KTCスイベルラチェット

KTCというメーカーはたまーに大きなアップデートを行うメーカーという印象がありまして。
20年前くらいかな?突然スタンダードなKTCのソケットとかレンチを「21世紀バージョン」といって全部フルモデルチェンジしたのは覚えている人も多いはずです。

そしてそんな経緯があるメーカーであるKTCがスタンダードなラインナップに突如として追加したスイベルラチェットです。
完全新設計で従来品と比べても随所に新しい試みが見て取れました。

そんなスイベルラチェット、発売されて少し経ちましたが新商品の熱が冷めてきた今でもかなりのメカニックに支持されている人気ラチェットとなっております。

KTCスイベルラチェット

KTC 3/8スイベルラチェットハンドル

独特な首振り機構を採用したスイベルヘッドラチェット。
そもそもの出自としては「奥まった箇所での使いやすい首振り機構」として開発されたものなのでロングラチェットとの親和性はかなり高いです。

KTCスイベルラチェット

通常の首振りラチェットの場合、補助の手で抑える事が出来るならばラチェットヘッドがずっこける事はないのですが、補助の手で支える事が出来ない場合に少しだけ不安定になります。
その点このスイベルヘッドは常に支点がヘッドの中心にあるために片手で突っ込んで作業するような場面でも安心してネジを回す事が出来るわけです。

そんなわけでそもそもロングしか設定のないメーカーもある中でKTCは「ロングとスタンダード(ショート)」のランナップを展開してくれていて、スイベルラチェット愛好家には嬉しい感じではあったのですが…

KTCスイベルラチェット

KTC 3/8スイベルラチェットハンドル[ショート]

さらに超ショートも登場してその選択肢が広がりました。

KTCスイベルラチェット

これくらいの大きさになるとラチェットの「好み」も出てくるとは思いますが、丸形ヘッドのラチェットがお好きな人にはかなりオススメのラチェットだと思います。

スイベルヘッドのラチェットをまだ使った事がないって人はぜひロングあたりからお試しくださいませ。

季節の変わり目整備

ちょっと前までエアコンをガンガンにかけていたというのに……いきなり寒い感じにまでなってきましたね。
それでも日中はちょうど良い陽気なので休みの日にちょっとだけ車のメンテをしてました。

メンテナンスと言っても大したことではなく

アサヒエアーゲージ

アサヒ エアーゲージ ゲージボタルEX

寒暖差によるタイヤの空気圧増減のチェック(少し低かったですね)とか。

ステップワゴン洗車

東洋化学 水性ガラスコーティング剤 超撥水スピードコート

夏場あまりちゃんとやれなかった洗車を頑張ったりだとか。

あとタイミング的なものもありましたがついでにオイル交換もしておきました。

オイル交換

今回使用したのはLINK-OILの低粘度ハイスペック『LINK-OIL SPORTS-ECO(スポーツエコ) 0W25』

最近の低粘度指定の車なら大抵の車種に適合するので「せっかくだからちょい良いオイルを」なんて検討している人にはおすすめのオイルです。

オイル交換に使ったのはこちら

SIGNETオイルチェンジャー

SIGNET 負圧式上抜きオイルチェンジャー

エアー繋いで使える優れものですが手押しの人力でも問題なく使えます。(実際私は手動で行いました)
ジャッキで上げて車に潜って……って手間を省けるのでオイル交換しようかな?と考えたら即実行出来るのもありがたいですよね。

ってなわけで青空整備にも適した季節になりました。
みなさんも本格的な冬が来る前に一度各部の点検をしてみてはいかがでしょうか。

鉄板の折り曲げ加工

ネジを緩めて締めて…の車両整備の場合、あまり関係ないと思われがちな加工工具関係。
たとえばドリルとかタガネとかね、そういうのは使わないですねーなんて人も結構いるんです。

でもでも。
車でもバイクでもちょっとした小加工とかもあるので、このブログではドリルとかサンダーとか、電動の加工工具の推奨をいつもしております。
で、そんなちょっとした加工というか作り物の中でもステーの新規作成って意外と多くて、その辺の処理とキチンとしてあげると出来上がりのクオリティがグッと上がるんです。

そんなわけで今回はそんな作業で持ってると便利な『鉄板を折り曲げたり、折り曲げてBOX作ったり出来る工具』の紹介。

HOZAN鉄板折り曲げ

HOZAN 鉄板折り曲げ機

もともとは電子工作用といいますか、スイッチングBOXとかそういうモノを作るための治具なんですけど、様々な形状に対応した折り曲げが出来るという意味ではかなり重宝する工具だと思います。
上の図に番号降ってありますが、そこにすでに90度に曲げた板を逃して曲げる事が出来るので製作者の考えひとつで複雑な形状の折り曲げも可能です。

HOZAN折り曲げ図

上記の番号に対応した横幅の表です。
この溝のおかげで様々な横幅のBOX形状を作る事が出来ます。

ちなみに動画はこちら。

ちなみにすでに車載状態でのちょっとした折り曲げ加工や修正加工の場合。
こんな工具も活躍します。

KNIPEXプライヤーレンチ

KNIPEX プライヤーレンチ(新型メッキ仕様)

すでにかなり有名な工具でウォーターポンププライヤーの形状をしているのに実はモンキーレンチという人気工具のプライヤーレンチです。
この工具は倍力機構がガッツリくわえ込んで、なおかつ掴み部分にはヤスリ目がなく平面なお陰で鉄板の折り曲げにもかなり便利です。

KNIPEXプライヤーレンチ

こんな風にちょっと曲がってしまった…とか、ちょっと曲げたい…とかね。
そんな時に活躍します。
もちろん車載状態でなくてもいいわけですからね、こういった加工用として考えてもおすすめの工具ですよ。

