スリップジョイントプライヤー

コロナ禍の真っ只中に新規投入され、詳しい理由もわからないままずっと品薄が続いていたKNIPEXの新商品のツイングリップ。
個人的にはいろいろ出てくる新製品の中のひとつくらいな位置づけだったのですが、市場の「品薄感」からなぜかまったく出回る様子もないままにすでに1年半以上が経過しました。

KNIPEXツイングリップ

KNIPEX スリップジョイントプライヤー ツイングリップ

当店にもこの1年半で全く入荷してこないってわけでもなく、本当に少量ずつ入荷しては店舗で予約をくださったお客さんにお渡ししていたためにWebに案内をだせない状態だったわけです。

そしてこのツイングリップ。
いざ実物触ってみたら…かなり良いんすよね。

そもそもスリップジョイントプライヤーという工具は日本という国で特に重宝されている工具のひとつでして、海外ではあまり作られておりません。
アメリカのスナップオンとかチャンネルロックとかではちょろっと作られている以外では有名メーカー(特にプライヤー専門メーカー)ではほぼ見かけないプライヤーだと思います。

握りものであるプライヤーはちゃんとしたメーカーほど専門性が高いラインナップになる傾向がありまして、この工具の存在意義がなにげに広範囲になる手前、他のプライヤーラインナップでフォロー出来てしまうってのが一番の原因かな?とは個人的に考えてます。

でもね。
やっぱりいろいろ活用出来るプライヤーって1本持っていると便利なんすよ。

KNIPEXツイングリップ

特に今回のツイングリップは名前の由来にもなっている通り先端に縦溝があって某社のネジ○ウルス的な使い方も可能。

KNIPEXツイングリップ

これをあのKNIPEXが作ったわけですから信頼性も高いですしね。
そもそも数ある工具の中でも「縦に掴んで引っ張ることが出来る工具」って探すとめっちゃ少ないんすよ。
ですのでこの工具はかなり貴重な存在だと思います。

KNIPEXツイングリップ

また開口部調整に押しボタン式を採用しているおかげで結構大きなものまで掴むことが出来ます。

KNIPEXツイングリップ

当店で人気のKTCのコンビネーションプライヤー(同サイズ)と比較しても、かなり大きい開口の印象っすね。
また調整部がコブラとかみたいに数段階(5段)に分けて細かく調整出来るのも嬉しいです。

しばらく品薄が続いておりましたが現在はわりと在庫が安定してきました。
販売後のお客様の反応もかなり良いので、まだ見たことなって人はぜひ一度確かめに来てくださいませ。

インチの工具を揃える

世界的には数値の規格を統一しましょうって流れがありまして、トルクレンチだって昔は「○○キロ」とか言ってたのが世界標準のN・m(ニュートンメーター)になったり、タイヤの空気圧とかも同じですよね。

で、そんな本流の中で忌み嫌われているのがインチのネジ達。
そもそも3/8とか直感的にサイズ把握出来ないので使い勝手も悪くて、これが全世界的にメトリック(メートル法)にしましょうよってなことになっております。

実際車両整備の現場でもUSインチサイズを使用した車両ってのはほぼ無くなりつつありまして、唯一残っているのがハーレーくらいになってきました。
しかし最近のコロナ禍からのオートバイブームに乗りまして、ハーレーの新規顧客が増加傾向にあります。

そうなると問い合わせはインチの工具ってことになってくるんですよねぇ。
ってなわけで今回はそんな問い合わせ急増中のインチ工具の紹介をしてみたいと思います。

インチ工具

Ko-ken 3/8インチソケットセット ショート・ディープ

まず強めに言いたいのは「出来るだけセットで購入して欲しい」という点。
これにはちゃんと理由があって先述の通りインチのサイズ表記ってちょっと分かりにくいんすよね。
例えば上記のセットの入り組みを書くと。

1/4、5/16、3/8、7/16、1/2、9/16、5/8、11/16、3/4

ってセットです。
ここで必要なサイズが分かっていて3/8と1/2と5/8の3個を単品で買ったとします。
目的の作業があったのでしょうからそれはいいのですが、次の作業をしようと思った時に手持ちの3サイズでは対応出来なかったとします。
さて、あなたは足りない、自分が持っていないサイズが分かりますか?

ミリサイズみたいに数字が順番に並んでいるわけではないので、慣れてない人は「3/8のひとつ上のサイズ」というだけで分からなくなります。
これって非効率だし、そもそもミリサイズのソケットのようにすぐにその辺で入手出来るとは限りません。
なので出来るだけインチに関してはセットで買うことをオススメしているわけです。

インチ工具

SIGNET コンビネーションレンチセット[インチ]11本組

そしてコンビレンチならこれがオススメ。
何がいいってサイズ組が最高です。
下が1/4から上は7/8まできっちり入った11本組なので、とりあえずこれを持っていればなんとかなるってセットです。
他メーカーではもっと少ない本数のセットとかありますが、なにげに1/4とか使うのできっちり揃えておくことを推奨しております。

インチ工具

Ko-ken 3/8HEXソケット[インチ] セット・単品

そして地味に必須とも言えるのがインチのHEXです。
まだボルトナットならモンキーレンチでなんとかしたりも出来るのですが、キャップボルトだけはどうにもなりません。
あと近年のハーレーはHEXよりもTORXの方が山ほど出てくるので穴あきTORXあたりを揃えておきましょう。

