スリップジョイントプライヤー

自動車とかバイクとか工業製品の主要なところでは世界を席巻した日本ですが、それに付随する業界は若干見劣りする事があります。

残念ですけど工具もそのひとつ。

まぁこれは仕方無い一面もあって日本で工具って一家にひとつの物でもないし、世間の認知度なんてたかが知れてます。実際KTCとかKo-kenとか言われても知らない人のほうが多いでしょうしね。

しかしこれがアメリカとか行っちゃうとテレビCMで普通にSnap-onとか流れてるし、メカニックの地位もそこそこ高いんですよね(メキシカンは違うけど)

そういう意味でマーケットの大きさが違うわけですから日本の工具業界は産業だけに支えられてて、どうしても一般の方を巻き込んだ青天井な市場にはならなかったんですね。
一応Ko-kenとかは世界的に人気もあるのですがそれはメイドインジャパンで「安価で高品質」ってイメージですからね。海外メーカーの高級路線とはちょっと違います。

でも実は手先の器用な日本では日本独自の工具の進化とかもあって、知らないだけで侮れない工具も多数存在したりします。

それの代表が今日紹介するスリップジョイントプライヤー。

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KTC コンビネーションプライヤー

この写真の右側がそうですね。

ひと昔前は自動車買うと車載工具が入ってまして、そのメーカー純正の車載工具には必ず入っていた工具でした。
このプライヤー、正確な起源こそはわかりませんが実は日本だけで改良されていった珍しい工具です。

工具に興味あってよく調べている人なら分かると思いますが、このカタチのプライヤーって海外メーカーではほとんど見かけないんですよね。
(特にヨーロッパ系のメーカーでは皆無です)

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唯一はアメリカでは結構作られていてさっき話の出たSnap-onとかにもありますし、有名どころのプライヤーメーカーだとチャンネルロックとかにも設定があります。

しかし、このプライヤーを好んで使うのは日本人なんですね。

そんな正常進化の中でも個人的にはこのKTCのはよくできていると思います。価格も安価ですしこの手のプライヤーで慣れてしまっている人は一度試してみてくださいませ。