軽量なアルミパイプレンチ

工具とひとことで言ってもそれに関わる分野はかなり幅広くて当店がメインで扱っている「車両整備」向けだけではなく、工場向けとか建築向けとかそりゃもういろんな業界でいろんな使われ方をしています。

そんな事いっても工具には変わりないのだから同じでしょ?と思われるかもしれませんが、業種が変われば使う工具や整備の常識自体も変わったりして分かってくるとなかなかおもしろいんですよね。

で、そんな業種によって使ったり使わなかったりが顕著な工具のひとつが今回紹介するパイプレンチ。

IRWINパイプレンチ

IRWIN 軽量アルミパイプレンチ

車両整備の現場では今やあまり使われる事のなくなった工具ですが、その他の業種では今でも現役バリバリに使われている工具です。
工具の名前にもなっている通りパイプ形状のものをグリグリと回す事が出来るのですが、ちょっと舐めかけのボルト・ナットにももちろん有効なので実は業種問わずで1本持っていると便利だったりします。

IRWINパイプレンチ

また開口部もかなり大きく開いてくれますので工夫次第ではパイプ用だけじゃなくいろんな活用方法があったりします。

IRWINパイプレンチ

全長も比較的小さめな250mm(最大開口49mm)からもっとも大きい900mm(最大開口140mm)まで豊富なサイズラインナップがあり、素材もアルミ製で見た目よりもかなり軽く作られてますので、必要な業種の方はもちろん「自分にはあまり関係ないかな」と思うような人にも一度試してもらいたい工具かと思います。

パーツクリーナーではない洗浄剤

整備をやっているとなくてはならないケミカル類っていくつかあります。
代表的なのは防錆潤滑剤とパーツクリーナーですかね。

整備の状況に応じてどちらが重要になるのかは違いますが、上記2種類のケミカルは大抵みなさんも持っていると思います。

で、今回はそんな整備ケミカル代表格であるパーツクリーナーに関するお話。

ヴィプロスパーツクリーナー

ビプロス 遅乾性チェーン&パーツクリーナー840ml

当店取り扱いのパークリの中でも最も高性能で洗浄力の高いのがこのヴィプロスのチェーン&パーツクリーナー。
パークリって価格差が激しいのですがやはりお高いのはかなり効きまして、近年は安価なパークリを使って落ちない汚れと格闘するくらいなら、ちゃんと洗浄出来る高価なパークリに──という回帰が起こっております。
実際840mlと一般的にいうジャンボ缶ですが、中身がぎっしり詰まっているので新品を手に持った瞬間から違いが分かるくらいにはオススメのパークリです。
(同じ見た目のサイズでも重さが倍くらい違います、まじで)

で。
パーツクリーナーっていわゆる「石油系」なんですね。
チョー簡単に説明すると「油分を揮発性の油で流している」感じです。
(正確には違いますが)

まぁ「油は油で落とすのが正道」と言われてますので何も間違ってないし実際よく落ちてくれて便利なのですが…
このパークリで落とせないものがいくつか存在します。

そのひとつが整備だと結構重要になってくる燃料系の汚れ。
ん?燃料系っていわゆる石油系なんじゃないの?と思うかもしれませんが、ガソリン等の燃料の固着汚れは石油系では溶かす事が出来ないんですね。
よくキャブのOHや洗浄時にパークリが効かないあの現象です。
それに絡んでやはり燃料系の汚れがあると落ちにくい(落ちない)わけです。
他にはブレーキダストが固着したやつとか、カルキを主成分とするボディの水垢汚れなんかもパークリではうまく落とせません。

ここで裏技的なお話をするとキャブクリではなくエンジンコンディショナーみたいなケミカルがこの手には効きます。
パークリでは溶かせない成分を溶かすことが出来るわけです。
でもこの裏技にもデメリットがあってこの手のケミカルは攻撃性が強いのです。
塗装面はもちろんゴムシールとかにも悪影響を与える可能性があるので使用時には注意が必要です。

