nepros3/8ラチェットセット

今年の8月に10年ぶりのフルモデルチェンジを行ったネプロスの3/8ラチェット。

ネプロス新型ラチェットの雑感

nepros 新型3/8ラチェット90ギア

ユーザーサイドの現場では賛否こそあるようですが個人的にはよく出来たラチェットだと思いますし、これから初めてネプロスを購入される方にはかなりオススメ出来るラチェットでもあると思います。

>>以前書いたネプロス新型ラチェットの雑感記事はこちら

そんな3/8ラチェットのリニューアルにともなって3/8のラチェットセットも地味に変更になっております。

ネプロス3/8ラチェットセット

nepros 3/8ラチェット&ソケットセット[11点]ケース付

こちらは最も基本的なセットとなる11点組。
とりあえずネプロスらしい良さを知りたいなら必要十分だと思います。

ネプロス3/8ラチェットセット

nepros 3/8ラチェット&ソケットセット[17点]ケース付

どうせ買うならソケットくらいはズラリと欲しいって人にはこちらがオススメ。
ソケットサイズもそうだしスピンナーハンドルまでついているのは嬉しいですね。

ネプロス3/8ラチェットセット

nepros 3/8ラチェット&ソケットセット[26点]ケース付

「いやいや、どうせ買うなら3/8シリーズはフルで欲しいよ」って人にはこちら。
ソケットもディープまでついてクイックスピンナーやロングのエクステンションバーまで入った豪華セットです。

ちなみに。

ネプロス3/8ラチェットセット

上記のセットには専用メタルケースもついているので工具を初購入って人でも安心して収納しておけます。

まぁ基本的にはラチェットがモデルチェンジしたのでセット品番も変わったよってな変更ではあるのですが「どうせなら一新しようかな」とか考えている人はぜひご検討くださいませ。

エアー機器用の周辺備品

昔から車両整備の現場で愛用されている各種のエアーツール。
最大のメリットは電動に比べてトルクが出しやすくコンパクトに作れる事だと思うので、近年の電動工具の高性能化を鑑みてもまだまだエアーツール主体ってのは変わらないかなーと思います。

で、そんなエアーツールもエアーの吐出元であるエアーコンプレッサーが無きゃ動かないし、配管やエアーホースがまともじゃないってだけで100%のちからを発揮出来なかったりします。

そんなわけで今回はその辺の備品関係をちょろっと紹介。

まずはエアーホース。
取り扱いの種類が多いのでざっくり解説してみたいと思います。

エアーホース

SK11 エアーホース10m(火花対応ハードタイプ)

まずこちらは付加価値モデルである火花やスパッタ等の火の粉による破損をそこそこ防いでくれるハードモデル。
なにげに需要が高くて全ラインナップ中で最も売れているエアーホースでもあります。
しかし、火花とかあまり関係ないかな?ってな人はこの後紹介するソフトモデルの方が使いやすいと思いますのでその辺はご相談くださいませ。

エアーホース

SK11 プレミアムエアーホース10m(高圧対応内径8.5mm)

そしてこのピンクのプレミアムモデルだけは内径違いとなります。
これ以外は内径φ6.5mmのスタンダードですが、このモデルはφ8.5mmとなっていて大型トラック等の大きなエアーインパクトとかを使う用みたいな感じで理解してください。

そして後発で発売されたこちらのエアーホースが今は標準的な存在です。

SK11エアーホース

SK11 エアーホース 10m(ジャパンソフト)

使い勝手のよいソフトタイプのエアーホースでしてこの価格ながらエアーカプラも含め純国産で仕上げたオススメ品です。
性能的には平均点的なモデルではありますが「普通に使える」エアーホースが欲しいって人はこれで十分だと思います。

それとちょっと毛色は違いますが「手元用」とかでは抜群に便利なのがこれ。

SK11エアーホース

SK11 スイングスイベルエアーホース 3m・6m

いわゆるカールホースですね。
付属するエアーカプラもスイベル式の高価なカプラが付属してます。
(本体価格のほとんどはカプラー代金かも)
かなりクルクルしてるのでオススメは6mの方です。

そして上記で紹介したエアーホースは全てエアーカプラーも標準装備しております。
しかし全長10mは長すぎるかなぁ…なんて人は、途中で切ってしまって3mと7mを2本作るとかでも良いと思います。
その場合にはエアーカプラーを追加購入してくださいませ。

ヤマトエアーカプラー

YAMATO エアーカプラー(オス型)

ヤマトエアーカプラー

YAMATO ワンタッチエアーカプラー(メス型)

こちらのカプラー単品売りのページから[ホース用継手φ6.5×10mm]を選んでくれればOKです。

そして使い勝手をあげるなら…

エアー分岐カプラー

SK11 エアー分岐カプラー(ロータリーモデル)

こんな分岐カプラーとかあるといろいろ捗ります。
特に10mを切って2本作ったりした時にはすごく重宝すると思いますのでご検討ください。

これらの備品系はあまり表に出てこないのですが、いざ選んでみるといろいろ種類あります。
特にエアー関連は粗悪品を買ってしまうと後で即エアー漏れとかありますので慎重に選ぶようにしてくださいませ。

