金属の補修パテ

出先でのトラブルで最悪なのが走行不能になってしまう破損系。
曲がった・歪んだならば、なんとかする方法も考えるのですが、割れたりクラック入ってオイル漏れたりの場合だと為す術がなくなりますよね。

そんな時に便利なのがササっと取り出してペタっと貼りつけて修復可能な金属補修のエポキシ系パテ。
硬化すればアルゴン溶接の70~90%ほどの強度を得る事が出来るので、簡易補修とはいいつつ廃盤部品の修理とかにも便利です。

当店の取り扱いはふたつ。

スリーボンド

スリーボンド メタルスティックパテ(簡易金属補修)

大御所のスリーボンド製のスティックパテ。
容量もほどよく使い勝手の良いパッケージです。
こういう2液混合のエポキシパテは置いておくだけで徐々に硬化が進んでしまいますので、毎年走行シーズン前に注文が入りますね。

CUSTORパテ

CUSTOR 多用途速乾性エポキシパテ

そしてこちらがCUSTOR製のスティックパテ。
アジア製なので価格も安く車載工具のひとつとして持ち出すのも気楽で売れております。
すでにかなりの数の販売と実際の補修事例を確認しておりますが、性能的には全く問題ありませんので、ぶっちゃけこれで充分かな…とは思います。

スティックパテ

ちなみに使い方は簡単で商品を開封するとこんな感じになってます。
内側の色が違うところが硬化剤。
エポキシ系の金属パテは混合率がすごく重要なので、出来れば手でちぎったりせずにカッターとか薄いもので垂直に切って使ってください。

なお、さっきも書いた通り放置してるだけでも硬化してしまうので、久しぶりに使う時は表面だけ削ぎ落としてから使うのを推奨します。

練る

あとは手でグニグニと練って硬化剤と混ぜ合わせてください。
この状態になったらあとは補修箇所にグリグリと塗るだけです。

効果的な方法は塗料の塗装前と同じ。
・出来るだけ脱脂する。
・出来れば接着面を荒らしてあげて接着強度を上げる。

これくらいですね。
これも出先の不慮なトラブルで無理な場合もあると思いますので、その方がイイヨってくらいで覚えておいてください。

ちなみに先日お仲間のセロー(少し古くて部品が出ない)がこんな感じで、ジェネレーターカバーを破損。
ただ割れてるだけではなく、破片を紛失して欠損している部分もあります。

これを周りの補強も兼ねてこんな感じに仕上げて、今も元気に走っております。

金属の補修パテは完全硬化すると金属と同等に硬くなりますが、ヤスリやドリルでの加工も出来ますので、あとから修正も可能です。
カッコよく仕上げたいならやってみるのも良いかもですね。

ツーリング用の車載工具にひとつ入れておくと安心ですよ。

燃焼室容積測定

いまだに多くの問い合わせをお受けするのが燃焼室の容積測定KIT。
すでに販売終了してから8年ほど経過してますが、以前当店では燃焼室の容積測定キットというのを販売しておりました。
販売開始自体は10年以上前だったので、まだまだ自身でエンジンを組むお客様が多かったのかかなりの数を販売させて頂いたのですが…最後はね。

ちなみにセットの内容自体はそれほど特別なモノではなくピペットやアクリルプレートをまとめたセットだったのですが、ひとつひとつを考えと揃えるのが面倒なんでしょうね。
再販の問い合わせも多いのですが…申し訳ございません。
再販の予定はありませんので各自でいろいろ用意してやってみてください。

で、その時に書いたドキュメントは要望が多いために工具実践のページにそのまま残してあります。

pis_nen5

[工具実践]燃焼室容積測定

このページでの解説は製品版にお付けしていた解説書の要点をまとめたモノです。
こちらをそのまま印刷して頂ければ大体の作業フローは理解して頂けると思います。
初めてのチャレンジな人には分からない事もあると思いますが、何度か読んで頂ければ徐々に分かるようになると思います。
(書いたのは10年ほど前なので文章が拙いのはご勘弁ください)

そしてこういった作業をやってみよう!と思っているサンメカさんをエイビットは応援したいと思ってます。
何か分からない事あったらお気軽に相談してくださいませ。

キワ切りニッパ

車両整備だけでなく様々な分野での整備で問い合わせの多いギリギリまで切る事の出来るニッパー。
フラッシュカットとか片刃ニッパーとかいろんな呼び方がありますが、主な用途は樹脂成形の現場と結束バンドのカットですね。

樹脂成形というと簡単にいうと金型から出てきた成形樹脂のプラモデルでいうとランナーにあたる部分の切断に使用します。
ですのでフラッシュカットのニッパーというのは大抵プラスチック用のニッパーである場合が多いんですね。

そしてもうひとつの需要というか当店ではかなりの割合を占めるのが結束バンド向けのニッパーとしての用途です。
結束バンドというのは締め込んでから「余り」の部分を綺麗カットしたいですからね。
ギリギリで切る事の出来るそういうニッパーが好まれます。
また業界によっては怪我防止のために「ギリギリで切れ」とルール化されているところさえあります。

