四角いオイルドレン用ソケットいろいろ

自動車のオイルドレン、特にミッションやデフは各メーカーが独自のフィラーやドレンを採用してて結構カオスな状態です。
それでも昔の日産とかに比べればまだマシになったとは思うのですがそれでも種類多すぎですよね。

そんなわけで今回は特に問い合わせの多い『四角』形状のドレンボルト用の工具をズラッと紹介してみたいと思います。

KTCオイルドレンソケット

KTC 1/2四角ボルト用ドレンコックソケット セット・単品

まずは王道のKTCオイルドレンソケット。
四角ボルトのフィラーやドレンを回すための専用工具になっていてまっすぐ差し込めないような箇所でもレンチで回す事が出来る便利工具です。
写真の左に写っている301-10という型番のソケットは10mmに間違われたりする事がありますが実寸は「10.5mm」となっていて日産のFF車とかで使われる事の多いサイズです。
しかしスズキ車(有名なのだとジムニー)では10mmを使う事があって要望が多かったのですが…

KTC 1/2四角ボルト用ドレンコックソケット(10.0mm)

遂にKTCから追加で発売になりました。
10mmって欧州車でも使われる事が多いのでこのサイズの登場は嬉しいですね。
しかしこれも間違えてほしくないのですがスズキは「9.5mm」というサイズも使っております。(キャリーとか)
実際こちらも全ての車種のサイズを把握しているわけではありませんので、購入の際はご自分でボルトを実測して購入するようにしてください。

Ko-ken四角ソケット

Ko-ken 四角オイルドレン用ソケット

ちなみに9.5サイズはKo-kenから出てます。
8mmと10mmの設定もありますので必要な方はこちらもどうぞ。

Ko-ken四角ソケット

Ko-ken 1/2 2重4角ソケット

あとメスの四角ボルトソケットもあります。
これは日産やマツダのミッションやデフに使われてたりしますのでサイズをよく確認してみてください。

Ko-kenオイルドレン

Ko-ken 1/2トリプルスクエアM16穴開き

こちらは四角ではありませんがかなり特殊なので一応載せておきますね。
欧州車、アウディやVWそしてポルシェの一部車種で採用されているドレンボルトに対応するトリプルスクエアの穴あきです。
ほぼそれ専用のソケットというくらい特殊なボルトですので出てきたらこのコラムを思い出してください。

ってなわけで四角ボルト用の工具って意外とちゃんとラインナップされていたりします。
今まで知らずに無理な工具やラチェットやエクステンションの差し込みで回していたって人はこの機会にぜひご検討ください。

エンジン式の高圧洗浄機について

国内の洗浄関連機器メーカーである蔵王産業の家庭用向け機器を取り扱いはじめて数年。
もともと家庭用機器とは無縁だった硬派なメーカーなもんで、そりゃまぁ取り組み方はとにかく真面目の一言。

ヴィットリオ

現在でも店舗で人気モデルとなっている100Vの高圧洗浄機ヴィットリオシリーズは細部までこだわりまくった洗浄機となっていて安いモデルを買って数年ごとに買い替えていたような層にすごく支持されました。

そんなメーカーさんから「今度はエンジン式高圧洗浄機を開発したい」と相談を受けたのは1年前くらい。
電動と違ってユーザー層がニッチな機器ですので、なかなか難しいとは思ったのですが、ウチのお店はこれを欲する層がたくさんいたのです。

2019ABIT

そうオフロードバイク。
私が趣味でやっているオフロードなバイクの世界はとにかく「洗車」が超大事。
ってか走れば泥だらけになるのでとにかく優先順位でも洗車がトップにくるわけです。
それもかなりの泥の量なので出来れば現地で洗って帰りたいって人も多い、自宅で洗うと泥が堆積してしまって面倒なんですね。
そのため電源の必要な電動よりもエンジン式が人気な特殊な分野でして「これはもしかしたらもしかするかも」と開発のアドバイスをする事になりました。

 

まずエンジン式の高圧洗浄機で有名なところといえば間違いなく丸山です。
ぶっちゃけ予算とれるならここのを買っておけば間違いないのですが、国産のホンダやカワサキエンジンを積んだこれらのモデルは少々お高いんですね。
まぁそれでも信頼の国産ですから人気モデルなわけです。

