研磨作業前の下準備

当店は20年以上前の開店直後から金属の鏡面加工補助工具であるオフセットサイザルをあれこれ試しつつ販売してきた経緯もあって研磨系の工具の問い合わせや注文が多いんです。
もちろん過去に自分自身で行った経験のある範囲内では、研磨工具の選定から磨き方まで問い合わせにお答えするのですが。

中には「えっと……それって…」というやばめな質問も来たりして少しだけ困ってしまう場合があります。
例えば

「サイザルを買いさえすれば鏡面出来るんでしょ?」

みたいな質問。
いやー無理っしょ、サイザルは便利ですけど下地を作る気もなけりゃ、工具の入らない箇所では手磨きすらする気もないと言われたらこっちもお答えしようがないんです、はい。

オフセットサイザルはあくまでも「加工の補助工具」であって鏡面出来る万能工具ではないわけです。
なのでせめて手で磨くだけの物の準備ですよね、それはヤスリとかブレーキクリーナーとか液体系の研磨剤とかね。

その辺を揃えて最低でも手で全部磨けるくらいの準備をしたうえで、サイザルとかの補助工具は威力を発揮するわけです。
まぁこちらとか読んで頂けると少しは分かってもらえると思いますので是非ご一読くださいませ。

まぁ…とか言っても実際には研磨に正解はないので好きなようにやってもらっても良いんですけどね。
ぶっちゃけやり方や順番くらい間違えても結果綺麗に磨ければOKです。
でも「工具=便利」と「工具=万能」とでは全く違う話になってしまうので、そこだけは理解して欲しいと思います。

 

で、今回はそんなわけで少し基本というか「せめてこれくらいは持っておいて欲しいもの」を一つ紹介。
価格も安いし適当な紙やすりを揃えるくらいなら絶対にコレがオススメ。

ケンマロンスーパー 3枚セット

いわゆる研磨布でして、もっと分かりやすくいうと紙ヤスリの布版みたいな感じ。
この研磨布の最大のメリットは、写真で見たとおり網目状になっているので目詰まりしない事。(正確には目詰まりしにくい)

特にアルミ材のような削り粉が細かく粘るような物の場合、この研磨布ならば連続使用出来て便利です。
大きさもハサミでカットして使えるので狭い場所でも便利に使えます。

また鏡面研磨とかは関係ないよって人でも錆落としとかブレーキシューの粗取りとか、工具箱の中に小さく切って入れておくと結構重宝すると思います。
ここで紹介した3枚セットは当店がオリジナルに組んでいる番手違いの3枚組となっております。
持っていて損じゃないのでぜひご検討くださいませ。