持っていく工具バッグ

工具の販売をしているとホットな話題っていくつかあるのですが、その中でも気楽にいろんな意見が出て来るのが持ち運び用の工具。
なるべく小さく収納したり、出先の機能性を考えて工具を選抜してみたり・・と、かなり楽しめる話題なのですが、その中でもみなさんいろいろ悩む事になるのが工具入れ。

車の人だとハードケースになる事もありますが、やはりクルクルっと巻いて使える工具バッグ系は相変わらず人気が高いです。
その中でも最近口コミで良く売れているのがこれ。

ktc_cyctoolbagX9

KTC アクティブツールバッグ

もともとは自転車用なんですが、自転車ユーザー以外にもかなり評判高くて、誰かひとり買うとその仲間内が購入しにくるくらい評価が高いです。
このバッグはどちらかと言うと「超コンパクト」にするタイプでは無く、出先でもそこそこ本格的な作業がしたい人向け。

ktc_cyctoolbagX2

搭載出来る工具量も結構すごくて、長尺な工具で無ければかなりの量を収納可能です。
またその収納に関する工夫がかなり凝っていて・・・。

ktc_cyctoolbagX4

こんな感じで小物系もきっちり収納出来ます。こういうバッグを使っている人なら分かると思いますが、クルクル巻くタイプってソケットとかコロコロする物の収納が難しいんですよね。

なのでこの部分の細分化されたポケットはホントに重宝します。

ktc_cyctoolbagX5

L型HEXレンチ用のポケットまで標準装備。
これ嬉しい加工ですよね。これだけでも購入理由になる人も多いんじゃないですかね。
そしてもともろは自転車用って事で出先での屋外作業を良く考えて作られていたりもします。

ktc_cyctoolbagX8

こんな感じで肩に掛けるストラップを付けて、このまま作業可能。

暗い中での作業とかでも重宝しますね。あまり大きく取り上げられる事の無いツールバッグなんですが、こんな機能満載で地味な人気バッグもあるんですよ。

スクレッパーいろいろ

工具の販売を長くやっているといろんな職業メカニックさんとも話をする機会が増えます。
基本車検くらいしかやらない人からレースエンジンだけを専門にやる内燃機屋さんまで様々。

で、そんな整備環境の違う人達が口を揃えて面倒だと言うのがガスケットの除去。
個人のスキルとか関係無しにとにかく無心で削り取るしか無い作業なので、広い面とかの場合とにかく時間が掛かります。

ガスケットの除去方法にはいろいろありますし、今は有効なケミカルとかもあるのですが、最後は手でガシガシ削るしかないんですね。
そこでスクレッパーの出番となるわけです。

ktc_screp_nw1

KTC スクレッパー各種

スクレッパーの種類として主な違いは刃幅と刃の材質。
刃幅は個人の好みとかありますし、やっているエンジンとか補記類で使いやすさが違うと思います。

ですので「ちょっと便利なスクレッパー」となると材質の違いですかね。
その中でもウチで昔から定番人気なのがKTCのセラミックスクレッパー。

ktc_scrper_nw3

KTC セラミックスクレッパー

こんな感じで刃先にセラミックの塊が取り付けてあります。
刃の形状はそんなに鋭く無いのですが、これが・・・かなり使えるんですね。
メーカーの注意書きにも「刃を立てすぎると対象物自体をキズ付ける恐れがあります」と書かれているくらいの優れ物。

ktc_scrper_nw5

また刃の鋭さが関係無いセラミックはこのように横方向にも使えますので狭い場所やピンを逃げつつ・・・なんて場面でも便利なんですね。
この工具は口頭やWEBの文章では伝えにくいので、とにかく一度体験して貰った方が良いと思います。
価格はちょっと高いのですが、その分くらいの性能があると思いますよ。

 

あ、それといわゆるカミソリ刃の付いたガラススクレッパーも持ってると便利です。

kzss-25

KTC ステッカースクレッパーDX(ガラス用)

「ガラス用」とは書いてありますが、他のカミソリ刃を使うモデルよりも幅が狭く剛性感があるのでガスケット除去にも使え便利です。
こういうちょっとした時に使えるのも持ってるといいですよー。

電工ペンチ

自動車とかバイクで使うペンチって言うと、まず浮かぶのはカチャンカチャンと開き幅の変えられるスリップジョイントプライヤーだと思います。

ktc_pra_all_nw6

KTC プライヤー

↑こんなヤツです。

こういうヤツの事を整備業界では一般的に「ペンチ」と言ったりしますが、ワールドワイドな話で言えば日本語で言う所のペンチってのは電気工事用で有名な電工ペンチが一般的です。

で、電工ペンチって言うくらいなので電気工事とかの現場ではすごく重宝するプライヤーも、整備業界ではあまり使用頻度は高くなく実際使っている人もあまり見かけませんね。

 