そこで近年登場したこのケミカルがプロメカさんの間でも注目されております。

ヴィプロスソルブ

ヴィプロス ソルブ(THE SOLVE)強力水性洗浄剤

それがこのアルカリ性の強力洗浄剤である「ソルブ」
使い方はシュッシュっと吹きかけてパークリみたいに使ってもらえばOK
成分とか細かな話はありますがパークリの万能型上位互換くらいな認識でも大丈夫です。

ヴィプロスソルブ

一応ちゃんとしたメーカーの解説もここに載せておきます。
この表をみるとさっきまで私がアレコレ書いていた意味がなんとなくわかるんじゃないでしょうか。

ヴィプロスソルブ

例えば内燃機のスラッジ除去とか。(矢印が逆なのは御愛嬌)

ヴィプロスソルブ

先述したひどい水垢の除去とかにも使えます。

そしてこのソルブの取り扱いをかなり楽にしてくれているのが「水性」という点です。
洗浄やお掃除が終わったら水でササっと流すだけ。(パークリ洗浄でもOK)
基本的にはアルカリ性なので金属への攻撃性は少しあるのですが、作業後に水でバシャバシャっと洗えばいいので表内でも攻撃性☆4となっております。
(逆にいうと長期の漬け置き等はやばいのでNG)

パークリの上位互換といっても全てパークリに置き換える必要はなくコストとかも考えつつ、石油系とアルカリのこの2つのケミカルを使い分けてもらえばいいと思います。

ヴィプロスソルブ

このソルブ。
すごく高性能なのですがなかなか説明が難しいので店舗では売れているのですが、遠方の方にはいまいち分かってもらえないんですよね。
そんなにお高いものでもないので何かのついでにぜひお試しくださいませ。

片手で持てるお手軽掃除機

近年の電動工具の普及で整備にまつわる各種の機材もアップデートされるようになってきました。
特にバッテリーを使った充電式のコードレス機器の進化は凄まじくて、今までは考えつかなかったような作業が可能になるものも結構あります。

そんな中で「掃除機」も今やコードレスが当たり前になってますよね。
実際ウチの店舗でもパナソニックのコードレス掃除機を使っているくらいですし、サッと取り出してちょっとだけ使うってのに適していると思います。

しかし。
コードレスって主に18Vくらい、最大でも40Vとかなのですがバッテリー込みだとそこそこ重くて、さらに本体が一体型のものが多いので意外と狭い箇所で使いにくかったりもします。

そんな中このモデルが発売になったのですがかなり売れていて評価も高いです。

蔵王産業ウェット&ドライ掃除機

蔵王産業 コンパクト ウェット&ドライ掃除機(100V)

軽量&コンパクトな筐体に長く伸びるジャバラのホースが付いていて、ホースを突っ込んで狭い箇所での掃除も楽なクリーナーです。

残念なことにバッテリーとかではなく100Vのコンセント使用のモデルなのですが、その分パワーもあって価格も安価になってます。

蔵王産業ウェット&ドライ掃除機

大きさもこれくらいなので家庭用のメイン機としてはツライですが、ガレージ用とか車内清掃用とかにはベストな掃除機だと思います。

蔵王産業ウェット&ドライ掃除機

またこの掃除機は業務用クリーナーで有名な蔵王産業が作っているということで「ウェット&ドライ」な掃除機なのです。
普通にゴミやホコリ等々を吸い込むのはもちろん、水で濡れたマットとかも水分ごと吸い込むことが出来ます。
ゴミも画像のバケツ部分に全部貯まるので、なんでも吸い込んでサバっと捨てることが出来るってのが最大の長所ですね。

掃除機のサブ機としてはかなり有用な商品だと思います。
ガレージ用として家庭のサブ機としてかなりいいモデルだと思いますよ。

さらに詳しい内容を動画でも説明しております。

ビット内蔵のドライバー ─PBインサイダー─

うちのお店がオープンした25年前。
この当時にとにかく店舗で売れていたのが車載工具として人気だったPBのビット内蔵ドライバーの『インサイダー』です。
すでに同社では廃盤になっているちょい長のプラスビットと組み合わせると普通のドライバーのように使えて出先でもかなり重宝するドライバーでした。