インチ工具

KTC L型HEXレンチセット9本組 ミリ・インチ

もちろんL型のHEXレンチもあります。
とりあえずって人にはこっちの方が安価でいいかもしれませんね。

上記で紹介したインチ系は出来るだけ店舗に常時在庫しております。
よくわからないって人もお気軽にご相談くださいませ。

ホイールナット用のインパクトソケット

数ある工具の中でもプロメカさんくらいの使用頻度だと「ある程度消耗品」と割り切って使うものが存在します。

そんな中でも工具のお店をやっていると数年おきに買い替えているなーって思うのが「1/2のホイールナット用インパクトソケット」ですね。
通常のインパクト用ソケットと違って狭いボルトホールのホイールにも使えるように薄口で作られているので壊れやすいんですね。

ホイール用インパクトソケット

またそもそも自動車整備の現場だと「とりあえずホイールを外して…」ってところから作業が始まる場合が多いので使用頻度の問題もあると思います。

そんなホイールナット用のインパクトソケットといえば人気なのがこれ。

ホイール用インパクトソケット

Ko-ken 1/2ホイールナット専用インパクトソケット(ロング薄肉)

サイズ別にカラーリングされたホイールナット用ソケットでは元祖とも言える存在で、多くの人に支持されている人気の薄口専用ソケットです。
地味にマイナーチェンジされていて使い勝手や耐久性をアップさせているのも好印象ですね。

ホイール用インパクトソケット

KTC 1/2ホイールナット専用インパクトソケット(ロング薄肉)

そして近年フルモデルチェンジを行い人気が高まっているのがKTCのホイールナット用薄口ロングなインパクトソケットです。
傷つけ防止の保護カバーが替え部品として入手容易なのもいいですね。
店舗ではKo-kenと人気を二分しております。

ってなわけである程度耐久性を犠牲にしつつ現場での使い勝手を優先させた作りのホイール用インパクトソケット。
次の買い替えではどちらを選択しても後悔はないと思います。

欧州車用オイルフィルターソケット

個人的にはベンツとかBMWとはあまり縁のない生活してるのでピンとこなかったのですが。
欧州車向けのオイルフィルターレンチがKo-kenから出ておりまして、わりと相談される事があったりします。

ko_38bigX1

Ko-ken 3/8欧州車用オイルフィルターソケット

工具の形状と実際のフィルターカートリッジを見てなるほど納得。
低トルク&狭所での作業用に薄く小さく作らててます。

Ko_38bigX3

オイルフィルターのカートリッジはこんな形状でして頭に六角がきってあります。
カートリッジは特殊な樹脂でできている場合が多く締め付けも弱めのトルクなのでこのソケットがぱっちりなんですね。

なおかつザグリ面も少なめになってますので薄いソケットながら奥までグイっと入りますので不意なボルト舐めの可能性も減ります。

 

と。

ここまではフィルター用のソケットとしてのお話でして。
実はこれその他の用途にもすごく便利そうなんですよね。

ko_38bigX4

ちなみにこれは1/2のスタンダードな32ミリソケットとの比較です。

フィルターソケットも同じ32ミリなんですが、これだけ大きさが違います。これなら今まで入らなかったり面倒だった場所にもアクセス出来ますし…。

さらに言うと差し込み角が3/8と従来のこの大きさのソケットではありえない差し込み角なのであれこれ妄想が膨らむソケットとなっております。
低トルクで調整ボルトのような箇所でも使えますよね。

2022DIYショウに行ってきました

知っている人は多いと思いますが当店は15年くらい前までお店が幕張メッセの近くにありまして、メッセで開催されているいろんなイベントに自転車に乗ってよくいっておりました。

しかし埼玉県に引っ越してきて以来なかなか行く機会もなくて、ましてそこそこ見ておいた方がいい重要なイベントすら行ってなかったんす…。
そこで今年くらいはちゃんと行っておこかとおもいまして、超久しぶりにDIYショウにいってきました。

2022DIYショウ

あまりにも久しぶりに行ったので駐車場とかもよく覚えてなかったのですが、さすがに会場までいったらいろいろ思い出してきました。

私がいったのは3日間開催のうちの初日「バイヤーズデイ」という関係者だけの日だったのでわりと空いていてサササっと見て回る事が出来ました。

2022DIYショウ

ちなみにDIYショウというのは別名ホームセンターショウとも言われる「ガチ工具勢」向けじゃない緩めのイベントです。
逆にいうと普段あまり目にしないメーカーとかも出ているので、ある程度こういったものに見慣れている私が見て回っても結構楽しかったりします。

2022DIYショウ

実際こんなペット関連ブースも出ていたり、木工関係はもちろんアクセサリー制作関連も出ていていろんなヒントをもらえました。

2022DIYショウ

もちろんよく知ったメーカーさんもかなり出ていて、このへんは挨拶まわりみたいな感じになってしまいましたが、まぁそれも恒例って事でOKOK
写真にあるリングスターのバスケットは年末くらいに出てくる新製品との事です(なかなかいいすね)
あと私が気になった工具もいくつかあったのですが、みんな発売前で画像NGだったりもするのでその辺はご了承ください。

ってなわけで大体3時間ほどで見て回りまして少し遅めの昼飯を食べてから帰宅しました。

2022DIYショウ

遅めの昼食はこれまた懐かしい幕張時代にいつも食べていたスペアリブ。
まだ店があった事にも感激しましたが、食べてみたら15年前の味のままだったので嬉しくなっちゃいました。

そんなわけで8月もそろそろ終わりになります。
もうちょいしたらいろいろ仕掛けていきますのでお楽しみに。