金属製のトリムリムーバー

工具のお店をやっていると「在庫が腐ったりするものではなくていいですね」なんて食品関係の方から言われたりします。
実際その通りだと思いますし賞味期限や消費期限のあるものを販売されている人の苦労はかなりのものだろうなとも思います。

しかし。
実は工具にも流行り廃りってのはありまして5年前ならバカ売れしていたものが、今では全く売れなくなるなんてことは結構あります。
逆に言えばここ数年で急激に売れているものってのもありまして…。

今回はそんな近年注目度の高い工具のひとつ。
金属製のメタルトリムリムーバーのお話でも。

SMTメタルトリムリムーバー

SMT メタルトリムリムーバー(金属製内装剥がし)

もともとは欧米や欧州の車両に使われている内装クリップがものすごく固くて既存の内装剥がしでは刃が立たない場面が多くなっていた事情等があり出てきた工具だと言われているのですが。

そんな「固くて薄い工具」が他所でも便利じゃないわけなくて、一気にメカニックの間で広まっていったという経緯があります。
(ソースはないので違うかもしれないけど)

SMTメタルトリムリムーバー

とにかく一度本気で使ってみるとこれの便利さは分かってもらえると思いますが。
さっきも書いた「薄くて硬いヘラ状」の特に良いのがこの部分。
最薄部で2ミリちょいとかなり薄く、そしてとんでもなく硬いです。

例えば「うーん、このヘラの角度がもうちょいこうだと便利なんだけど」なんて場面に遭遇したとして、万力とかに挟んでぐいーっと角度を少しだけ変えてみようと思っても全く曲がる気配がないってくらいには硬いです。
(多分それでも無理すると折れる)

SMTメタルトリムリムーバー

まぁ今流行の工具なので様々なメーカーから類似品が出ており、多分だけどどこのを買っても支障はないと思います。
そういえば気になってたけどまだ使ったことないやって人はぜひ一度お試しくださいませ。

長物工具収納のススメ

ガレージでの収納とかで考えるとそれほど問題じゃないのに、いざ出先に持っていこうとすると困る工具っていくつかあります。

特に備品系の工具やエアーゲージとかケミカルとかその手ってメインの工具箱に入れにくいので悩むんですよね。
そしてそもそも物理的に入らないとかで困るのが「長い工具」

ホイールナット用のトルクレンチとか全長450mmを超えるスピンナーハンドルとか、普通の持ち出し用の工具箱に入らない場合が多いです。
ってなわけで今回はそんな長物工具収納のオススメでも紹介してみたいと思います。

リングスターツールケース

リングスター Mr.ツールバッグ

この手の長物収納ではもはや定番となったリングスターのミスターツールバッグです。
全長で510mmあってロングスピンナーや1/2トルクレンチの450mmほどの工具を綺麗に収納可能です。
もともと建築関係用の工具バッグですのでかなり丈夫に作られておりますので、愛用している人も多いと思います。

そして近年この定番品を上回る人気を誇るのがこちら。

SK11パカットバッグシリーズ

SK11 パカットバッグZR 4サイズ

大小様々なサイズ展開をしているパカットバッグZRシリーズです。
この中でも大きいやつが510mmタイプとなっていて長物専用工具バッグとして人気です。

SK11パカットバッグシリーズ

実際に450mmのロングスピンナーハンドルを入れてみるとこんな感じ。
収納に十分な長さがあるのがわかると思います。

こんな感じで「長い工具」はメインの工具箱に無理に入れようとしないで、分けて収納してあげると綺麗に整理整頓出来ますね。
この手の収納で困っていた人はぜひ参考にしてみてくださいませ。

創業記念の9月に突入

1999年の冬だったかな。
お正月くらいだったと思うのだけど、とにかく「そろそろお店をやろう」と思い立ったんすよね。
随分と前に何かに書いたと思うんだけど小さい頃から「専門店の店主」ってのにものすごい憧れがあって、そしてたまたま自分が進んだ道である工具という分野では専門店ってものが存在出来るという条件が揃っていて、つまりそれはある意味必然だったのかもしれません。

もちろん目標だったのでお金も貯めていたしいろいろなタイミングも良かったりもしたけど、最後の最後はやっぱり自分で「やりたい」と思ったからからこそなわけで、そこに細かい理由とかそんなのは実はあまりなかったように記憶してます。

だけどいざ「お店を新規でやる」といっても。
場所とか店舗とか品揃えとか…どうするのよ?ってことから考えたり人に相談したりして、なんとか開店にこぎつけたのが同年の…

1999年の9月でした。
ちょうど「ニッポンの未来はー」ってモー娘。が歌い始めた頃っすね。(わりとはっきり覚えてる)

