蔵王産業の高圧洗浄機ラインナップ

もともとは業務用の機器を販売していた蔵王産業が民生機として一般向けの高圧洗浄を発売してから7年ほど経過しました。
当時としてはかなりのハイスペックであり、また初参入ということもあって変化球勝負ではなく基本スペックだけを底上げした高圧洗浄機を出しましたが…

まぁやはり7年も経てばそろそろモデルチェンジの時期なわけです、はい。

ってなわけで蔵王産業の高圧洗浄機が昨年一気にモデルチェンジしまして、ラインナップ的にちょっと分かりにくいって人もいるようなので再紹介です。

蔵王産業高圧洗浄機
旧型となった2台

モデルチェンジ前のハイスペック機となるZ3とZ4。
どちらも多くの人に愛されてきましたが、何か不満点がなかったか?と言われればいくつかあったわけです。
中でも本体上部に付けられた一体式のホースリールはいざ使ってみるとイマイチってな意見も多く、実際私も日常で使ってますが確かに巻取りにくいとか思いましたしね。

そこで。
最新のモデルは基本スペックは少しだけ上げて、あとはそういった不満点を解消したモデルとして登場しました。

新型高圧洗浄機

蔵王産業 高圧洗浄機『ヴィットリオZ4』ハイエンドモデル

もうひと目見て分かりますよね。
そう「ホースリール別体式」になりました。
機動性としては両手が塞がるので少し落ちたともいえますが、実際に使ってみるとホース側はかなり軽量なのであまり気になりませんね。

新型高圧洗浄機

また従来のZ4の最大の利点であった「ホースをちょっとだけ引き出して使う」のは継承されているのでササっと取り出してちょっとだけ使う──とかの需要にもバッチリです。
またリール部分に10m、延長用にホースだけ10mが標準で付属しますので、最大で20mまで長くして使えます。
これだけあれば家の周りとかの掃除でも活躍しますのでいいですね。
また水場が遠いなんてユーザーにも合っているかと。

ってなわけで最上位モデルのヴィットリオZ4は正統後継機として生まれ変わりました。

蔵王産業ホースリール単体

蔵王産業 高圧延長ホース用 ホースリール ※電動高圧洗浄機用

ちなみにこのZ4に純正付属するホース用のリールは単体でも発売されております。
電動モデルでしたら旧型のZ3・Z4にも使用出来ますのでさらにホースの延長等がしたいって人にはおすすめです。

そして小型軽量モデルはというと──

新型高圧洗浄機

蔵王産業 高圧洗浄機カークリーナー『ヴィットリオZC』

こちらの総合マルチ洗浄機のヴィットリオZCとして新発売になりました。
掃除機や吹き飛ばしのブロワー機能までついたマルチ機ですので『洗車』向けに特化したモデルとなります。

泡洗車

また標準で泡ノズルが付いてますのでこんな感じに細かな泡で洗車の手助けもしてくれます。
これだけいろいろな機能が付いての価格ですので販売後もかなりの高評価を頂いておりますね。

エンジン式高圧洗浄機

エンジン式高圧洗浄機

蔵王産業 エンジン式高圧洗浄機『ヴィットリオZE』

そしてこちらのエンジン式洗浄機「ヴィットリオZE」もおかげさまでいまだに好調です。
電源や水道を確保出来ない現場でも使えますからね。
ダートバイク需要はもちろん農家の方からも絶賛を頂いております。

ってなわけで新型が出揃った蔵王産業の高圧洗浄機シリーズ。
何かご質問等がありましたらお気軽に聞いてくださいませ。

フッ素系ドライ潤滑剤の用法と効能

いろんなメーカーから様々な種類の出ている防錆潤滑剤。
整備の業界ではワコーズのラスペネあたりが神格化され重宝されております。
実際のその効き目に間違いはないですし、助けられた経験がある人も多いかと思います。

そんな潤滑剤の中でちょっと変わった存在というか、またちょっと用途が違う感じで使われているのがシリコンスプレー。
金属間だけでなくゴムや樹脂との相性もいいのでラスペネみたいな防錆潤滑剤とは別腹で便利なケミカルです。

