握り部分のながーいプライヤー

整備に関わるさまざまな作業の中でも「奥まった箇所にある何か」にアプローチするにはいろいろな工具が必要になります。
それは長いドライバーだったり、ラチェット用の長いエクステンションバーだったり。

で、そんな中でも「奥まった箇所に何かを掴まないといけない場面」ってのはなかなか難しくて、そういうときにいわゆるロングリーチなプライヤーがとても便利です。
しかしこの話をお店ですると、何がどう便利なのか、なかなか分かってもらえない事もあるので今回はそんな話でも。

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KNIPEX ロングリーチニードルノーズプライヤー

ちなみにロングリーチってのはこんなの。
刃先が長いわけではなく手元側が長いんです。
まぁ刃先がすごく長いのでも良いのかな?とも思いますが、考えてみるとテコの応用で掴む力をだしている工具ですから、刃先が長くて手元が短いのではそもそも掴力が掛かりません。

また。

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こんな感じで狭い箇所に突っ込んでいくのがこの工具の本領発揮な場面であるわけですから、刃先が長いと細かな作業に向かないんですね。
これは対象の箇所が狭くなればなるほどこのプライヤーが威力を発揮する事になります。

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ペイント使って図にしてみました。
こんな感じで支点が先端に近い方が狭い箇所の先までいってモノを掴む事が可能になるんです。
(絵がテキトー過ぎて逆に分からないかも知れませんが)

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そして今回のロングリーチプライヤーにはストレートとベントノーズがあります。
で、このベントノーズがすげー良いんですね。

もともと手が入らないような箇所での作業で使う工具ですから、差し込んだ後に掴むだけじゃなくちょっとクイっとひねったり、あとはスプリング式のホースバンドをずらしたり。
そういった作業でこのロングリーチのベントノーズがとても便利で重宝します。
この手のプライヤーを使った事がない人だととても「特殊なプライヤー」だと思ってしまって自分には関係ないと思ってしまう人も多いのですが。
実際は誰が使ってもかなり重宝する工具のひとつであります。
まだ使った事ない人はぜひご一考くださいませ。

通電確認の工具

エイビットがある場所はまわりに工業団地が結構ありまして、まして東北自動車道沿線ってこともあり、そういった工場や企業さんからの工具の要望も多いです。

特にお付き合いがあるのが設備等のメンテナンスをしている保全系の方達なのですが、先日発売となったPBの検電ドライバーが密かに売れまくっております。

PB検電テスター

PB 検電ドライバー AC100V-250V用

実際の現場ではこのような接触型の検電工具ってあまり使わなくなった印象でして、今どきは非接触型でチェックするもんだと思ってました。
事実そういったお客さんと話をするとみなさん「主戦力は非接触使うよ」と。

でもそういう人も少し悩んでからPBのこの検電ドライバーを購入されていくんですよね。

なぜなのか?と聞いてみるとみなさん口を揃えて

「非接触型の通電確認はなんか不安だから」

と言っております。
ようするに通電が確認出来た場合には「通電してる」とわかるけど、通電していない状態だと「通電してない…と思うけど、本当にこの機械合ってるのかな?」と思うとのこと(笑)反応しないだけかもって事ですよね。
なるほど、気持ちはわかります。

ですので自分で触る直前にこれをチョイと当てて最終確認用に使うとのこと。

PB検電テスター

そしてこのPBの検電ドライバーは小さくて、なおかつPBのちゃんとしたマイナスドライバーとしても使用できます。
ですので肩のポケットに差し込んでおくだけで安心が買えると思えば安いもんだと感じるそうです。

あ、ちなみにAC専用モデルなので車両整備等の直流には使えませんのでご注意ください。

いわゆるアナログな工具ではありますが今でも需要があるってのが面白いなーと思いました。

Ko-kenの根本六角付きアダプター

工具の新製品というとドドーンっと派手なイメージがありますが、実際は地味系の工具も随時登場しておりまして。
実際そういった地味なラインナップの拡充をしているメーカーほど真面目な印象がありますね。

そんなわけで今回は地味であまり目立たなかったけど結構便利っすよーってな工具を紹介。

Ko-ken根本六角アダプター

Ko-ken 駆動部6角付エクステンションアダプターセット

まずはこちら。
Ko-kenのエクステンションと言いますか─
根本部分に六角部があるショートアダプターです。

Ko-ken根本六角アダプター

各差し込み角ごとに根本サイズこそ異なりますが、このようにレンチに差し込んで使う事が出来ます。
奥まったベルト系整備でも活躍しまして、ソケットをセットしてからレンチをセットする事も出来るので使い方次第ではかなり便利なアダプターだと思います。
レンチのロック機構は付いてませんので使い方には気をつける必要がありますが、それもコミで良いなと思えるアダプターですね。