ワイドレンジで使えるトルクレンチ

工具の中でも購入時に問い合わせの多いものってありまして、中でも使用出来るレンジによって買い方を考えないといけないトルクレンチはプロメカさんでも購入するモデルを決めるのはなかなかに難しかったりします。

まぁお金がたくさんあれば悩まずに「ここからここまで全部」と買えば問題ないのですがなかなかそうはいきませんもんね。

で、今回はそんなトルクレンチの中でも1本でそこそこのトルク測定幅を持っている「ワイドレンジ」モデルをピックアップしてみたいと思います。

商品を紹介する前にワイドレンジといっても「何に対してワイドなのか?」が分からないと理解しずらいと思いますので基本的なプリセット型トルクレンチのおさらいを。

トルクレンチのレンジ図

この図の黄色いモデルがいわゆる一般的なトルクレンチのラインナップです。

・5-25Nm
・20-100Nm
・40-200Nm

といった組み合わせで下は5Nmから上は200Nmまでフルカバー出来るラインナップになっていて、この3本の組み合わせは指定工具にもなっております。
ですのでガレージ据え置き用で軽作業から重作業までこなす人はこの3本を購入してしまえば問題はないのですが……作業を限定的に見た時に少し使いにくい場合が出てきます。

トルク値で説明すると分かりにくいと思うのでボルトナットのサイズでいうと分かりやすいかも。

例えば一番小さな「5-25Nm」というトルクレンチはボルトナットでいうと

◆7・8・10mm

に適合するトルクレンチです。
これが作業内容的に「12mmまで使えれば1本で済むのに」なんて場合に「5-40Nm」に対応したワイドレンジ版が重宝するのです。
出先ではもちろんガレージ内においても工具の種類を限定出来るのは効率的ですからね。
先述したスタンダードの3本セットを購入するにしても1本だけワイドレンジにして作業効率を上げるなんて買い方も全然アリなわけです。

なんとなくワイドレンジ版の良さが分かってもらえたでしょうか。
それでは当店で取り扱っているワイドレンジなトルクレンチをいくつか紹介してみたいと思います。

東日ワイドレンジトルクレンチ

東日モータースポーツ用トルクレンチ(ワイドレンジ)

ワイドレンジのトルクレンチといえばなんといってもこの東日のモータースポーツ用です。
各モデルのレンジ幅も絶妙で出先用として優秀なのは当然ですが、据え置きモデルとしても高い人気を誇ります。
トルクレンチを3本買いするのは予算的に…って人にもオススメでして、このモデルでなら2本でそこそこのレンジ幅をカバーしてくれます。

SK11トルクレンチ

SK11 プリセット型トルクレンチ ワイドレンジ

そしてコスパ重視ならば少しお安いSK11のワイドレンジモデルも人気です。
こちらもいい感じに1本の受け持ちが広いので作業内容と合致すればかなり使い勝手の良いトルクレンチだと思います。
価格が安いので出先用としても気軽に使えるのも良いですよね。

KTCデジラチェ

KTC デジラチェ

そしてちょっと毛色は違いますがデジラチェもいわゆるスタンダードなトルクレンジとちょっと違っていて目的の作業に合いさえすれば結構ベストな買い方が出来るトルクレンチです。
まぁプリセット型ではなく直読式のデジタル方式ですのでその辺は要検討ですね。

他にもアダプターモデルのトルクレンチも通常のレンジ幅とは大きく異るものが多いのでその辺を検討してみるのも良いかもしれません。
ってなわけでトルクレンチって考えなしで購入すると後で後悔する場合も多いので「どうしたらいいかな?」と悩んだらぜひお問い合わせください。
やりたい作業や今後の揃え方まで含めてお気軽にどうぞー。

プライヤーのカバーグリップ

整備をしているとメッキの化粧ボルトやナット、アルミ製のアルマイトボルト等々
「出来れば傷を付けたくないなー」

なんて場面ってたまにありますよね。
そんな時にはウエスを噛ましたりゴム板でなんとかしたりした経験ってわりとあると思います。

でもでも。
大抵の場合なにかでカバーしたつもりでも傷が入ってしまったりしてなかなかうまくいきません。

そんな時用にと登場したのがKNIPEXのカバーグリップシリーズ。

KNIPEXカバーグリップ

KNIPEX プライヤーレンチ用 カバーグリップ

こちらはプライヤーレンチ用のカバーグリップとなります。
もともとネジへの攻撃性はあまりないプライヤーレンチですが、それでもこのように当たり面を保護してくれるのはありがたいですね。

KNIPEXカバーグリップ

こんな感じで「パチン」とハマって落ちたりしませんので使い勝手はかなりいいと思います。

KNIPEXカバーグリップ

KNIPEX ウォーターポンププライヤーコブラ用 カバーグリップ

そして後発ながらみんなが待っていたコブラ用のカバーグリップがこちら。
こっちはプライヤーにちゃんと刃がありますからね、カバーの効果は絶大だと思います。
またプライヤー用ですのでパイプを掴んだりする場合でも使えますね。

注意点があります。

どちらのカバーグリップでも同じ問い合わせが入るのですが

KNIPEXカバーグリップ

旧型のプライヤーレンチやコブラには装着不可能です。
上でも書きましたが「パチン」と形状に沿ってはめ込んで使いますので、旧型には合わないんですね。
(私も旧型ユーザーなので残念な気持ちはよく理解は出来ますが)

どうしてもカバーグリップが使いたいって人は申し訳ないのですが新型の本体購入をお願いします。