スタビレーのトルクレンチセット

今月そして来月とこの春に各工具メーカーが価格改定(値上げ)を実施いたします。
昨年も改定したメーカーがほとんどでしてここ数年では2度目、3度目とかなメーカーなのですが…
この春の値上げはどこも従来よりも大きめのベースアップになるみたいで店舗でもいろいろな見積もりや相談が多数寄せられている状況です。

そんな中でも「あれ?これはかなり大きいぞ」って値上げ品がありまして、それが今回紹介するスタビレーのトルクレンチセット。

スタビレートルクレンチ

スタビレー プリセット型トルクレンチセット

もともとお高いトルクレンチではあったのですが、その中でもこの「セット品」だけは別格にお買い得な状況でした。

スタビレートルクレンチ

実際ヘッド無しのトルクレンチ本体のみでも6~7万円するのに(ヘッドだけで2万円とかします)このセットはラチェットヘッドがついてさらに専用ハードケースまで付いてるのに本体価格で購入可能でした。
(正直いうとメーカーが価格設定間違っていると思ってました)

スタビレートルクレンチ
こちらはクイックモデル

ちなみにモデルとしては最上位のクイックセットモデルのひとつ下ですが、トルクセット方法が違うというだけで性能はほぼ同じです。

で。
そんなお買い得だったトルクレンチセットがついに今回の価格改定で価格設定自体が見直されてしまい平均で13万円くらいになってしまう予定です。

ってなわけで価格改定前までは現在のお買い得な価格で購入可能です。
かなりの駆け込み需要や相談も来ておりますので購入可能な今のうちにぜひご相談くださいませ。
(殺到した場合受注停止の可能性もあります)

気楽な洗車

本当に少しずつだけど極寒の冬を抜けた雰囲気があって、もうすぐ春かなーって期待感がでるような陽気の気配がありますね。

そんなわけで春も近づいてくると洗車関係の問い合わせが増えてくるのですが、実は世間の人の多くは「本気のがっつり洗車」までは望んでないって方はわりと多いんですね(私も含め)

そんなお気楽洗車勢におすすめな簡易コーティングを今回は紹介してみます。

クリーンイノベーター

ビプロス クリーンイノベーター

まずはこちら、ビプロスの簡易コーティング剤である「クリーンイノベーター」
よくある「シューっと吹いて軽く拭き取るだけ」なコーティング剤でして昔から定番人気のケミカルです。
コーティング面に硬めの皮膜を形成するタイプなので気楽コート剤の中では、少しだけガチな製品だと思ってください。

そしてこちらは本当にお気楽なコート剤。

東洋化学コーティング

東洋化学 水性ガラスコーティング剤 超撥水スピードコート

実は上で紹介したビプロスは東洋化学の一般向けブランドの商標でして、どちらも東洋化学の製品です。
そんなケミカル本気メーカーの東洋化学が最後発ながら出してきたこのスピードコート。
私のような「洗車機にかけて拭き取りだけサササっと」なんて人にはかなりおすすめなコーティング剤となっております。
最大の特徴は「どこに吹きかけても大丈夫」な点。
従来のコート剤は樹脂クリア面とかガラス面とかは油膜がギラついてしまってNGだったりしましたが、このスピードコートはクリア面もOK。

いやOKってよりも逆に推奨ってくらいな感じでして車まるまる一台をこいつを吹きかけて拭き取るだけでかなりビカっとしてくれます。
そのかわり効果の持続はそんなに長くなくて洗車2~3回持てば…って感じ。
だけど変に強い被膜が出来てしまいムラになった皮膜面を落とすのがつらくなる系のコート剤が嫌だって人も結構いるので、これくらい気楽なコート剤の方がいいよって人は多いんですよね

実際私も個人的にはこれくらいのが好きでして、以前販売していたシフトのシリコン系コート剤を愛用していたのですが…ちょっとコスパが悪かったんですね。
今回のスピードコートは500ml入りなのでコスパもバッチリ。

