先日お伝えした通り、先週末に開催されたJNCCの第4戦爺が岳に久々に出場してきました。
単独での走行となるレース出場は約2年ぶり、完走したレースって事になれば3年半ぶりのレース。
日々あんなに練習してるのになんでレース出ないの?とか言われてましたが、まぁ一番の理由は土日休めないから。でも本音では「またリタイヤだったらどうしよう」とかネガティブな心境もありました。
でも、今戦の爺が岳は初心者さんも含む大所帯でのチーム参戦だった事もあり「みんなが盛り上がるなら」と一念発起。

天気は最高。
コンディションも最高。
一緒に楽しめる仲間も最高。

私も出場する午前のFUNクラスにはお仲間8台で参戦。コース走ってれば誰かに会う感じ。
で、お仕事を一生懸命やった土曜日はあっという間に終わりまして夜の大宴会もつつがなく終了。
翌朝早めの5時半頃に目が覚めて、二日酔いとはなんか違う気持ち悪さ・・・ハッ!これ緊張(笑)
早朝のキッズ&トライクラスにもお仲間出るので応援しつつ「あー俺このクラスに出れば良かった」とか思いながら見てたけど、そろそろ装具とか水とかいろいろ準備があるので出店の準備と平行して慌ただしくしてました。
で、準備万端になったらまた緊張からくる吐き気が。
いつもなら仲間の出走を見送るだけなので「まー気楽にがんばりなよ」とか脳天気に言ってるいる立場なんですが、いざ自分もグリッドに並ぶと思うと嫌な汗しか出ませんでした。

そして覚悟を決めてグリッドに並ぶ私。
なんか周りが妙に優しかったのだけは覚えてます、はい。
レースはなんだか分からないウチにスタート!私の出るFUNクラスの総台数は300台くらいいまして、同時スタートとなるFUN-Cクラスは130台くらい。とにかくスタートで出る自信が無いなら、焦って中段に巻き込まれても仕方ないので最後尾から様子を見る作戦に決定。(周りからはチキンと呼ばれました)

JNCCのFUNクラスではオレンジTと言えばハッシーと言われるくらい浸透してきた人気者のハッシーが、今回も好スタートでトップグループで飛び出したそうです。
私はそんな前のほう状況も分からずに、アチコチで転倒しているバイクを余裕で避けつつ無難にゲレンデセクションを通過。このときたぶん130台中80位くらいかな。