─ソケット─ ショートとディープとセミディープ

工具と言えば…

一般的にはパッと思い浮かべるのはハンドツールだと思います。
ラチェットやレンチ、ラジペンとかそんな基本工具と呼ばれるものですね。
当店もそのへんのハンドツールをメインとしたお店ですので、問い合わせの中心もそんな感じなのですが、実際対応していると「あー意外と知らないんだな」と思うような事がいくつかあります。

今回はそんな知ってそうで意外と知らないハンドツール系のお話として題名通りなんですけど、ソケットのショートとかディープの話をしてみたいと思います。

まずあまり知られてなくてびっくりされるのが工具メーカーごとに、ショートソケットとディープソケットの全長設定が違うという事です。
これはちょっと考えてみれば「なるほど」とすぐに分かってもらえる話なのですが、普段はそこまで気にしてないって人の方が多いんじゃないですかね。

例えば現在最も昔ながらの作り方…いや違うな、昔ながらのソケットの全長設定の仕方をしているのがKo-kenです。

Ko-kenソケット
Ko-kenラインナップ一覧

なぜKo-kenが昔ながらの全長設定なのかというと…。
もともとKo-kenには上記の画像のように「ショートソケット」と「ディープソケット」がラインナップにありました。
セミディープは後から追加で発売になったのですが、そもそもセミディープって後から出来た設定の工具なんですね。
ですので語弊を恐れずに分かりやすく言うと『ショートとディープの間をとった全長設定』になっております。

ちなみにKo-kenの整備向け特化シリーズのZ-EALはすでにセミディープというカテゴリーがある前提の中で新発売になった工具ですので、初期の設計段階からセミディープをランナップする前提で設計されていたと推測されます。
しかし、結局Ko-kenのスタンダードラインナップに追従するカタチで全長設定が行われている事を考えるとKo-kenというメーカーは「この全長で良し」としたという事なんでしょう。

で。
このKo-kenの設定の仕方とは全く違うアプローチになっているのがKTCです。

KTCセミディープソケット
KTC セミディープソケット

こちらがKTCのセミディープソケット。
サイズごとに長さがちょっと違うってのはありますが、それでも他のメーカーよりも「少しだけ全長が長い」のです。
これ実はディープソケットはもっと長くて、他のメーカーと全長を比較するとかなりの差になります。

で、これってどういう事かというとKTCってハンドツールのラインナップを約10年ちょっと前にフルモデルチェンジしたんですね。
10年前といえばすでに「セミディープソケット」という概念があったわけでして、それまでの「ショートとディープの中間」であったセミディープではなく、順番にショート・セミディープ・ディープと設計する事が可能だったわけです。

これによるメリットは各ソケットの使い分けのメリハリ感ですね。
登場当時こそ珍しさから人気は出ましたが、やはりセミディープソケットって使い分けが難しい存在でもありました。
それがキッチリと設定段階から作り分けされているのですからね、作業者としては望ましい工具となったわけです。

ちなみに「KTCがそうならネプロスは?」と考えると思いますが…残念ですがネプロスはKo-kenと同じで後設定のセミディープとなっております。

ネプロスセミディープソケット
nepros 3/8セミディープソケット

まぁここまでお話してきましたけど、それではセミディープ設定以前のモデルはダメなのか?って事になるとNOだとも思います。
KTCは確かに各ラインナップの住み分けをハッキリさせてくれました。
だけどハッキリさせたってだけで「その全長加減」がそのユーザーに適したモノなのかどうかはまた別の話でもあります。

ソケット3種類

先述しましたが最も後発のZ-EALシリーズはディープを少し長めに作った以外はあまり変えてきませんでした。(ショートはある意味超ショートですけどね)
メーカーもこれでOKと判断したんだと思います。

そしてここまで読んでもらって何を分かって欲しいのか。

それは『メーカーによってソケットの全長設定が違いますよ』って事です。
そしてその背景にはいろいろあるんですよってお話。

工具を購入する時になんとなくいつも買ってるメーカーで揃えて…ってのも間違いではありませんが、こんな風に設計の思想がちょっとずつ違う各メーカーのソケット事情があります。
せっかくなのでご自分の作業にあった工具を選んで欲しいと思います。

スリップジョイントプライヤー

コロナ禍の真っ只中に新規投入され、詳しい理由もわからないままずっと品薄が続いていたKNIPEXの新商品のツイングリップ。
個人的にはいろいろ出てくる新製品の中のひとつくらいな位置づけだったのですが、市場の「品薄感」からなぜかまったく出回る様子もないままにすでに1年半以上が経過しました。

KNIPEXツイングリップ

KNIPEX スリップジョイントプライヤー ツイングリップ

当店にもこの1年半で全く入荷してこないってわけでもなく、本当に少量ずつ入荷しては店舗で予約をくださったお客さんにお渡ししていたためにWebに案内をだせない状態だったわけです。