で、そんなシリコンスプレーですが市場にはピンからキリまでの商品があり、またその性能差がかなりあったりするので製品の評価も使用している商品によって大きく変わってしまったりします。
性能差が大きくでる原因がシリコンの含有量。
これはそのまま製品のコストに跳ね返りますので、安価なものを使っている人はそこまでの恩恵は受けてないかなぁ…と思います。
でも実際そこそこの製品を使えばかなり便利なケミカルでもあるんですよね。
車両整備と言っても樹脂パーツも多く使われてますから、こういう異素材間で便利に使えるケミカルってのは本来重宝するもんなんです。

で、今日の本題であるフッ素系ケミカル。
フッ素オイルとかフッ素スプレーとかいろんな呼び名がありますが、簡単に説明するとフライパンとかに使われているテフロン加工のその素材がフッ素です。
ある程度までの熱に強く様々な素材の摺動部に効果があります。
まぁ弱点もあってかなりの高熱ではダメでテフロンの大元でもある3Mでも500度だっけかな?(うるおぼえで分かりません)それ以上の高温になると効能はなくなるそうですが、そこまで熱くなる箇所なんて限られてますからね。

で先述したシリコンの上位互換にあたるのがこのフッ素なわけで、使い方次第ではかなり便利なケミカルです。

フッ素系ドライ潤滑剤万能

東洋化学 フッ素系ドライ潤滑剤”万能”

そして当店で取り扱いしているのがそんなフッ素系ケミカルの最先端である東洋化学の『フッ素系ドライ潤滑剤”万能”』です。
名前がちょちダサいのはご愛嬌ですが中身はかなりガチな本格派ケミカルになております。

基本的な用法としては上記でも言っておりますがシリコン系のスプレーの上位互換なのでその手の使い方はそのまま出来ます。

また本製品の最大の特徴である「ドライ」タイプというのが使用の幅をさらに広げてくれており…

フッ素系ドライ潤滑剤万能

こういう家屋のドアヒンジとかにも抜群に良いです。
まぁこういう箇所の潤滑ならば最初にいったラスペネとかでもいいのですが、実際はあの手の潤滑剤って後になってから油分がホコリがゴミを誘い、その巻き込んだゴミが動きを妨げる結果になったりします。
なのでこのドライタイプってのは長期潤滑にはとても意味のある特徴なんですね。

そんなわけでいわゆる「油分を付けたくない」箇所への使用がすごく便利なケミカルですので。

フッ素系ドライ潤滑剤万能

こんな感じで鍵穴とかにも超便利。
特に屋外にあるような鍵穴で経年劣化で渋くなっているようなのなら効果絶大です。
あとはバイクだとフロントフォークのインナーチューブに塗ってシールを保護してあげたり、スロットルチューブの中に塗ってホコリを巻き込まない潤滑としても活躍しますね。

そしてこのブログを読んでいるって事は工具の興味がある人だと思いますが…。

フッ素系ドライ潤滑剤万能

本製品は「防錆潤滑剤」でもあるわけでして。
本来なら錆対策で少々オイリーな表面を維持しておきたい、けどオイリーなままだと使う時に面倒だ…なんて悩みも解決。

なんといってもドライタイプケミカルですからね。
吹き付けた後もサラっとした表面を維持しつつ、防錆効果も発揮してくれるわけです。
もちろん工具だけではなく錆が気になる箇所ならどこでもOK。
シュっと吹いて軽く拭き均してあげればいいだけですから扱いも簡単でいいですね。

ってなわけで現在お店でも売れまくっているフッ素系ドライ潤滑剤。
ぜひお試しくださいませー。

ちなみにどれくらいドライなのか分かりやすく同系統のシリコンルブとの比較の動画を撮ってみました。
参考にしてみてください。

曲がる工具

昔と比べると整備しにくくなった印象のある自動車の各部。
出来るだけ省スペースの中にいろいろ詰め込んだり、欧州車からの流れなのかやたらと保護カバーや化粧カバーがついたりして面倒は多くなっていると感じます。

そんな自動車整備の現場ではとにかく「工具が入らない」とか「そもそも手が入らない」とか大変でして、そういう箇所向けに補助工具が出ております。

今回の曲がる工具もまさにそれでして、近年問い合わせも多く人気のボールジョイントタイプのアダプターを紹介します。

Z-EALボールジョイント

Z-EAL ユニバーサルジョイント(ボールタイプ)1/4・3/8・1/2

本来の「ユニバーサルジョイント」という意味ではちょっと違うボールジョイントのアダプターです。(まぁ公称って事で工具の業界ではユニバーサルジョイントで話をしてます)