なるほどって思った人はぜひ一度お試しくださいませ。

抑えのミニプライヤー

基本的にねじを回すためにつくられている工具達はその作業環境に応じて様々な種類が設定されてたりします。
特に車両整備の現場ではスタンダードな工具以外に「長くて力強い工具」が必要な場面もありますし「とにかく小さくてどんな隙間にも入りそうな工具」が必要な場合もあります。

で、今回は後者の小さい工具の話。

工具の小さい事での有効性といえばとにかく「狭い隙間でも差し込んで使える事」だと思います。
レギュラーサイズの工具では狭い箇所に工具自体が入らなくて悪戦苦闘する場面ってのは結構あるわけです。
そんな狭い箇所でプロメカさんでも結構苦労するのがボルト・ナットのナット側の抑え用工具です。

普通の大きさの工具が入ってくれるならぶっちゃけ抑えの工具なんてなんでもよくて、共回りをさせないために何かしらの工具を引っ掛けておくだけの事なんですが……そういう箇所に限ってすっごく狭いとこやちょっとややこしいとこにナットがあったりするので面倒なんですよね。

そんな時にあると便利なのがとにかく小さい工具。

SIGNETミジェット

SIGNET ミジェットコンビネーションレンチセット7本組

例えばこんな超ショートのミジェットレンチとかは、このコンビ単体で回すってよりは「裏抑え用」としての利用価値の方が上だったりする工具です。
これだけ短ければ手を突っ込めさえすれば大抵の箇所には入ってくれるので便利なんですよね。

そして最近売れているのがKNIPEXから登場した超ミニのコブラとプライヤーレンチ。

KNIPEX超ミニコブラ

KNIPEX 超ミニ コブラ(ウォーターポンププライヤー)

こちらはウォーターポンププライヤーといういわゆるペンチみたいな工具なのです。
ボルトナットも掴む事が出来るので抑え用レンチの代用として活躍します。

KNIPEX超ミニプライヤーレンチ

KNIPEX 超ミニ プライヤーレンチXS

そしてこちらが後発のプライヤーレンチXS。
上記のウォーターポンププライヤーとは違いボルトナットを掴む事専用に作られた異型のモンキーのような工具だと思って貰えればOK。

KNIPEX超ミニプライヤー比較

両者ともとにかく小さいのに実力は折り紙付きの有能工具でして。
抑え用のレンチとして使う場合のイライラポイントのひとつが「抑えのレンチが不意に外れてしまう事」です。
ボルト側には正規の工具を掛けてグイっと回そうとするわけですが、抑え側も引っ掛けておく必要があるので不安定な姿勢だとカシャンっと工具がずれ落ちちゃうんですね。

そんな時にこれらのプライヤー型は「握って保持」してくれるのでめっちゃ便利なんですね。

KNIPEX超ミニプライヤー比較

そして厚み。
KNIPEXは小さな工具は「薄く」作る傾向があり、画像でもわかると思いますが一般的な14mmのスパナ部分と比べてもこの薄さ。
これがただのレンチだと不安な薄さなんですが「握って保持」なので怖くなく回す事が出来るわけです。
またこの薄さを利用してダブルナット用の工具としても活躍します。

KNIPEX超ミニプライヤー比較

そんなわけで店舗でもそういう理由で売れているこちら。
コブラとプライヤーレンチのどちらが良いのかはユーザー次第ですが、助言するとしたら軸足を「プライヤー」にしたいのか「ネジ回し」にしたいのかの差ですかね。
個人的には最終的にマルチに使えるプライヤーレンチが好きなんですが、あとは好みの問題かと思います。
もちろん本来のプライヤーとしての利用も出来る便利工具ですので未購入の方はぜひご検討くださいませ。

スタッドボルトの脱着に

整備のスキルもそこそこ上がってくると基本のハンドツールだけじゃやっぱり足りなくて、いろんな分野のいろんなツールが必要となってきます。
で、内燃機に近しい箇所の整備の場合に避けて通れないのがスタッドボルト系の作業。