だから毎年9月は創業祭ってことでセールをいろいろやらせてもらってます。

周年記念祭

>>年に一度の創業周年記念感謝祭開催中

細かいことは抜きにしてすでに値引き表示されている現在の価格から「更に10%OFF」のセールとなります。
店舗ではレジで、Web通販では最終の決済画面前で自動値引きされますので、欲しかったものがある人はこの機会をぜひご活用ください。

個人的にも「9月に始めた店」ってのは心の根っこにいつもあって、この時期は少しだけ身が引き締まる思いでお仕事させてもらってます。
今後もエイビットをどうぞよろしくお願いします。

配線皮むき ワイヤーストリップ

車両整備の中でも苦手意識がある人も多い配線関係の作業。

私も整理整頓とか得意じゃないので綺麗にまとめられた配線とか憧れちゃうんですが、ホントのプロが見た目以上にこだわるのが確実な結線。
車両に関わる配線や結線って振動や熱による経年劣化でどんな壊れ方をするのか予測が立てにくいんですね。

まして配線は見せないように……とか結線部分は隠すように……って作業するわけですから何年か経って電装系トラブルが出たときなんてそりゃもう大変。
なのでとにかく施工時に出来るだけ確実な作業ってのが求められるんですね。

で、そんな配線作業で意外と軽視されがちなのが被覆の皮剥き。

配線作業はここから始まるってくらい実は重要な作業なんですが、ニッパーあたりで適当にぐりぐりやってしまっている人もいるハズ。

 

で、そんな時におすすめなのはやはり専用工具。

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こういった専用の工具を使い配線にあった作業さえすればダレにでも綺麗に被覆を剥く事が出来ます。
プロ向けにおすすめなのがこれ。

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HOZAN ワイヤーストリッパー 

当店では中太線用と細線用の2本を在庫してます。
プロ向けと書きましたがそれだけ綺麗に作業出来るわけですから、一般の方にももちろんおすすめです。

ひとつ問題とすれば配線のサイズが分からないとちょっと失敗する事があると言う事ですね。
まぁそれだって一回失敗したら少しずらしてやり直せばいいのですから問題はないのですが。

で、いやいやもうちょう簡単なのが欲しい!って人にはこれ。

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HOZAN オートマチックワイヤーストリッパー

こちらは配線の太さとかあまり気にせず配線をはさんで握るだけ。ホントにそれだけで皮剥き完了です。
またこのモデルは配線の途中をちょっとだけ剥くとかも出来るので三つ叉配線したい時とかに重宝します。

IRWINストリッパー

IRWIN セルフアジャストマルチストリッパー

こちらも調整無しのオートで皮むき出来るIRWIN(アーウィン)のストリッパー。
これも配線途中の皮むきも得意なモデルで、オーディオ屋さんとかではかなり人気の工具です。

どのモデルでも良いのでちゃんと使えるストリッパーはひとつは持っていて欲しい工具のひとつですね。

ワンタッチロックのバイスプライヤー

バイスグリップとかバイスプライヤーとか、ロッキングプライヤーとか。
いろんな呼び名がある工具ですが最も認知されているのが「バイスグリップ」です。
ガチャンと掴んでロックしてくれる便利な工具ですが、もともとバイスグリップというのは商品名でして、湯煎して食べるカレーが一時期全部ボンカレーと呼ばれてたのと似たような感じです。

ですのでそれ以外のメーカーさんは「バイスプライヤー」とか「ロッキングプライヤー」と表記してるんですね。
まぁ製品としては同じ物ですので気にしなくてもいいのですが。

で、そんなロッキングプライヤーですが10年ちょっと前に革新的な新製品が出まして…それがロックジョウと呼ばれるワンタッチ式の自動調整機能付きモデルです。
国内の流通が不安定だったために輸入元がちょこちょこ変わってしまい、なかなか入手が難しい工具になったりもしましたが、今は他社からも似たような工具が多数でております。

で、久しぶりに当店でもこの自動調整のモデルを取り扱うようになりました。

SK11オートアジャストロッキングプライヤー

SK11 オートアジャストロッキングプライヤー(自動調整式)

久しぶりに…ってのには少し理由がありまして。
この自動調整機能、仮止めとかにはすごく便利なのですが掴む力がスタンダードなバイスグリップに比べて少し低いので、テンション調整をMAXとかにして使う人が多かったのですが。
それやると今度はリリースが効かなくなる事がありまして、そういう人からは敬遠されがちな工具となっておりました。

SK11オートアジャストロッキングプライヤー

しかしこのモデルはそのへんの不具合をうまく修正してきておりまして、実際に何度か使ってみて「なるほど、これなら問題ないかな」と思いましたので久しぶりの取り扱いです。

掴む力は少し低いと言いましたが仮止めをサイズ気にせずカチャンっとロック出来るのはメリット多いと思います。
本家のバイスグリップとうまく使い分ける事が出来ればこれほど便利な工具はないと思いますよ。

で、実際の動きがよく分からないって人のためにTONEの自動調整タイプの動画を貼っておきます。(使い方は機能は全く同じです)