そんなドライバーも弱点がなかったわけでもなくて。
グリップ後端部のねじ込みがネジを緩め方向に回すと緩んできちゃうんです。

PBインサイダー
画像はねじ込み式の旧モデル

こんな感じで後端部にねじ込みになってましたので、グリップエンドあたりに指や手の平が掛かったままネジを緩めるとエンドキャップも緩んできちゃうんすわ。
でもそんなネガも吹き飛ぶほどにこの工具自体の存在意義があったのでやはり人気だったのも間違いありません。

で。
そんな人気工具だったインサイダーがある意味フルモデルチェンジしたのがこちら。

PBインサイダー

PB インサイダー(ビット内蔵ドライバー)

唯一の欠点であったエンド部のビット内蔵機構をスライド式に変更。
これによって締め・緩めどちらに使っても問題のないドライバーになったわけです。
さらに言えばこのスライド式がかなりよく出来ておりまして「ぐぃーん」と少しトルクを掛けながら引き出し、そして押し込むこの動作が良いんすよね。
実際買い替えてしまっている人も多いのは今回の新型の出来の良さがあるからだと思います。

PBインサイダー

PB インサイダー(ビット内蔵ドライバー)ロングモデル

ちなみにこのスライド式はロングモデルにも採用されてます。
ロング好きな人も安心です。

PBインサイダー

PB スタッピインサイダー(ビット内蔵モデル)

またこのスライド式の元祖となったのがこのスイスグリップのスタッピモデルです。
現在は車載工具としてスタンダードのインサイダーと人気を二分するようになりました。

ってなわけでこの手の工具が好きな人にはたまらない持ち出し用工具のインサイダー。
まだ使った事がないって人はぜひお試しあれ。

スタッドレス履き替えの前に ─電動インパクト─

毎年恒例と言いますか、この時期になると「タイヤの履き替え」需要からくるタイヤ交換系工具の問い合わせがググっと増えてきます。
いわゆるスタッドレスタイヤへの履き替え需要ですね。

トルクレンチとかその辺も含めて様々な工具の問い合わせが増えるのですが、そもそもホイールナットを緩める手段ってのが必要になります。

そこで今回はタイミングよくDeWALTの充電式1/2インパクトレンチが爆安セールになってますのでそれの紹介です。
※セールは数量限定品ですのでご注意ください。

DeWALT充電式インパクトレンチ

DeWALT 充電式1/2インパクトレンチセット

2024年に新たに登場した同社のXRシリーズというコンパクトヘッドを採用した電動インパクトとなります。
差し込み角は1/2(12.7)ですのでよくあるエアーインパクトみたいな感じで使えるなかなかの良機ですね。
詳しいスペック等は詳細ページで見てもらうとして、タイヤ交換時における煩わしさを少しでも軽減させておきたいって人はぜひご検討ください。
ちなみに乗用車のタイヤ交換くらいなら全く問題なく行えるスペックです。

DeWALT充電式インパクトレンチ

セット内容も本体と充電器、そして5.0Ahの大容量バッテリーが2個も付属しますのでセール期間中でなくても十分にお安いセットだと思います。
他のメーカーのバッテリー式工具をお持ちの方でもタイヤ交換用は別だと考えれば互換性とかは気にせず購入してしまっても問題ないかと。
(実際購入されていくお客様はそんな人が多いです)

またあまり語られてませんがデウォルトって初期の頃は日本法人がなく電動工具にいたっては並行輸入品等がAmazon等で売られておりました。
並行輸入品だとサービスも保証も受けることができませんのでご注意ください。
なお当たり前ですが本製品は正規品となりまして─
なんとなんと、保証が3年もついております。
かなりしっかりしたサービス体制の会社ですので安心して購入いただけますね。

最後に動画を貼っておきますので気になる人はチェックしてください。