で、そんな結束バンド用として最も人気が高いのは基盤加工向けのこれ。

KNIPEXフラッシュカット

KNIPEX スーパーニッパ(フラッシュカット)

ダイオードの足を切ったりする全長125mmの超コンパクトニッパーです。
整備のおける結束バンドのカットって配線の束とかをギュってする場面が多いです。(イメージだとカーオーディオ作業とかね)
そんな時にニッパー本体も小さいってのはすごいメリットなんですよね。

KNIPEXプラスチックニッパー

KNIPEX プラスチックニッパー45°

そしてこちらは本流でもあるプラスチックニッパー。
しかし先端部分に角度がついていてお店では私が個人的に使っているってのもあってかかなり人気なニッパーです。
サイズも上記のコンパクトモデルとは違いスタンダードな160mmサイズですから、少し太めな結束バンドを使う方には人気のモデルです。

ツノダ結束バンドニッパー

ツノダ 結束バンド用ニッパー

そしてこちらは「結束バンド用」として販売されている国産ツノダのニッパーです。
刃の角度は上のプラスチックニッパーと同じ感じでいろんな場面のバンドカットに対応出来ます。
バンド締めのくわえ部分もあってさすがな造りですね。

ちなみにこういう片刃であるキワ切りニッパーは硬い線とか切ると刃こぼれしてしまいます。
ニッパーは用途によって種類がかなり細かく別れておりますので、その辺の注意して使うようにしましょう。

携行時にかさばる工具

自動車やバイク、そして出張用等々いろんな分野で2セット目として必要とされる携行工具。

出来るだけコンパクトに収めたいけど、使い勝手まで犠牲にするのは嫌だったり、逆に使用頻度は少ないので使い勝手を犠牲にしてでもコンパクトに収めたかったり…各自の需要によって大きく性格が異なるものになる場合が多いです。

もちろんその用途や要望に応じていろいろ相談もお受けしますし、みなさんも調べまくってくる事が多いのですが…一番のネックになるのがドライバーです。
他の工具を頑張ってコンパクトにまとめても、ドライバーはグリップ部分がそこそこ大きいので、小さくまとめようにも限界があるんですね。

で、そんなドライバーで使い勝手派の人もコンパクト派の人にも人気があるのがこれ。

pb_poke_sasi_nw1

PB ポケット差し替えドライバー

ビット内蔵のマグネット式の差し替えドライバーです。これの良いところは「全長が短い」事。
これにより携行する工具の容積を大きくする事なく収まりが良いです。

そしてPBには電動工具用ビットでは無く、ちゃんと差し替えドライバー用のロングビットもあるので、それを併用すれば普通のドライバーのように使う事も出来るんですね。

実際にドライバー形状にしてみるとこんな感じ。

pb_BL_pokX5

各種ビットも内蔵しつつ、こんな感じでちゃんとしたドライバーのように使えるわけですからオススメです。

pb_BL_pokX1

カラーバリエーションもあるのでお好きな本体カラーをお選びください。

かさばる工具ナンバーワンのドライバーをこんな感じで収納してみてはいかがでしょうか。

ライツールの軽量ラチェット

超軽量の肉抜きレンチシリーズで人気のライツール。
当店でも今や定番人気の工具のひとつとなっておりますが、実はこの肉抜きの軽量シリーズにはラチェットもラインナップされております。

1年前ほどに地味にフルモデルチェンジを行いまして、見た目もかなりかっちょ良くなっていて店舗では実物を見た人からかなりの高評価を頂いております。

ライツール3/8軽量ラチェット

ライツール 3/8軽量ラチェットハンドル

この通り軽量で72ギア、そして見た目もそこそこスタイリッシュなラチェットなので興味がある人は多いと思いますが…。

ライツール3/8軽量ラチェット

ラチェットのギア構造が現在主流のものとちょっと違いますので、今回はその辺の説明をちょろっとしてみたいと思います。

パウル式ラチェット

こちらはネプロスのギア構造。
これもちょっと構造的には最先端過ぎて説明し始めると長くなってしまうのですが。
まぁ簡単に言えば「パウル」を使ったメインギアと小ギアの組み合わせになっている主流のラチェットです。

ところがライツールのラチェットは昔ながらの2本爪タイプを採用。

2本爪

拾い物の画像で申し訳ございませんが、ようはこんな感じ。
20年ほど前まではこの方式のラチェットが主流でした。
昔のKTCとかで作動音が「カリンカリンカリン」ってな軽快な音がするやつがこれです。

これで最大のメリットはとにかく空転時の作動が軽い事。
もちろんデメリットもあって最大トルクが現在主流のパウル式に比べて劣る事です。

でもまぁ昔はこれでなんでもやってましたからね。
常識範囲内での使用で破損するような事はないと思います。

ライツール3/8軽量ラチェット

事実Ko-kenなんかは最先端のパウル式と2本爪タイプを混在してラインナップしておりますし、お互いに使用者のメリットになるモデルを選択すればいいと思います。

ってなわけで最大トルクはちょっと落ちますが、それでも軽快に作動して軽くて格好いいライツールのラチェット。
その辺まで理解して購入していただければとても満足してもらえるラチェットだと思います。