伝わりにくい便利な工具

これだけ情報が揃っている時代、あえて言うなら情報過多ですよね。
でもでも、本当に欲しい情報って転がってなくて「いや、そこまでは分かるんだけど・・・もうちょい」って所がなかなか難しい。

これ工具に言えてる話でして「そこまでは分かるけど、もうちょい」系の事と、最初から「検索かけようにも、そもそも何が分からないのかが分からない」ってのもあります。
後者で言えるのが、プロならではの技術ってか工具の使い方。

「へぇーそんな方法があったんだ!」

ってのは検索しようが無かったり、プロでは当たり前過ぎて話題にならないけど、一般の人には伝わってこなかったりね。
ま、そういう情報はなるべくエイビットで発信しているツモリなんですが・・・まだまだですよね。

そんなわけで今日はウチで開発しPBに別注した2つの工具を久々に紹介。
今では普通に流通してみなさんも知っている存在になってきてますが、当時はなかなか知られていなかったと思います。

ひとつはこれ。

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PB ホースプラッカー

これも誤解を受けすい工具でして、HPでも説明してますがホースの張り付きを剥がす工具なんですね。
でもこれで引っ掛けてグイっていきなり引っ張ってしまう人が多く、ホースが破けたり工具が壊れたりと、なかなか大変でした。
もちろん綺麗に剥がした後はこれで引っ掛けつつ引っ張るのもアリなんですが、張り付いている状態でいきなりはね・・・あと、これをコジリ作業に使う人が結構いて、やはり破損に繋がってましたね。

きちんと使えればホントに便利な工具ですよ。

 

そして発売時は様々な質問が飛び交ったピックツールセット。

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PB ピックツールセット

これの写真の一番上は私の完全オリジナルなのですが、これがコジリにちょうど良いみたいで発売当初は「クレーム交換してくれ」とか「初期不良だ」とか多かったですね。
で、どうやって折れたのか聞くとかなり無茶なコジリ方をしてて(笑)
※現物見れば分かると思いますが、結構細い工具なので無茶すればどうなるかくらいは分かると思います。

そして知っている方もいるかもしれませんが、初期ロットだけ限定カラーで販売していたんですよ。
なので折れちゃったけど限定色でくれとかもあったなぁ。(もう本当に無いですよ)
ちなみに今でも質問は来ますけど、無茶しない範囲では何につかってもらっても構いません、かなーりファジーな工具でしてユーザーのアイデア次第で、その人なりの便利な使い方で使ってもらえれば良いと思ってます。

で、こういった工具はプロメカさんの工具箱を見るとかなりの確立で見る事が出来ます。
上記の説明でも分かる通り、ズバ!っと説明出来る分かりやすい工具では無いのですが、プロの現場でも必要不可欠な工具なんですね。

この辺を便利に使えるようになると作業も楽しくなってきますよ。

長い工具の収納

車両整備のスキルも上がってくると工具だってそれに合わせて増えてきます。
最初はお買い得な工具セットでドンって揃えたって、自分の車両や整備内容に合わせていけば、なんだかんだで倍くらいの量になったりするもんなんですよね。

そして工具が増えれば悩みの種になってくるのが「収納」

普通のハンドツールだけでさえ、自分なりに使いやすさを追求した工具の収納ってのは難しいのですが、そこにきて更に難しくなるのが「長い工具」

通常の引き出し式の工具箱(持ち運べる大きさ)では全長450ミリとかの工具は収納出来るないので、他の方法を考えなければならないのですが、長い工具ってそんなに数多くないし、それ専用で収納を考えるのはちょっと難しいんですね。

そこでエイビットのお店でかなり売れているのがこれ。

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リングスター Mr.ツールバッグ

これ工具バッグなのですがとにかく長いんです。450ミリ近い工具と言うとスピンナーハンドルだったりホイールナット用のトルクレンチだったり。
この辺の長物工具がきっちり収納可能です。

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また画像でも分かると思いますが、油圧のパンタジャッキまで一緒に収納出来るのでサーキット派の人にも大人気の工具バッグです。