そしてこの根本六角アダプターの派生系工具がこちら。

Ko-ken根本六角アダプター

Ko-ken 根本6角付 変換アダプターセット・単品

地味に登場して以来、店舗では売れまくっている人気工具となっております。
上で紹介したのはあくまでもショートエクステンションアダプターなのですが、こちらは差込角の変換アダプターの根本六角付き。

1/4→3/8とか3/8→1/2とかね。
もちろんその逆1/2→3/8とかもありますので変換アダプターも兼ねつつ、レンチの差し込みアダプターとしても活躍します。

Ko-ken根本六角アダプター

サイズもガッツリ揃ってますのでこれから変換アダプターを新調しようって人はこちらのモデルを検討するのもいいと思います。

【イベント告知】5月10日(土)筑波サーキット ─テイストオブツクバ─

ゴールデンウィーク明けの最初の週末
5月10日と11日の2日間、筑波サーキットにてバイクレースイベント『テイストオブツクバ』が開催されます。

テイストオブツクバ

>>テイストオブツクバのHP

年に二回開催される筑波サーキット最大のバイクレースのイベントでして、今回はレース参加ではありませんが、工具メーカーの「アサヒ産業」と共に

・出張タイヤ用エアーゲージチェック大会

を開催しに行きたいと思います。

エアーチェック

・場所:筑波サーキット(Aパドック ゼッケン51 松田選手ピット)
・日時:5月10日(土)13~15時
・エアーゲージチェック無料(他社製OK)
・エアーゲージ校正イベント特価(アサヒ及びアサヒOEM品に限る)
・内容:エアーゲージメーカー旭産業の技術スタッフを連れて本番校正用の精密測定機器を持ち込みます。
エアーゲージの狂いやチェックはもちろん、相談や補助工具の悩み等もお受けいたします。
エアーゲージに不安がある方はその場で回収し修理&校正もお受けできます。(別途料金が掛かりますがイベント特価です)

※Aパドックとは

パドック

筑波サーキットのメインスタンド下をくぐったコントロールタワー付近のメインパドックです。
この中で「ゼッケン51」の松田選手パドックを探してください。

アルミの錆にスパールジェル

エイビットではいろんなケミカルを扱っておりますが、近年だと問い合わせナンバーワンなのがスパールジェル。
主にバイクショップ等のプロメカさんから高い支持を得ているスパールジェルですが、リピート率も高く実力もともなったケミカルとなっております。

 

ちなみにスパールジェルとはアルミの上に出てくる点錆や白錆の除去ケミカルです。古ぼけたアルミパーツを復活させてくれるのでありがたいですよね。
※メーカーサイトでは「白サビは落ちません」と書かれてしまいましたが……まぁ落ちますよね。

当店で20年以上人気が続いている光陽社のオフセットサイザルも、鏡面加工だけの話ではなくこういった錆除去の問い合わせも多いんですね。

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もちろんサイザルも良い補助工具なのですが、何せ「鏡面加工補助工具」なので使えば光っちゃうわけです。
光っちゃって良い所や光らせたい人なら、これほど良い工具はないのですがそうじゃない時は困るんですよね。

例えばバイクのフロントフォークのアウター。
もちろんビカビカに磨いちゃう人もいますが、純正の鋳肌だったり粗めのヘアーライン(引き目)のまま綺麗にしたい人だって多いんですね。
ただしアルミの錆ってのは基本的には一皮剥かないと落ちなかったわけでして……ここが悩みどころでした。

で、そんな悩みを解決してくれるケミカルがこれなわけです。

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ビプロス スーパージェル

商品名になっているとおり、緩めのジェルでして実際に使うと「トロー」ってくらいな感じ。
拾ってきた白サビがひどいキャリパーに使ってみましたが─

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表面がもうボコボコするくらいひどい錆。
ここにヌターっと塗って15分ほど注視。
しばらくするとシュワシュワと白濁してくるので、浸透させる為にブラシで少しだけゴシゴシ。

あらかた落ちたら後は水洗い。そう「水洗い」これも良いです、水で洗うだけで良いので車載状態のパーツにも使えます。
流しちゃえば無害なので。

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するとこんな感じ。
ズルしないで1回だけしか施工してません。
それでここまで落ちてくれるなら良いですよね。
ちなみにもうちょいキッチリやりたいのならば、 何度かチャレンジすれば良いとの事。
アルミの錆はピンホールの奥とかに入り込んでいる場合があるので、そういうのは根気良く数回やるしか無いと思います。

しかし、ケミカルだけでここまで落ちてくれるなら良いでしょ。
アルミの錆を諦めていたアタナ。
これで愛車のピカピカ度が上げられますよ。