最後に出たJNCCの月山で1周目の途中でマシン壊してリタイアした記憶がチラついて、とにかく「1周がんばれ!おれ!」と思いつつ遅くてもいいから、まずは1周しよう!と心に決め淡々と進みます。
で、問題の難所であるプチガレクライム。ここは渋滞が発生する岩がごろごろの難所でして、お助けとして遠回りになりますがそこを回避出来るエスケープルートがもうけられているセクション。
頭の中で0.1秒ほど考えて・・・・エスケープルート選択!
はい、これ正解。
とにかく1周目は一気にマシンが押し寄せる(数周すればバラける)ので、プチガレクライムは相当な渋滞になっていた模様。
とにかく体力にだけは自信の無い私(笑) そんな1周目から押しが入ったら体力もたんわ!と思いつつとにかく楽なルートで進みます。
しかし。
その後出現する大渋滞。
なんか道幅が一瞬だけバイク2台分になる箇所があって、そこがさらに動く岩でガレてます。そこに行くにはガレの坂を少し登らなくてはいけないのですが、その坂の途中でも止まっているマシンが多数。私だってレースこそ出てなかったけど経験値は積んできてるので、そういう所に助走無しでジワジワ進む事がまずいと直感し、坂のチョイ手前で一瞬のタイミングを計ります。
で、刹那。
キラーン!っと芋洗い状態の渋滞の中に1本の道が出現。
心の中で「いついくの?」
とか、くだらない事思いつつドリャー!っと加速して坂を登り始めたら、視界に飛び込んできたのはフラリとよろけた一台のバイク。
え?おまえこっちに倒れるなよ・・・とか強く願いましたが、祈りは届かず私のベストラインに倒れてくるバイク。
私、ブレーキ全開。
坂の頂上直前の一番角度のキツイ所で止まる私。
で、前後ブレーキ掛けているのにずり落ちていく私。
意に反してバックし始めたバイクにまたがっていられなくなり、バイクが倒れさらに坂をゴロンゴロンと落ちていく私。
坂から転がり落ちてくるおっさんにビックリして急ブレーキを掛ける後続車(ホントすんません)
とりあえず轢かれなくて良かったと思いつつ、嫌な予感が。
前回のレースでリタイアしたのもまさに同じ状況。そのレースのなんて事無い初コケでケースが割れてオイルがドバーっと出てきて終了したんです。
おそるおそるバイクおこすと・・・よし!無傷。
しかし、無情にも谷側に倒れたバイクを起こすのに早速体力ゲージの半分を使ってしまった。
もっと言えば前後ブレーキ掛けても止まれない坂の途中から再発進とか出来んのか?おれ?
もっともっと言えば、さっきまで後ろから様子をうかがっていた大渋滞の中に入ってしまったわけで、ここから抜け出すのは至難の業。
そんな事考えてたら前の人がバイクを降りて押しだした。
あ!
これは先日開催されたエルツベルグロデオの最終セクションで田中太一選手がセルバンテスを振り切るためにつかった必殺技! うおっし!俺も降りて押すぜ!
・・・いや・・・バイクって押すと重いんですけど・・・。
チョー重いんですけど。
・・・・あー。
(渋滞を抜け出すまで長いので省略)
なんとか渋滞を押し1本で抜け出した私。なんか腕がプルプルしちゃってるんだけど・・・気のせいではないよね。
ちょっとだけ進んで次の名物セクションであるウッズエリアに到着。
ここでいったんバイクを止めて呼吸を整えます。
キャメルバッグのスポドリを3口くらい飲んで気道を冷却。
うおっし!と結構な大声出してアクセルオン。
ウッズこえー・・・。
木々の間を下りながら走るセクションなんですが、土の中の見えない木の根とか踏むとツルっと滑るんです。
これはとにかく一回もコケずに通過しなければと思い、慎重に慎重に進みます。
長い長いウッズエリアはそんな感じで無事通過。
で、最後の難所であるガレの大河、ロックンロールリバー(以下RRR)に到着。
爺が岳には何度も来たことあるし、一度だけ走行会にも参加したので走った事ある箇所多かったんだけど、ウッズとこのRRRだけは走った事無かったんだよね。
ここから自分宛の反省。
正直言って午前のFUNクラスは走る事の出来ないセクションってのはありません。(午後の全日本格のCOMPクラスにはあったりしますが)
で、私の今の実力でも全セクション十分に普通にレース出来る状態だったハズです。
しかし、そこはやはり「レース」
普段の実力の半分も出せず、普段ならなんてこと無い箇所でビビリが入りすぎました。
練習100回はレース1回分とはよく言ったものでして、ホントにその通りだと思いました。もっと冷静にクレバーに自己分析して攻めの気持ちを忘れずにいけばもっとうまく走れたと思います。
反省終了/
RRRっていわゆる河原の石畳みたいな感じなんですけど、これ私がいつも走っているホームコースに全く同じ物があるんですよね。

で、普段なら全く問題無いんですが、このRRRでもスタンディングをやめて座ってしまったんですね。これは今思い返しても悔しいですね。
だって普段通りに出来れば他者を抜ける得意セクションだったんですから。
これラスト2周くらいで疲労度MAXになってしまって「こんなつらいセクションに1秒でもいたくない」と思ってアクセル開けたらビックリするくらい速いペースで走れました。もうね、バンバン抜けるの。
ホントに声出して笑ってしまいましたよ・・・自分のバカさ加減に。
まぁこういうのも含めてレース経験なんだろうね。
そして最後はまた気持ちよくゲレンデ登って降りたら、念願の1周終了。
ゲート付近には仲間やいつもCOMPクラスで応援しているAAライダーとかもみんなで大声出して応援してくれてました。

普段私は応援側にいるのですがレース後に「声援がチカラになったよ、ありがとう」とか言われても社交辞令くらいにしか思わなかったんだけど、自分が実際に受けてみるとそりゃーもう勇気百倍!アクセル120%全開でした。
結局私は2周目以降も難所セクションでハマってしまい、体力も使い果たしてまともなレースにはなりませんでした。行く前までの意気込み通りにもうちょっと攻めの気持ちがあればもう少しはまともな結果になったかな?と思うと悔しいですが、まぁこれが今の私の実力なんだと思います。
そして午後のCOMPクラス。
コンセントレーションを高める仲間のAOK氏。

決して頭抱えてるわけじゃありません(笑)
まぁこれもさっきまでキツイレース走ってた私には笑えませんでしたけどね。
そしてレースは無事にみんな完走。

最後のハイタッチが出来れば疲れも吹き飛びますね。
なんか今日は長いテキストになってしまいました。
言いたい事や伝えたい事はいくつかあったのですが・・・まぁいいや。
つまりレース最高って事。