長い工具もこうやってひとまとめに出来ればかなり整理整頓出来ると思いますよ。

ソケットレール

ここ数日またまた冷え込んでますねー。
底冷えっていうのかな、室内のガレージでもブルルっとくるくらいの寒さです。
まぁもうちょいで暖かくなるみたいな予報もあるのであと少しの我慢ですかね。

で、こんな時期は工具の整理整頓系なアイテムの相談も多いんですよ、工具箱とかね。
そして工具の中でも特にバラバラにしておくと片付かないのがソケットでして、ソケットレールの問い合わせや相談にくる人も。

そんなソケットレールですがお店では一番人気なのがKo-kenから整備用工具として出たZ-EAL(ジール)シリーズのソケットホルダー。

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Ko-ken Z-EAL マグネットソケットホルダー各種

現在は1/4・3/8・1/2と各サイズも揃いましてお手持ちのソケットの整理整頓にすっごく便利に使えると思います。

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クリップ部分もこんな感じでボールが付いていてカチっとハマり、レールごと持ち運ぶ時でもバラバラになったりしません。
またこのレールの人気の秘密がこれ。

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壁にペタっと。

そう、マグネットが仕込んであるので金属製の相手ならば壁面でもくっつけておけます。
肝心のマグネットもかなり強力でしてソケット満載の状態でもしっかりと張り付いてくれますので、普段は工具箱の中にしまっておいて使う時だけ工具箱のフタ面に貼り付け・・・とか出来ちゃうんですね。
試しに1本購入・・・なんて人からはかなりの確立で再注文きますので、現場サイドでもかなり重宝してもらっているんだと思います。

 

そして当店ではかなりの昔から超定番人気なのがTONEのステンレスレール。

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TONE(トネ) ステンレスソケットレール

この手のスタンダードなソケットレールというと金属製の物にメッキが掛かっているって物を想像するでしょうけど・・・あれ使い込むと錆びたりメッキが剥がれたりするんですよね。
で、トネは考えました。

「オールステンレスで作っちゃえばいいんじゃね?」

と。
でも結構難しいしコストもバカにならないんですよね。
それでもなんとか製品化にこぎ着け、種類も全サイズ向けに出す事が出来ました。

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これオールステンだと考えるとかなり安い商品でして、メッキレールが嫌になったって人にすごく評判良いレールです。
マグネット付きの物と比べるとかなり地味な存在なんですけど、普段使いのソケット整理にはかなりオススメのアイテムです。

まぁどちらが良いとか悪いの話ではなく、ご自分の使用環境下での利便性を考えればいいと思います。
両方買って便利に使い分けるのもアリだと思いますよ。

スクレッパーいろいろ

工具の販売を長くやっているといろんな職業メカニックさんとも話をする機会が増えます。
基本車検くらいしかやらない人からレースエンジンだけを専門にやる内燃機屋さんまで様々。

で、そんな整備環境の違う人達が口を揃えて面倒だと言うのがガスケットの除去。
個人のスキルとか関係無しにとにかく無心で削り取るしか無い作業なので、広い面とかの場合とにかく時間が掛かります。

ガスケットの除去方法にはいろいろありますし、今は有効なケミカルとかもあるのですが、最後は手でガシガシ削るしかないんですね。
そこでスクレッパーの出番となるわけです。

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KTC スクレッパー各種

スクレッパーの種類として主な違いは刃幅と刃の材質。
刃幅は個人の好みとかありますし、やっているエンジンとか補記類で使いやすさが違うと思います。

ですので「ちょっと便利なスクレッパー」となると材質の違いですかね。
その中でもウチで昔から定番人気なのがKTCのセラミックスクレッパー。

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KTC セラミックスクレッパー

こんな感じで刃先にセラミックの塊が取り付けてあります。
刃の形状はそんなに鋭く無いのですが、これが・・・かなり使えるんですね。
メーカーの注意書きにも「刃を立てすぎると対象物自体をキズ付ける恐れがあります」と書かれているくらいの優れ物。