しかしこの国産のメーカーさんで何も不満がないかと言われると結構クリティカルな問題がありまして…
それは「ポンプが壊れる」事でした。

ここからは私が今回蔵王産業のエンジン式高圧洗浄機の開発にアドバイスするにあたりお願いした事になっていきます。

蔵王産業エンジン式高圧洗浄機

蔵王産業 エンジン式高圧洗浄機

さきほどの国産メーカーモデルでいったポンプの破損。
これは他のメーカーも同じだし、もっといえば中華のお安いモデルでも同じでした。
つまりエンジン式で自吸機能がある高圧洗浄機はポンプが弱点なわけです。
想像でしかないのですがポンプ内部の錆や吸い込み時の細かな砂等で、格安モデルだろうが高級モデルだろうが数ヶ月から数年で壊れてしまいます。
(綺麗な水で使うように心がければかなり寿命は伸びます)

そして今度はその壊れたポンプの修理が問題になります。
そもそも高圧洗浄機自体も大きいし重い。
これを梱包してメーカーに送って…だけで高額な往復送料が掛かります。
またポンプの修理って結構大変でしてコストも馬鹿になりません。
実際私のまわりで国産メーカーの高圧洗浄機を修理に出した人に聞くと、修理期間は大体1~2ヶ月、修理料金は4~6万円ってのが相場でした。(送料込みだと思います)

ですので私はここをなんとかならないかな?と考えたわけです。

で、いろいろ考えた結果。
修理が大変ならいっその事、アッセンブリーで交換出来るようにしてしまえばいいのでは?と思い立ちました。
販売価格を出来るだけ下げたい意向もあって、エンジンとポンプのユニットは中国製を使う予定でしたので、それならばポンプユニットも結構安価に供給出来るのではないかと思ったわけです。

蔵王産業エンジン式高圧洗浄機

その後紆余曲折がありましたがなんとかポンプユニットを交換式にする事に成功。
写真に写っているキャップボルトを4本外せばポンプをまるごと交換出来るようになりました。
ポンプユニットが交換式に出来るメリットはいくつかあります。

・修理でメーカーに送らないでユーザーが自分で交換出来る。
・メーカーに送らないので送料負担もなくなる。
・修理期間もなくなる。
・ポンプユニットは予定価格で2万円くらいなので他社に比べて安価で直せる。

これらが実現出来たのはかなり意味があったと思います。

もちろんその他にもいろいろ機能を付けたり使いやすいチューニングしたりしましてめでたく発売に至りました。

ってなわけで私も開発に関わった蔵王産業のエンジン式高圧洗浄機。
個人的にはオススメですのでよろしくお願いします。

薄いレンチいろいろ

最近では特殊なスタッドボルト先端加工(スタッドの先端がE型TORX)があったりして少し減ってはきておりますが、それでもたまに出てきて困らせてくれるのがダブルナットです。

ダブルナットってなに?って人もいると思うので少しだけ説明すると、ボルトみたいに回す所が付いてないただのネジの棒をスタッドボルトと言い、それを回すためにナットを2個付けて連結、その連結したナットを回す事で全ネジであるスタッドボルトを回す方法の事をダブルナットと言います。

で、このダブルナットをやる際に面倒なのがナット同士が少し薄いので、普通のスパナやメガネではお互いが干渉してしまい連結のロックがうまくいかないんですね。
そこで昔の人はスパナを削って薄くしたりして、そういう作業をこなしておりました。

 

で、今は削るなんて面倒な事しなくても「薄いレンチ」を販売してますので、今回はそんな薄いレンチシリーズをちょっとだけ紹介。

mito_usu_wrenchX2

ミトロイ 薄口コンビネーションレンチ

これを使うサイズだけ揃えておけばダブルナットも怖くありません。
また最近はスペースが限られた中でのメカ搭載が多く、工具が入らないような狭い箇所があります。
そういう所にも便利に使えまして。

mito_usu_wrenchX3

さっきも言ったようにダブルナットとかに便利なスパナは普通のスパナと比較するとこんな感じ。かなり薄いのが分かると思います。(右が薄いスパナ)

で、実はこのミトロイの薄口レンチ。
メガネ側も……。

mito_usu_wrenchX4

普通のコンビと比べるとこんなに薄く作られております。
個人的にはバイクのキャブとかのドレンボルトとかすっごく狭い場所にあるんですが、このレンチのめがねならキャブを外さないでも回せるんですね。

そんな感じで今までは無理だったけど…なんて所もこれがあれば可能性が出てきたります。

そして薄いレンチは自転車ユーザーにも人気ですね。
狭い隙間に差し込むような場面が多くサイズも欧州車と同じように15ミリとかも必要になりますので

ktc_usucomb2

KTC 薄口コンビネーションレンチ(自転車用)