しかし。

実はこの電工ペンチ。実は現場用に1本持っているとすごく重宝するプライヤーなんです。

kni_penti1

KNIPEX 電工ペンチ

写真でも分かると思いますがかなりゴツイ作りでアゴ部分の強度もすごく高くなってます。

kni_penti3

ヤスリ目も頑丈に出来ていて不意な作業での無茶目な使い方にも対応してくれるんですね。
またニッパー部も強度優先に作られてます(もともと電線切れるわけですから)ので、レギュラーツールのニッパーは使いたくないな・・・なんて時でも便利に使えるんですね。

そして接合部分も厚みがありますので「掴んでひねる」作業にも重宝します。

なんか電工用って事で食わず嫌いしている人も多いと思いますが、1本持っているとかなり便利に使えると思いますよ。

オイルフィルターレンチ

最近(っていってももう10年以上前からか)は自動車のエンジンルーム内はカバーとか取り回しとかでとても狭く複雑怪奇な感じですよね。

そんな中でも特にオイルフィルターに関しては「これどうやって外すの?」と思えるような箇所に付いている車種もあり、お店ではそういった状況での脱着工具に関しての相談が多くなっております。

で、よほど外周部分に隙間がないって場合ではないかぎりはKTCのこれ。

avsa-063-101

KTC オイルフィルターレンチ(カップ型)

このアルミ製のカップ型がオススメ。
いろいろ他にも安いメーカーとかあるんですけど、KTCの奥行き(?)、深さがかなりよくなめる事無く使えるので安心してオススメ出来ます。
また激安品だとサイズ自体がかなりファジーなのも多くて、もともと多角形なオイルフィルターだとズルっと滑ってしまう場合もありますので要注意です。

ちなみに外車向けのサイズも豊富にランナップされております。
KTC オイルフィルターレンチ(カップ型)輸入車向けサイズ

 

そして近年増えているカートリッジ式のオイルフィルター

avsa-r64a-r64b_f1

こんなのですね。

これには専用品が出ておりまして・・・。

avsa-r64a-r64b

KTC ろ紙交換用オイルフィルターレンチ

これがオススメ。
画像で見える「切り欠き」部分がズボっとはまって綺麗にフィルターを回してくれます。
(逆にいうとこれじゃないと破損の確立が上がります)

オイルフィルターは種類がとにかく多いのですが、よく見てみると国産車でのメインサイズというのがあって仕事で使うにしても3個も持っていれば8割くらいの車種に対応出来てしまいます。
サンメカさんなんかは自分の車種のだけ買えばいいわけですから、出来るだけちゃんとしたモノを購入した方がいいと思いますよ。

使えるドライバー番外編

自分でも車いじったりバイクいじったりしてまして、出先とかでは工具を頼りにされたりもするのですが。

現場で「ちょっとだけ工具貸してー」とか言われて貸すと後日かなりの確立で購入してくれる、ちょっと便利な工具ってのがあります。そりゃね、工具店やってますから人よりはいろいろ工具も見て知ってますし、ましていろんなプロメカさんとの交流も多いですから変則で便利な使い方とかも聞いて知ってますしね。

 

で、今日はそんなちょっと便利な工具のドライバー編。

ドライバーと言ってもアンチカムアウトなプラスドライバーじゃ無くマイナスドライバー、そしてさらに言えばネジ回しじゃなくて工具店としてあまり推奨出来ないこじるドライバーのお話。

車やバイクとかを整備していると出てくるゴムキャップとかダストシール。あの手のものをクイっとうまい事めくるのって結構面倒でして、さらに言えばその下地を傷つけたくないもんですよね。

そんな時に便利なのがこれ。

ktc_abo1001

KTC シールピックツール

いきなりドライバーじゃないじゃん!って言われそうですが、ドライバー形状って事でご勘弁。このツール、ほんとに便利でしてちょっとした物をクイっと剥がすとっかかりに凄く使えます。
(※ちなみに本来は縦方向にシールを押し込むのに使うツールです)

ktc_abo1002

先端は丸くゆるく作られていて相手を痛めにくいのも良いですね。

名前がシールピックなので硬いシールとか向けだけだと思われがちですが、こじり方向でもクイっと使えるんですね。

 

しかし。

これだけじゃちょっと足りない。クイっと隙間をあけてから確実に外してくれる相棒となるドライバーが必須なのです。

それがコレ。

pb_cabdora_nw2

PB キャブドライバー各種

番手は好きなの買えば良いのですが個人的にオススメは#4 幅があり、さっきのシールピックで開いた隙間にこれを差し込んでねじれば完璧です。

何故、このキャブドラなのか?

その秘密がこの先端形状。

pb_cabdora_nw3

普通のマイナスドライバーよりもテーパーの角度がきつくあいた隙間を押し広げるのに都合が良いんですね。そしてよく見ると綺麗に面取りしてあり相手を痛めにくい形状をしています。いろいろ試しましたが不安なくダストシールを外したりするには、この2点がかなりベストな組み合わせです。

もちろん同軸径のドライバーですのでホールの奥にある調整ネジにもアクセスしやすいですし、買っておいて損じゃ無いドライバーだと思います。

 

単純なボルトナットだけの整備ならばなかなか揃える気にならない工具ではありますが、そういったちょっと面倒系な作業にはすごく便利に使える工具の一例です。

是非お試しくださいませ。