工具の中でも購入時に問い合わせの多いものってありまして、中でも使用出来るレンジによって買い方を考えないといけないトルクレンチはプロメカさんでも購入するモデルを決めるのはなかなかに難しかったりします。
まぁお金がたくさんあれば悩まずに「ここからここまで全部」と買えば問題ないのですがなかなかそうはいきませんもんね。
で、今回はそんなトルクレンチの中でも1本でそこそこのトルク測定幅を持っている「ワイドレンジ」モデルをピックアップしてみたいと思います。
商品を紹介する前にワイドレンジといっても「何に対してワイドなのか?」が分からないと理解しずらいと思いますので基本的なプリセット型トルクレンチのおさらいを。
この図の黄色いモデルがいわゆる一般的なトルクレンチのラインナップです。
・5-25Nm
・20-100Nm
・40-200Nm
といった組み合わせで下は5Nmから上は200Nmまでフルカバー出来るラインナップになっていて、この3本の組み合わせは指定工具にもなっております。
ですのでガレージ据え置き用で軽作業から重作業までこなす人はこの3本を購入してしまえば問題はないのですが……作業を限定的に見た時に少し使いにくい場合が出てきます。
トルク値で説明すると分かりにくいと思うのでボルトナットのサイズでいうと分かりやすいかも。
例えば一番小さな「5-25Nm」というトルクレンチはボルトナットでいうと
◆7・8・10mm
に適合するトルクレンチです。
これが作業内容的に「12mmまで使えれば1本で済むのに」なんて場合に「5-40Nm」に対応したワイドレンジ版が重宝するのです。
出先ではもちろんガレージ内においても工具の種類を限定出来るのは効率的ですからね。
先述したスタンダードの3本セットを購入するにしても1本だけワイドレンジにして作業効率を上げるなんて買い方も全然アリなわけです。
なんとなくワイドレンジ版の良さが分かってもらえたでしょうか。
それでは当店で取り扱っているワイドレンジなトルクレンチをいくつか紹介してみたいと思います。
ワイドレンジのトルクレンチといえばなんといってもこの東日のモータースポーツ用です。
各モデルのレンジ幅も絶妙で出先用として優秀なのは当然ですが、据え置きモデルとしても高い人気を誇ります。
トルクレンチを3本買いするのは予算的に…って人にもオススメでして、このモデルでなら2本でそこそこのレンジ幅をカバーしてくれます。
そしてコスパ重視ならば少しお安いSK11のワイドレンジモデルも人気です。
こちらもいい感じに1本の受け持ちが広いので作業内容と合致すればかなり使い勝手の良いトルクレンチだと思います。
価格が安いので出先用としても気軽に使えるのも良いですよね。
そしてちょっと毛色は違いますがデジラチェもいわゆるスタンダードなトルクレンジとちょっと違っていて目的の作業に合いさえすれば結構ベストな買い方が出来るトルクレンチです。
まぁプリセット型ではなく直読式のデジタル方式ですのでその辺は要検討ですね。
他にもアダプターモデルのトルクレンチも通常のレンジ幅とは大きく異るものが多いのでその辺を検討してみるのも良いかもしれません。
ってなわけでトルクレンチって考えなしで購入すると後で後悔する場合も多いので「どうしたらいいかな?」と悩んだらぜひお問い合わせください。
やりたい作業や今後の揃え方まで含めてお気軽にどうぞー。