エンジンの腰上と腰下を連結するボルトにはもちろん、エキマニとか触媒連結とか補記類の取り付けとかとか……いろんな箇所で出てくるんですよね。

で、そういった箇所ってのは普通の工具じゃ回らないので「回せる工夫」を作業者がやっていたのですがそれだって大変です。

そんな時に便利なのがスタッドボルト専用工具の数々。

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Ko-ken スタッドボルトプーラーソケット

ただの全ネジであるスタッドボルトを回せる専用工具です。

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内側に特殊なクラッチ機構を持っていて、丸棒のような物を回せる仕掛けになってます。
クラッチ式なので基本的には正転・逆転ともに回すことが出来ます。
ってなわけでこれさえあれば脱着は問題なし。
しかしねじ山に直接触れる事になるのでスタッドの交換とかの場合にはインサートの専用工具もあります。

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Ko-ken スタッドボルトセッター

これソケットの内側にねじ山切ってあるだけの単純な工具なのですが、持っていると非常に便利。
みなさん最初はバカにしつつ購入していかれるのですが、後日手放せなくなるとの事です。

Ko_nutsetsok3

ちなみにこの状態で締め付けていくので最後に「ギュ」と締めると工具が外れなくなると思うでしょうが、中側にロック防止のボールが仕込んであってサクっと作業出来ます。

この手の工具はなかなか手が出しにくいと思いますが、気になる方は買って損じゃないと思いますよ。

ボルトナットを落とさず作業

狭い箇所での作業時のイライラポイント。
ラチェットやソケット、そして延長のエクステンションバー等々を駆使して奥まったところにあるボルトナットにアクセスするわけですが…

なんせ脱着するボルトやナットは固定出来ませんからね。
結局手で抑えて──とかになってしまうのですが、そもそも狭くて奥まった箇所では手で抑える行為自体が不可能な場合も多くボルトやナットを落とさないようにそぉ~っと作業しつつ「あっ!」って落としちゃってイライラするわけです。

そんな時にために工具メーカーも黙っているわけもなくちゃんと対応する工具が出ております。
当店では一番人気のこれ。

Ko-kenナットグリップ

Ko-ken 3/8ナットグリップソケット セット・単品

Ko-kenナットグリップ

Ko-ken 3/8ナットグリップディープソケット セット・単品

今やソケットメーカーKo-kenの代表的工具ともなった「ナットグリップソケット」です。
>>各種のシリーズはこちらからどうぞ。

スプリング代わりのリングが小さなボールを抑えてくれていて、そのボールがボルトやナットをホールドしてくれる超便利ソケットです。
しかしある程度のテンションはあるのですが少し重め(長め)のボルトとかの場合、脱落してしまう事もあって「他にホールド出来る工具はないの?」と問い合わせがありました。

そこで最近店舗で人気なのがこれ。

KTCマグネットソケット

KTC 3/8マグネットディープソケット

マグネット付きのソケットも昔からいろいろあったのですが、ぶっちゃけあまり評判はよろしくなくてイマイチだったんですよね。
それというのもマグネット式はどうしても底部分にマグネットを配しないといけないので、スタッドボルトが飛び出るような作業では使えなかったわけです。

しかしこのKTCのソケットはその問題をクリア。

KTCマグネットソケット

こんな感じで内部にスプリングを装備していて深いボルトでも、もちろん浅いボルトやナットでも確実にホールドしてくれます。
また磁力の弱さを不安視する人にも安心なネオジウムを採用し磁力も最強なんです。

もちろんどちらが良いとか悪いとかの話ではなく作業者の好き嫌いや現場の使い勝手で使い分けが必要だと思います。
とりあえずボルトナットをホールドしてくれる工具はこんな風に数種類ありますよって事だけ覚えておいてくださいませ。