いわゆる普通のユニバーサルジョイントと違ってボールジョイントは使い方を気にせずグリグリと動いてくれるので人気ではあったのですが……
いかんせん、ロックピン1本で保持する構造上どうしても耐久性がなかったんですね。

Z-EALボールジョイント

そんな弱いイメージがあったボールジョイントですが、Ko-kenが新しく作ったボールジョイントは違いました。
従来の弱点であった弱さを写真のように6面のスプライン構造にしまして、最大トルクを大幅にアップ。
これによって「よく動いて使いやすいけど、弱い」ボールジョイントが「よく動いて使いやすくて強い」工具に生まれ変わったんですね。

Z-EALLダブルジョイント

Z-EAL ダブルジョイントユニバーサル 1/4・3/8

そしてそんなボールジョイントにさらにこんなのもあります。
その名も「ダブルジョイント」です。

Z-EALLダブルジョイント

まぁ見た通りダブルにジョイントが付いていて片側の最大曲げ角50°を誇る新発想の工具です。
この構造の優れているのがあまり語られる事がありませんが実は全長です。
ダブルにジョイントしてるのでシングルに比べたら長くなるのは当たり前なんですけど、25°ずつカクンカクンと2度曲がってるこの形状は整備の現場ではかなり重宝する存在です。

そして逆に全長が出てしまうのが駄目な箇所ならこんなのも選択肢として存在します。

Z-EAL3/8ユニバーサルソケット

Z-EAL 3/8ナットグリップ ユニバーサルソケット

曲がってからの「アダプターにソケットを差し込む」というのを廃したソケット直付けモデル。
極狭所で威力を発揮するソケットでしてさらにナットグリップ機構まで付いています。
これなら従来ソケットでは外せなかったような箇所での作業がかなり楽になると思います。

まだまだ曲げて使える工具ってのはいろいろあります。
頭を柔軟にして工具で対応出来る箇所は工具でなんとかしてしまいましょう。

 

アサヒのエアーゲージのオプション品

少し前にフルモデルチェンジを行い内部をリファインしたアサヒのエアーゲージ「ゲージボタル」
メーカーサイトを見ると工業系も含め様々なゲージとその先端であるチャック部分の設定があります。
当店としてはその中でも車両整備に関係ありそう、または便利そうなものをセレクトして紹介しておりますが。
今回は最近登場した新しいオプション品も交えて再紹介。

アサヒエアーゲージ

アサヒ エアーゲージ ゲージボタルEX

一昨年に商品名のあとに「EX」がつき20年ぶりくらいにフルモデルチェンジをした国産アサヒのゲージボタルシリーズです。
業務用としては9割近いシェアを誇る超オススメゲージでして、何を買うか悩んだらとりあえずこれを買っておけば問題ないという鉄板商品です。

アサヒエアーゲージ

いろいろ細かな変更点はあるのですが視覚的に最も変わったのがこのゲージ部。
以前のモデルよりも視認性が優れていて直感的に見やすいゲージになってますね。
(赤と青は最大圧が違います)

アサヒエアーゲージ

エアーコンプレッサーに繋げばエアーの出し入れもOK。
逆にコンプレッサーに繋がなくても「測定」と「エアー抜き」は出来ますので個人所有でも十分に活用出来ると思います。
エアーの出し入れは今や業界標準となった「ちょい押し」と「全握り」で区別されてまして、手を持ち替える事なく作業が出来るようになってます。

先端のチャック部品も充実

アサヒエアーゲージ

先端部分のエアーチャックも種類が増えていろいろ使えるようになりました。

アサヒエアーゲージ

またそのエアーチェックの交換もワンタッチで行えるチャックカプラーもラインナップ。

そしてこの先端チャックシリーズにプロショップから絶賛されているクリップ式のサイドチャックが登場しました。

アサヒサイドチャック

アサヒ エアーゲージ用 クリップ式2輪車用サイドチャック

従来品でもクリップ式のサイドチャックはあったのですが、ヘッド部分がかなり長くなってしまいサイドチャックの意味が無いような感じでした。
その点これはヘッド高で31mmとかなり短く手放しエアー管理でかなり重宝する存在だと思います。