そしてこのツイングリップ。
いざ実物触ってみたら…かなり良いんすよね。

そもそもスリップジョイントプライヤーという工具は日本という国で特に重宝されている工具のひとつでして、海外ではあまり作られておりません。
アメリカのスナップオンとかチャンネルロックとかではちょろっと作られている以外では有名メーカー(特にプライヤー専門メーカー)ではほぼ見かけないプライヤーだと思います。

握りものであるプライヤーはちゃんとしたメーカーほど専門性が高いラインナップになる傾向がありまして、この工具の存在意義がなにげに広範囲になる手前、他のプライヤーラインナップでフォロー出来てしまうってのが一番の原因かな?とは個人的に考えてます。

でもね。
やっぱりいろいろ活用出来るプライヤーって1本持っていると便利なんすよ。

KNIPEXツイングリップ

特に今回のツイングリップは名前の由来にもなっている通り先端に縦溝があって某社のネジ○ウルス的な使い方も可能。

KNIPEXツイングリップ

これをあのKNIPEXが作ったわけですから信頼性も高いですしね。
そもそも数ある工具の中でも「縦に掴んで引っ張ることが出来る工具」って探すとめっちゃ少ないんすよ。
ですのでこの工具はかなり貴重な存在だと思います。

KNIPEXツイングリップ

また開口部調整に押しボタン式を採用しているおかげで結構大きなものまで掴むことが出来ます。

KNIPEXツイングリップ

当店で人気のKTCのコンビネーションプライヤー(同サイズ)と比較しても、かなり大きい開口の印象っすね。
また調整部がコブラとかみたいに数段階(5段)に分けて細かく調整出来るのも嬉しいです。

しばらく品薄が続いておりましたが現在はわりと在庫が安定してきました。
販売後のお客様の反応もかなり良いので、まだ見たことなって人はぜひ一度確かめに来てくださいませ。

インチの工具を揃える

世界的には数値の規格を統一しましょうって流れがありまして、トルクレンチだって昔は「○○キロ」とか言ってたのが世界標準のN・m(ニュートンメーター)になったり、タイヤの空気圧とかも同じですよね。

で、そんな本流の中で忌み嫌われているのがインチのネジ達。
そもそも3/8とか直感的にサイズ把握出来ないので使い勝手も悪くて、これが全世界的にメトリック(メートル法)にしましょうよってなことになっております。

実際車両整備の現場でもUSインチサイズを使用した車両ってのはほぼ無くなりつつありまして、唯一残っているのがハーレーくらいになってきました。
しかし最近のコロナ禍からのオートバイブームに乗りまして、ハーレーの新規顧客が増加傾向にあります。

そうなると問い合わせはインチの工具ってことになってくるんですよねぇ。
ってなわけで今回はそんな問い合わせ急増中のインチ工具の紹介をしてみたいと思います。

インチ工具

Ko-ken 3/8インチソケットセット ショート・ディープ

まず強めに言いたいのは「出来るだけセットで購入して欲しい」という点。
これにはちゃんと理由があって先述の通りインチのサイズ表記ってちょっと分かりにくいんすよね。
例えば上記のセットの入り組みを書くと。

1/4、5/16、3/8、7/16、1/2、9/16、5/8、11/16、3/4

ってセットです。
ここで必要なサイズが分かっていて3/8と1/2と5/8の3個を単品で買ったとします。
目的の作業があったのでしょうからそれはいいのですが、次の作業をしようと思った時に手持ちの3サイズでは対応出来なかったとします。
さて、あなたは足りない、自分が持っていないサイズが分かりますか?

ミリサイズみたいに数字が順番に並んでいるわけではないので、慣れてない人は「3/8のひとつ上のサイズ」というだけで分からなくなります。
これって非効率だし、そもそもミリサイズのソケットのようにすぐにその辺で入手出来るとは限りません。
なので出来るだけインチに関してはセットで買うことをオススメしているわけです。

インチ工具

SIGNET コンビネーションレンチセット[インチ]11本組

そしてコンビレンチならこれがオススメ。
何がいいってサイズ組が最高です。
下が1/4から上は7/8まできっちり入った11本組なので、とりあえずこれを持っていればなんとかなるってセットです。
他メーカーではもっと少ない本数のセットとかありますが、なにげに1/4とか使うのできっちり揃えておくことを推奨しております。

インチ工具

Ko-ken 3/8HEXソケット[インチ] セット・単品

そして地味に必須とも言えるのがインチのHEXです。
まだボルトナットならモンキーレンチでなんとかしたりも出来るのですが、キャップボルトだけはどうにもなりません。
あと近年のハーレーはHEXよりもTORXの方が山ほど出てくるので穴あきTORXあたりを揃えておきましょう。

インチ工具

KTC L型HEXレンチセット9本組 ミリ・インチ

もちろんL型のHEXレンチもあります。
とりあえずって人にはこっちの方が安価でいいかもしれませんね。

上記で紹介したインチ系は出来るだけ店舗に常時在庫しております。
よくわからないって人もお気軽にご相談くださいませ。