ドイツなレンチ

アメリカ系のクロームメッキなハンドツールの対極にあるのがヨーロッパ系の梨子地仕上げのハンドツール。

仕上げも違うけど作り方と言うか設計思想が違うと言うか、語弊を恐れずに言えばSnap-onを代表するアメリカ系は「壊れても交換しますよ」だとすればドイツ系は「壊れないかなら交換なんか不要ですよ」といった感じ。

この辺はラチェットとかの作動部が多い工具なんかは顕著で、すり減りそうとか壊れそうな部分が交換出来るようになってるのがアメリカ系、逆に全く交換出来ない分強度を持たせている印象なのがドイツ系ですね。
これはどっちが良い悪いの話では無く、各メーカーってか各国の特色みたいなものなので、ユーザーはそういうのも含めた情報を基に購入するメーカーを決めれば良いと思います。

で、今日はそんなヨーロッパ系工具の代表とも言える、ドイツの2大メーカー、スタビレーとハゼットのコンビを紹介。

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スタビレー コンビネーションレンチ

ドイツの2大メーカーを分かりやすく説明すると「柔と剛」
このスタビレーは「柔」にあたるメーカーですね。
別に工具が柔らかいわけじゃなく、全体の造りが美しい曲線で構成されていて使い手にも優しく高強度を実現しているメーカーです。

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持ち手部分は有名なI(アイ)断面になっていて親指がぐっと掛かり、手にしっくりくる感じが良いです。
固定のファンも多く長年愛されているメーカーですね。

 

そして「剛」なメーカーと言えばHAZET

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HAZET コンビネーションレンチ

曲線の美しさがスタビレーだとすれば、こちらは質実剛健なガチっとした造りでまさに「ザ・ドイツ」みたいな感じ。
でも実際に使ってみるとこれが不思議なんですけど、この無骨な感じが手になじむんですよね。
歴史もかなり古くてSnap-onよりも長く続いているメーカーです。

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これもどちらが良い悪いは無いですね。パッと見た目で「こっちが好み」で決めてもらっても後悔はしない2メーカーだと思います。
あとは使い込んでみると表面の仕上げ以上の違いもあるのでそれぞれ違う現場で使い分けとかも面白いと思いますよ。

一回見てみたいなぁーなんて人はお店まで是非どうぞー。