アサヒサイドチャック

よく見ると内側に爪のようなものが見えると思いますが、これが両側についていて押し込むとカリカリカリっとエアーバルブに装着固定出来ます。
バイクの一般整備にはもちろんタイヤ組付けの現場とかでもすごく便利ですよね。

そしてタイヤバルブ、俗に言う虫回しでも新型が登場しております。

アサヒ ソケット タイヤバブル虫回し(ホールドタイプ)

アサヒ ソケット タイヤバブル虫回し(ホールドタイプ)

それがこのソケット型をした超ショートのバルブレンチ。
バイクの虫回しだととにかく全長の短さが重要でして

アサヒ ソケット タイヤバブル虫回し(ホールドタイプ)

バイクだとバルブがホイールセンターにあるので長く真っ直ぐな虫回しでは入らない場合が多いのです。
その点この超ショートならこの通り。

アサヒ ソケット タイヤバブル虫回し(ホールドタイプ)

また自分でタイヤの組み換えを行う機会が多いバイクの場合だと、バルブを抜き出し事も多いのでバルブホールド機能もかなり重宝します。
こういったWeb記事の説明だけだとなかなか良さは全て伝わりませんが店舗で実物見た人にはかなり好評ですね。
エアーゲージを購入する際にはぜひとも一緒に検討してもらいたいオススメ品です。

ってなわけで季節柄タイヤ関連の工具の問い合わせが増えております。
ぜひエアーゲージも含めご検討くださいませ。

トルクレンチ用のアダプター

トルク管理をきっちりやりたい作業ではトルクレンチの使用をオススメしますよって事はこのブログでも何度か書いてきました。

しかし、トルクレンチが種類を問わずに基本的に「ラチェット形状」をしているために、使用する工具はソケットに限られてくるわけでして……
これがソケット自体が入らないような箇所の場合、なかなか悩みどころなんですね。

まぁそんな時に便利なのがヘッド交換式のトルクレンチ。

東日ヘッド交換式トルクレンチ

ヘッド交換式トルクレンチ一覧

これを使えば「スパナ」だろうが「めがね」だろうがヘッドを交換して使えますので、ほとんどの場合解決に至ります。
1年に一度くらいしかこういう場面はないよって人でも、ラチェットヘッドまで含め購入してしまえば充分に買う価値のあるトルクレンチだと思います。
>>ヘッド交換式トルクレンチに関しての記事はこちら
しかし「使っても一度だけかな」なんて人にはなかなかハードルが高いのも事実。

そんな時に便利なのが「トルクアダプター」と呼ばれる普通のトルクレンチに取り付けて使うアダプター類。

アサヒクローフット

ASAHI 3/8クローフットレンチ

スパナヘッド形状のこれとか…

ネプロスクローフット

nepros 3/8クローフットレンチ

フレアナットレンチ形状のこれとか…

TONEトルクアダプター

TONE 3/8オフセットめがねレンチアダプター

めがね(リングヘッド)レンチのこれとかですね。

TONEトルクアダプター

使い方はシンプルでして、こんな感じにトルクレンチの先に取り付けるだけ。
ぶっちゃけていうとクローフットくらいの全長相違なら換算も必要ないと思いますが、このリングヘッドくらい長さがある場合には設定のトルク値が変わってきますので換算が必要になります。

トルク値換算

例(有効長150mmのトルクレンチで10N・mで対象物を締め付ける場合)
A(有効長):150mm
B(口径部からドライブ中心までの距離):30mm
必要なトルク値:10N・m
トルク換算式:150÷(150+30)×10≒8.3
トルクレンチを8.3N・mに設定すると10N・mで締め付けられます。

参照サイト:KTCの使い方説明ページ

換算の仕方はこんな感じ。
このトルクアダプターの場合、有効長が51mmありますので換算が必要だと思います。

こんな感じでソケットが入らない場所でのトルク管理を諦めていた人でも、工夫次第ではトルクレンチを使うことが出来ます。
どうしたらいいのか悩んでいた人はこの機会にぜひどうぞ。