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また刃の鋭さが関係無いセラミックはこのように横方向にも使えますので狭い場所やピンを逃げつつ・・・なんて場面でも便利なんですね。
この工具は口頭やWEBの文章では伝えにくいので、とにかく一度体験して貰った方が良いと思います。
価格はちょっと高いのですが、その分くらいの性能があると思いますよ。

 

あ、それといわゆるカミソリ刃の付いたガラススクレッパーも持ってると便利です。

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KTC ステッカースクレッパーDX(ガラス用)

「ガラス用」とは書いてありますが、他のカミソリ刃を使うモデルよりも幅が狭く剛性感があるのでガスケット除去にも使え便利です。
こういうちょっとした時に使えるのも持ってるといいですよー。

ネジをなめた時の初期対処

もう・・・寒くなったり少し暖かくなったり・・・。
体調おかしくなりますよね。
昨晩はお店終わったあとに少し残って仕事してたのですが夜の10時頃から雪が降り始めまして、慌てて駐車場にブルーシート敷きました。
うちの駐車場は砂利なので雪が積もっちゃうと除雪が大変なんですよー。

まぁブルーシートの敷設が終わった頃には雨に変わりまして・・・積もったりはしなかったんですけどね。

で、こんな寒い日にはガレージにこもって整備とかもアリなわけでして。
今日はそんな作業中っぽい人が足りない工具を購入しに多数来店してくれました(感謝)

そんな中で売る側もちょっと緊張ってか「大丈夫かなー」と思っちゃうのがネジを舐めちゃったとかボルト切っちゃったとかソレ系の相談。
今日も「ネジが舐めちゃった-!なんとかなりませんかー?」って相談がありました。

 

で、そんな時にオススメしている初期の作業が・・・これ。

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センターポンチで叩く。

少し説明しますと・・・。
まず冷静に考えてみましょう。何故舐めたのか。
締めこむ時に舐めたのか、緩める時に舐めたのか。これだけでも結構違います、緩める時に舐めたのならば「舐めてしまうだけの原因」があると考えます。

完全に人間が悪くて舐めたのならば問題外ですが、普通にしてれば緩むハズのネジが舐めてしまうのには例えば「錆びている」とか「熱と風雨で固着している」とかが考えられます。(両方の場合も)
で、そこまで考えつくと、今度は「舐めてしまうほど固着している物って取り外せるのか?」と考えます。

 

ここで話がそれますが「手で回らないほど固く締まっているネジをなんとかして外したい時」って何使います?私ならエアーインパクトレンチとかでガガガガ!って外しちゃいますね。
エ アーインパクトレンチって手で緩まないネジが外れますよね。
あれってエアーのトルクのおかげでもありますが「インパクトレンチ」って言うくらいなので中に 「ハンマー」が入っているです。
ハンマーがカッコンカッコン回ってるんですね。
そのハンマーの衝撃でネジが緩んでくるんです。

話を元に戻すとつまり「舐めてしまうほど固く締まったネジ」に手工具の救出工具では刃が立たない場合が多いです。
そこでポンチとハンマーの出番なわけです。

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PB 無反動コンビネーションハンマー

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PB センターポンチ

ウチのHPにある<工具実践>コンテンツの中に「ねじが舐めたら」ってページにやり方は書いてありますが、センターポンチを緩め方向に斜めに当ててハンマーで慎重に叩いていきましょう。
ポンチが食いついてきたら、相手が変形しない程度でガンガン叩きましょう。
これ形は違えどエアーインパクトレンチ使っているのと同じ状態。

実践のページにも書いてありますが、例えこれで緩まなくてもこれを時間掛けてやっておくだけで、この後の作業での緩みやすさは桁違いです。
プロメカさんのあいだではそこそこ有名な方法なんですが、一般の人ほど簡単な方法をいろいろ探しすぎて遠回りしていると感じます。
多分ハンマーくらいは持っていると思いますので、せめて質の良いセンターポンチの1本くらいは工具箱に入れておくようにしましょう。
超硬刃も良いんですが、とりあえずはノーマルなスタンダードタイプで良いと思いますよ。