切るドライバーとコジるドライバー

工具に興味を持ったり自分の作業スキルがあがったりすると、徐々にですがワンランク上の工具ってモノを考えたりするものです。
そんな時にやはり目が行きがちになるのが海外の輸入工具。
ギミックとかなしで材料と基本性能にこだわった工具ってのは結局いろんな付加機能満載の工具よりも使いやすく、作業の効率を上げてくれたりしますよね。

そのせいなのか輸入工具メーカーのラインナップって多岐にわたるものが多く、出来るだけ単機能の工具をラインナップでカバーするって方向な気がします。

ドライバーもそのひとつでして「ドライバーを叩く」という文化があまりない海外では貫通ドライバーと言う工具はあまり存在せず、叩くなら叩く専用の工具を用意してあったりします。
でもね、それは個人的には良し悪しかな……とも思ってます。
だってやっぱ叩きたい場面ってありますもんね。(たぶん日本人が器用すぎるのかもしれませんけど)
※実際PBは日本の要望にこたえて貫通ドライバーシリーズを作ってくれてます。

で、叩くドライバーと言えば。

私がはるか昔に作ったPBのたがねドライバーもいまだに人気ですね。
これ作った時はまさかカタログモデルになるなんて思ってなかったですけどね。
(最近だとスイスグリップのスタッピドライバーシリーズは私提案で製品化になりました、まぁ軽い自慢っすねw)

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これは10年以上前にPB本社から頂いた発案者への感謝の盾。

で、そんなPBのたがねドライバーも今では派生モデルまで出ていて3サイズの中から選ぶ事が出来ます。

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PBたがねドライバー 3サイズ

スタンダードは真ん中の#3サイズです。
現場でもかなり便利に使っている人が多い工具ですので、サイズランナップが広がるのは嬉しいですね。

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刃幅に関しては#3と#4は同じ10mmで全長違い、そして#2は刃幅8mmのスモールサイズですね。
特に#2は結構細いので今まで使いにくかった狭所で活躍すると思います。

で、ここまではたがねドライバーの話なんですけど。

このたがねドライバー。
なんだかとても頑強そうに見えるので「ぶっ叩き」はもちろん「コジり」にも使えると思っている人が多いんですね。

でもこれいわゆる刃物工具なのでコジりには使えないんですね。
刃物系工具なので焼入れが切断に適したものになっているので横方向にグイってやるとパキンと欠けてしまう事があるので使わない方がいいです。
つまりあれです、ナイフを横方向にこじれますか?と言っているのと同じ。
こじると刃先が簡単に折れてしまいますよね、あんな感じ。
(もちろん刃物として正確に使えば問題ないですよ)
薄く硬い刃物系工具は基本的にこじれないって思って頂いてOK。

では。
たがねドライバーがコジりに使えないのは分かったけどコジりたい時はどうすれば?という問い合わせにはこちらをおすすめしてます。

fd-250
KTC割柄貫通ドライバー

こちらはドライバーのカタチこそしてますが「こじる系」のドライバーです。
特にマイナスは焼きがナマクラ気味になっていてパキっと折れる事なくグリグリ使う事が出来ます。

ベッセル割り柄

ベッセル 強力型割り柄貫通ドライバー360mm

こちらもコジるドライバーの割り柄貫通ドライバー。
天然木を使用したちょっとお高いドライバーですがかなりかっこいいです。

バールは大げさだし……気楽にコジコジ出来るドライバーないかな?なんて思っている人にオススメですよ。

ってなわけでやはり工具は適材適所。
工具を探すにあたって「こんなふうな工具があればなぁ」なんて思ったら遠慮なくご質問くださいませー。
意外と探している工具ってすでにあったりするもんなんです。