このシリーズがかなりの人気ですね。
これだって自転車用とはなってますがユーザーのアイデア次第でいろいろ使えると思いますので、頭の片隅にでもそういうレンチがあったなぁ…と覚えておいてください。

そして王道の薄いスパナだとこれが人気です。

SK11薄口スパナ

SK11 極薄スパナレンチセット(5本組)

一般的なスパナと同じ形状でとにかく薄く作られている極薄スパナのセットです。
本回しには使えませんが最初に言ったダブルナットとかの抑えレンチとしてかなり活躍します。

そして地味ながらプロメカさんに人気なのがこれ。

SIGNET4アングル

SIGNET 薄口アングルスパナ

ヨーロッパのツールメーカーではよく見る、薄口の4アングルスパナです。
別名イグニッションスパナともよばれていれ狭い箇所の抑え用レンチとしても活躍するのですが、とにかく薄く作られているので主要サイズを揃えてもっていると便利ですね。
小さなサイズから豊富にラインナップされてますのでかなり活躍すると思います。

こんな感じで探せばいろいろある「薄いレンチ」
なにかしらの作業で困っていたらぜひご一考ください。

大きめのなんでも入れ工具箱

普段からバイクを積んであちこちに出掛けている私。

そんなトランポの中にいつも入れている工具箱と言うか……なんでも入れがあるのですが、これを見た方に結構好評でしていろいろ問い合わせがありますのであらためて紹介。

それがコレ。

ring_dokabigX6

リングスター 大型収納工具箱ドカット[ビック] 写真左

リングスター 大型収納工具箱ドカット[ミドル] 写真右

樹脂製工具箱ではナンバーワンメーカーと言ってもいいリングスターの大型収納工具箱です。(私は大きい方:青 を使ってます)

そしてさらに小さい「スモール」サイズもあって全部で3サイズ。
(右が上で紹介したミドルサイズ、左がスモールです)

リングスター 大型収納BOX ドカット[スモール]

かなりざっくりした工具箱でして、なんでも放り込んでおけますので整理が苦手な人にもオススメ。

ring_dokabigX5

こんな感じで使用頻度とかも考えて分けておけばガレージでも片付きますし、出先に持っていくモノでも通常の工具箱に入りにくいモノをまとめておくにも便利です。
また樹脂製なので雨天時に外に出しっぱなしにしても中が濡れないから良いんですよね。

ring_dokabigX7

強化樹脂製なので椅子にしたり足場にしたりといろいろ活躍もします。

ガレージや持ち出し用工具でなにかしら裸の状態になってしまっているモノがあるなら、こういった雑多な物入れを用意するのもひとつの手だと思います。
かなりざっくりした箱なので、とりあえずモノを放り込んでおくのにかなり便利ですよ。

こういう工具箱を用意出来るようになると通常の工具箱の整理整頓にも繋がりますしね。

ホースのクランプツール

私も仕事終わってからとか休みの日はいろんな整備をして楽しんでおります。

現在乗っているのがレース専用車なので各部の交換サイクルが短いと言う事もあり、1時間乗っただけでも一回りのチェックやグリスアップが必要になるんです。
もちろんその分整備性も良くてウインカーとかライトも付いて無いのでバラすのも簡単。
みなさんが思っている以上にはあまり苦労しているとも思ってません。

でも苦手なメニューもありまして。
それが油脂類の交換。

これはもうとにかく面倒ってだけの話でして、通常の整備ならばボルト外して綺麗にして組むってだけなのですが、油脂類系の作業って予期せずに汚れたりするじゃないですか……あまり得意じゃないってか好きじゃないんですよね。

その中でも油圧系の作業は気を遣います。ブレーキなんかもそうですよね。

 

で、そんな事に悩んでいる人にちょっとオススメな工具の紹介。

sig_HScrampX1

SIGNET ホースクランプツールセット

これを使えばホースの途中で液体を止めておく事が出来て、ちょっとした作業でも漏らしたり垂らしたりしなくてすみます。

sig_HScrampX4

使い方は簡単でホースをつまんで掴むだけ。写真のようにホースを途中でクランプしてくれます。
工具側はホースを痛めないように緩い角度で作られてますので安心して使えますね。

これを数本持っていればエンジン降ろしのような作業でも液がダラダラ……なんて事にならなくて便利ですよ。

 

そして金属製クランプでの一番人気はこれ。

imp_horsC_nw4

インペリアル ホースクランプ

これはプロの方に人気ですね。
車検整備でも大活躍する工具です。

大きさが2種類ありますので好きな方をお選びください。
こんな感じで普段あまり気にしてない作業でも専用工具で楽に作業出来ると思いますよ。