TORXの話

私は現場での整備経験ってのが無くて、いわゆるプライベーターからそのまま工具販売をした人間なので、どうしてもその時その時の整備事情を工具主体で見てしまう癖があります。

まぁ今となってはそれが経験となり、お客さんにいろんなアドバイスが出来ているので良い事だったと思いますけどね。まだ若造の頃は工具は分かるけど整備自体は良く分からないといった事もしばしばありまして、プロメカさんと話をしている時はまだ大丈夫(プロメカさんなら整備は分かるので)だったのですが、サンメカさんでその作業を初めてやるなんて人には、たいしたアドバイス出来なかったんですよね。

とまぁ、そんな風に工具主体でここ十数年の整備事情を見ていると、車の進化ってかネジの進化かな・・・が、あるときって楽しいんですよね。

10~15年前だとやはり一番の話題はTORXの出現でしたね。

 

TORXネジ自体はもっと前からあったのですが、自動車の整備向けに爆発的に増えたのがこの時期でしたね。最初はHEXの派生と思われていましたが、どちらかと言うとプラスネジのフィリップスに近い存在でして、番手でサイズを表す手法に多くの整備士の人達が惑わされましたね。

実寸のサイズ表記では無いと何が面倒って、実測してもあまり意味が無いんですよね。いや確かに各部の寸法を熟知していればいいんでしょうけど、実際は計る人によって谷と谷を計ったり・・・山と山を計ったり・・・特にT20・T25・T27・T30辺りなんて微妙すぎて実際に工具を差し込んでみても、分からない時はあるほどですからね。

今でも多くの問い合わせがあるTORXですが、とりあえず何が分からないのかは私が分かるようになってきたのでなんとか対応出来るようになってきました。

ここでの文章ではあまり多くを分かりやすく書けませんが、悩んだらお気楽にご相談くださいませ。

ひとつだけ言えるのは「キャップボルトは見た感じでサイズを語るな」くらいですかね。これは経験のある人なら分かると思います(笑)

今後は出来るだけこういう工具とネジを話をしていきたいと思います。お楽しみに。