ売ってみてこれが一番良く切れて長持ちしました。
オススメ品です。

そしてもっともっと大きな穴を開けたい・・・とかの要望でしたら。

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ホールソー一覧

こういったホールソーを購入するのが一番無難だと思います。
実際30mmを超える大きさの穴あけの場合、異型ドリル刃では使い勝手が悪くなおかつ価格もかなり高価になります。
たまに大きな穴開け加工があるんだよなーって人はこういう工具も検討してみた方がいいと思いますよ。

ってなわけで普段から問い合わせが多い大きい穴開けのドリル刃の話でした。